ハーレー・ダビッドソンのロゴが背中に大きくあしらわれた革のジャケット。細身のジーンズ。先のとがったウエスタン・ブーツ。日頃テレビで拝見する姿とは別人のようないでたちで東儀秀樹さんはあらわれた。
でも、態度、物腰はあくまで優雅で穏やかでテレビで見る印象そのまま。育ちの良さというか、人間としての品格のよさみたいなものを感じさせられる。
話題がオートバイのことに移ったとき、わたしが高校の頃スズキのハスラー50で通学していたというと、東儀さんは「ハスラー50」という言葉にパッと反応し、熱くまくし立てた。
「ハスラーは僕も大好きでした。当時の50ccってタンクとエンジンの間にどうしても隙間ができて格好が悪くなっちゃうのを、ハスラーはすごくうまくまとまっていて格好良かったし、町乗りもモトクロスっぽい乗り方もできる両刀遣いで、僕はあこがれていましたよ。友達が乗っていたハスラーを借りて、多摩川の河川敷でめちゃくちゃ乗り回しましたよ」
東儀さんとの距離がいっきに縮まった気がした。(滝田)
東儀秀樹さんの「趣味論」はLapita6月号(5月6日発売)をご覧ください。
東儀秀樹さん+滝田誠一郎
■東儀秀樹さんのプロフィール
1959年10月東京生まれ。高校卒業後、宮内庁楽部に入る。96年デビューアルバム『東儀秀樹』で脚光を浴び、00年に発表した『雅楽』以後は毎年のようにゴールドディスク大賞受賞している。天秤座。B型。
■取材の中に登場した東儀さんの愛用品・秘蔵品リスト
【ギター】エレキギター、アコースティックギター合わせて30本ほど
【時計】フランク・ミュラー(『パーペチュアルカレンダー』、『マスターバンカー』、『ヴェガス』、『ロングアイランド』、『クレイジーアワーズ』)をはじめ、100個ほど所有
【オートバイ】ハーレー・ダビッドソンの『ローライダー』、スズキの『カタナ』(GSX1100S)、ヤマハXJ400D
【クルマ】フェラーリ360スパイダー、ポルシェ・ターボ996。ACコブラ(1954年製)
【カメラ】ライカM6、マキナ、EOS20D他