草稿なので後に修正あり、、、です。
■ 旅日記No.066 ・ NZ04後篇 ■
◆ 南島、、、ピクトン着。
南方へ向かうのに、
バスと電車の早く出発できる方を確認。
結果、電車でカイコウラへ。
ここでは、ホエール・ウオッチングができる。
やはりここを選んだか、、、我が妹よ。
(想定範囲内から一歩も出ず。
あーー、つまらん。退屈やー。
1kg※、海に捨ててやろうか?
と、心の中で悪態!)
※妹持参のガイドブック2冊の重量。
オーストラリアやNZでは、
各宿に宿情報や観光情報のパンフレットが置いてある。
だから、1泊目以外はハッキリ言って不要&お荷物なのだ。
まぁ、動物好きとしては、ここは外せない場所。
初めてのNZなら、なおさらだ。
しかし、、、
北島の旅があまりにも丁寧すぎた。
もうすでに全行程の半分以上が経過しようとしている。
「あーぁ、NZ旅行のメインは南島なのに。。。」
そんな本音を口にしようものなら、、、
また妹が、泣く or ムクれるだけ、、、だ。
(何もいえね~)
◆ コロコロ
そんなこんなこと色々考えながら
進行方向右手の車窓をぼーっと眺めていると、、、
草木や泡が、コロコロと目の前を大量に転がった。
初めて見る光景。
ピンクっぽい塩田、
ゴムまり状の泡の塊、
ゴムまり状の枯れ草の塊、、、
コロコロ、、、コロコロ、、、^3。
こんな光景見たことない!!
面白い。
タウポのプールで宙返りして以来、心が躍った。
15分くらい、、、不思議な車窓を楽しめた。
◆ カイコウラ着。
妹にとって初めて、20Beds位の大きなドミトリー(相部屋)を見せる。
大抵は4~8ベッド。2段ベッド形式が多い。
最低宿泊代:NZ$6.99(=461円位)~と安い素泊まりの方法だ。
ロンドンや東欧にはこのサイズのドミはごく普通にある。
男女混合も当たり前。
東南アジアやケニアにも一部屋の規模は小さいがこの形式は多い。
広い部屋に濃い緑色のマットレスが点在。
男女混合の20人部屋。
俺「こういうの、ドミトリーっていうんだけど、、、
泊まってみる?」
とダメもとで妹に聞いてみる。
妹「ヤダ!!」
と即答されてしまった。
、、、結局、同じ宿のツイン・ルームにご宿泊。
ともあれ2週間をかけ、
やっと本格的なバックパッカーズ
(オセアニアの一般的なキッチン付き安宿)にご宿泊。
「少しずつワイルド化作戦?」(勝手に名づけたミッション名)
もそろそろ仕上げである。
本当はかなり歩いた場所にある
「昔・泊まったYH」へ戻りたかったが、
2人の体調やロケーションを優先し、
結果的に町の中央にある宿を選んだ。
(ウエリントンの小雨にやられたかも)
豪華なホエール・ウオッチングを堪能。
見れた!鯨3頭。目の前で潮吹きも。
イルカも。ラッキー。
帰りは大荒れ。晴れていてもここカイコウラは風がある。
運転席のスプリングが高性能だったことがすっごい印象的。
上下の振れ幅、60cm以上はあったぞ。スッゲー。
◆ オットセイのコロニー
カイコウラをYH(南南東)方面へ約2kmの散歩
カニの大群。
オットセイの群れ。
注意は、4m以内に近づいてはダメ。
もしも、威嚇してきたら素早く全速力で逃げること。
それだけ意識すれば、野生のオットセイと出来るにらめっこ。
オットセイ・アザラシ・アシカなどの性格は、、、
スノーケリングやスキューバダイビングをしていて
「水中」で遭遇するとフレンドリー。
好奇心が強く、一緒に並んで泳ぐこともそんなに難しいことではない。
だが、彼らにとって「陸上」は動きづらい場所。
寝転んで休みを取る&繁殖の場所。
誰だって、自分の苦手な場所で知らない人が近づいてきたら、、、
怖いよね。 (ほとんどの場合、彼らの方が逃げる)
威嚇するよね。(でも、群れのオスは家族を守る為に向かってくる)
だから、、、上記2点の注意になる。
それは、ペルーでもガラパゴス諸島でも
アフリカ南部でも
オーストラリアでもNZでも
同じ。
◆ 頃合(ころあい)
カイコウラ 3泊目、、、夜。
慎重に切り出した。
「旅行英語は使えそう?
一人で動くとしたら,,,その、自信は付いたか?
・・・ (その他、色々確認)
明日~、完全に別行動にしないか、、、」
一人旅の醍醐味を知って欲しい。
せっかくここまで来たのだから、、、国際交流もして欲しい。
それには多分、自分の立場や存在が逆に邪魔になる。
頃合だろう。。。
それは、確信に近い感覚だった。
オーストラリアをたった4日のレクチャーで渡り歩けた自分が、
(旅への貪欲さや危機感は、妹のそれとはまったく違う)
世界の大陸を、文化を10度以上に渡って経験を積み、
(そこそこ旅の技術はあるつもり、失敗から学んでることも)
目の前で演じ、セリフをメモさせ、危険を避けるコツも教えた。
(残念なのは、東南アジアを一緒に1泊もできなかったこと
その原因(勝手にチケット手配)を作ったのは妹本人だ。)
2週間も、、、みっちりレクチャーしたのだ。
それは、あまりに過保護すぎたかもしれない。
・・・選択権を妹に委ねた。
・ ・ ・ (長い沈黙の後)
妥協案として、、、
明日の宿の手配を妹自身に任せ、後ろで付いて見てやることに。
◆ 自立・妹の宿探し
翌朝、バックパックを背負った妹がチェックインする様子を
4m後ろで手ぶらで観察する兄(アザラシ観察的)
という妙ちくりんな儀式。
「教えることはもうほとんどない。がんばれ!! 行って来い。」
・ ・ ・
(英語に少々詰まっても、我慢して、あえて口は挟まなかった)
あえてしなかったカットイン。
彼女は、少し丘を登った石作りの清潔な宿を
自分の感性で選び、
自力自身の英語力で取った。
◆ 帰り道、自問自答
小さな教会でミサをやっていた。
後ろの木製の扉越しに小声で断ってから、
一番後ろの席で静かに聴く。
上品そうで小太りのおばあさんが、譜面を渡してくれる。
「歌えないよ~」
「ええから^2、歌っていきな。」
余りに優しく包容力のある笑顔に、、、
拒否することもできず、、、
一緒に歌う。
知らない単語は、、、誤魔化(ごまか)して。
賛美歌がこんなにも心地いいものなんて、、、
思ったことなかった。
「これで良かったんだよな、、、本当に」
(心の中で自問自答)
昨夜~今朝にかけて、
自分の妹に対する態度が厳しすぎなかったかどうか、、、
頭の中で何度も何度も検証する。
自立のタイミングは間違ってなかったのだろうか、、、。
一応都会のクライストチャーチまでは、、、
否。甘すぎる。過保護だな?俺。
2週間以上も「自分の時間と心」を犠牲にしてきたのだ。
もう、いいだろう。、、、いい加減。
賛美歌は、3曲あった。
知っているメロディは、その内2つも。
これ以上一緒にいて良いことはほぼ、、、ない。
- + - - + - - - + - - - -
逆にマイナスの方が多い。
お互いに。Maybe。
そう、、、直感もそう告げている。
それに最終的に選択したのは、妹。
心配の種は尽きないが、、、信じよう。。。妹を。
3曲目の終わりと同時に、息を吐き切り、
心配と迷いと自問自答を終わらせた。
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