
サイトウという男がいた。
ずっと母子家庭やった。
そして、
学費を払えずに、
芸術大学を中退した。
けれど、
大学でも、
絵の才能をべたほめされたことから、
在学しようが中退しようが、
上から目線でものを言った。
そんな傲慢なサイトウに、
母親は小言で応戦した。
サイトウは、
「俺はホンモノの画家や!!」とガナると、
母親も負けずに、
「あんたはホンモノの馬鹿よ!!」とガナり返した!
そうこうするうちに、
時が経った。
母親は、
新しい恋人が出来た。
元ヤクザやった😨
男気はあるが荒々しく接してくる。
母親とこの恋人は再婚したがっていたが、
サイトウの存在に気を使った。
ある日、
サイトウが、
深夜の街をスケッチしたことが原因で、
風邪をひき、
高熱を出した。
そんなサイトウの状態も知らずに、
母親と恋人が、
お願いに来た。
それは、
男らしい恋人の自画像を描いてくれというもんやった。
サイトウは承知して、
キャンバスをセットした。
恋人は、
モデルとして、
身動きせずにいた。
サイトウは軽く鉛筆で下書きすると、
いよいよ油絵にかかった。
そして、
じっと静止している母親の恋人に、
「あなたの男らしさをラファエル前派のタッチで表現したい」と言い、
筆を繊細に動かした。
疲れて、
恋人が動けば、
サイトウは、
「たったひとつの動きで、たくさんの美が壊れるんだ❗️」と怒鳴った!
恋人はたじろぎ😳
再び静止した。
サイトウは、
鉛筆走らせながら、
「あなたの男気の宇宙はもうすぐ完成する」と言い、
1時間も経たないうちに、
母親と恋人にむかって、
「さあ!見てみろ❗️男気が炸裂した宇宙を❗️」と叫び、
その場に倒れてしまった。
母親とその恋人は、
気絶したサイトウをスルーして、
自画像を覗いた。
そして、
激しいガク(愕)😱が入った‼️
そこに描かれていたものは、
次画像やった-----

-----母親の恋人はキレにキレて、
出て行った。
そして、
サイトウの風邪はコロナやったらしいから、
ここの3人は、
軽症ながらも苦しんだという。