★電力会社の顔。
本ページは、すっかり小出裕章ウォッチャーになってしまったが、前に小出先生は次のように述べたことがある、「私にとって東電は敵であったが、今は福島原発事故に対応している東電にエールを送っている」。
その敵なる電力会社のトップというのは、ヤクザの親分のような顔付きであり、雰囲気が悪い。そう思っていたら、九電の会長である松尾新吾が昨晩テレビに映り、ヤラセ・メールについて受け答えをしていたが、まるで暴力団の親分の雰囲気であったのは、納得した。
★玄海原発の2、3号機の県民説明会。
佐賀県民370人が参加した。その一部を報道ステで見たが、経産省・保安院の山本哲也(原子力発電検査課長)ら原発官僚の説明がまるで意味不明だった。
県民、「メルトダウンを起こした場合、その対策があるのか」
保安院、「あります、しかし無い部分もある」
県民、「原発の安全は確保されているというが、具体的に教えて欲しい」
保安院、「法律に従い検査を行っているから、安全は保証されている」
これじゃ、子供でも納得しないぞ。
★小出裕章・先生の言葉。
原発を受け入れた市町村は、ものすごい交付金等を貰って潤うわけですけれども、その周辺の自治体はあまり潤わないままで来てしまった。
だから今回のように原発事故が起きてしまうと何の交付金も貰えなかったところまでが村を捨てなければならない。それを目の当たりに見てしまった訳ですから、原発周辺は原発稼動に反対せざるを得ない状況になっています。
福島1号炉に関しては既にメルトダウンしてしまったと東電は認めたわけですけれども、メルトダウンをしたと認める限りは、1号機の水素爆発の心配は不要です。
しかし2号機と3号機に関しては原子炉がどういう状態になっているのかが分からない。ですから水素爆発が起きるかも知れないという恐れがあります。つまり福島2号と3号機は、いまだに大変困難な状態にあるわけです。
特に3号機はプルトニウムのMOX燃料が使われており、これが爆発すると大変な危機的状況に陥ることになります。プルトニウムというのは、人類が遭遇した物質のうちの最悪の猛毒物質ですので、それを原発の燃料に使うということは本当はやってはいけないのです。 (小出先生の発言)
★原子力学科を持つ大学。
もう原子力に夢を持てるような時代ではなくなったわけですし、優秀な学生は誰も原子力を選択しないという現実問題があります。
それに困った文科省と電力会社は何とかして原子力の人材を確保しようと、お金をばらまいて来たのですが、学生はなかなか来てくれないし、困っている状況です。
そして膨大に作り出してしまった核分裂生成物の処理については、これから何十万年、あるいは100万年という単位で地球上に残るわけですから、何としても原子力の専門家というのは残さなければいけないと思います。
(小出先生の発言から)
(ムラマサ、鋭く斬る)