「これでも昔は結構ヤンチャだったんですよ」
いかにも人の良さそうなオジサマたちが、柔和な笑みを浮かべながら、ちょっと誇らしげにそういうのを何度となく聞いたことがある。「ホントは気の弱いガリ勉タイプだったんじゃないの?」と正直な心の声が喉まで出かかることもあるが、それをグッと飲み下す。《ヤンチャ》は男の子らしい男の子だった少年期、若者らしい若者だった青年期を美しく物語る男ならではの言葉の勲章なのだから、下手に否定したりしてはいけないのだ。「へえぇ、そうなんですか?!・・」と多少大袈裟に感心してみせるのがエチケッなんである。
しかし、相手が岩城滉一さんの場合は対応の仕方が異なる。もし、岩城さんが「これでも昔は結構ヤンチャだったんですよ」といったら、そのときは「そうとうヤンチャだったんでしょうね」「リアルに想像できますよ」などと全面的に肯定するか、「昔? いまもヤンチャじゃないですか」「じゃあ今とまったく同じじゃないですか」などとツッコミを入れて茶化すのが正解。
実際、55歳の岩城さんはいまも“ヤンチャ坊主”そのもの。そのヤンチャぶりに年相応の渋さ、男っぽさ、少年らしさが凝縮されて岩城さんの魅力になっている。趣味にもヤンチャぶりがいかんなく発揮されている。
インタビュー本文は8月5日売りの『ラピタ』9月号に掲載。
◆プロフィール
いわき・こういち
1951年3月21日東京生まれ。55歳。バイク集団「COOLS」のリーダーとしてマスコミで知られるようになり、75年映画『爆発!暴走族』に《岩城滉一》役で出演し、芸能界デビューを飾る。ドラマ『北の国から』の“草太兄ちゃん”役が印象深い。
◆取材中に登場した岩城さんの愛用品・秘蔵品
・オートバイ:街中を乗り回したり、ツーリングに出かけるときに愛用しているハーレーのFLHX(ストリートグライド)、FLST(ヘリテイジ・ソフトテイル)をはじめ12~13台。その他にレース用のバイクが40台(!)ほど。
・クルマ:ACコブラ289FIA(64年製)他
・ギター:20数本
・ゴルフセット:多数
・特注パチンコ台:2台
・自転車:レース仕様のものが数台
・ビリヤード台 その他もろもろ