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たけえもん日記 ~竹原ステーションブログ~

広島大学水産実験所竹原ステーションでの出来事と
竹原市周辺の里海ネタを軸に様々な話題を提供します。

海洋研究開発機構JAMSTEC

2014-04-07 00:24:07 | 調査
こんばんは。

4月に入って新しい年度が始まりましたね

先の日記にも書かれていますが、これからどんどん更新していくので

今年度も引き続きたけえもん日記をよろしくお願いします

さて今日は3月にお世話になったJAMSTECでの機器分析の様子をお伝えします

JAMSTEC(海洋研究開発機構)とは海洋研究開発やそれに関連する地球物理学研究開発のための研究所で、

ここで海洋に関する最先端の研究が行われています


今回はこちらの研究所で安定同位体比を分析させていただきました

安定同位体比分析は生態学などの分野で食物網解析などに用いられる手法のひとつで

近年注目を集めています

実験棟にお邪魔すると大きな分析機器がたくさん

ちなみに安定同位体比を分析する装置はこんな感じ


普段はフィールドでの作業ばかりなので機器に囲まれてなんだか落ち着かないですね

まぁそれはそれとして、さっそく作業を開始

分析する前にサンプルの重さを量ります


0.05㎎単位の作業に肩が凝ります~

秤量したサンプルはスズカプセルに包んで準備完了

分析機器にセットして結果が出るのを楽しみに待つ

大体の流れはこんな感じで、あとはサンプルの数だけ繰り返し

今回は全部でサンプル測定させていただきました~

お邪魔した期間中、作業自体は簡単でしたけど、さすがJAMSTEC

いろんな研究者の方のお話も聞けていい刺激になりました

本当にお世話になりました

これを糧にして今年も研究を頑張っていきます

こんクラゲ



大山椒魚

2014-02-10 21:01:12 | 調査
こんばんは。

修論・卒論生は発表に向けて頑張ってますね~

よい発表楽しみにしています

それはさておき

今日は先日同行させてもらったオオサンショウウオの調査の様子をお伝えします

オオサンショウウオとは「ウオ」と名前がついていますが魚ではなく、両生類の仲間です

大きなものは体長が1mにもなりますが、現在は数が少なくなって絶滅が心配されています

そんなオオサンショウウオがなんと東広島市内に生息しているんです

広島大学博物館ではここ3年ほど東広島市自然研究会や市教育委員会などが一緒になって生息状況などの調査を行っており

いろいろあって参加させてもらうことができました

車に乗りこみ小1時間ほど移動

オオサンショウウオがいるなんてどんな山奥かと思っていたら意外と近場

こんな場所にいるみたいです


今回は孵化した幼生の分布調査ということでタモ網を使い、川底の落ち葉をすくって幼生を探します

胴長を着て川の中へ


調査地点には産卵巣穴があって今年も産卵が行われているとのこと(赤い棒のところが産卵巣)


期待に胸ふくらませて落ち葉をあさり続けます

しかし季節は冬

とにかく寒い

足先・指先の感覚がすぐになくなります

心の底まで冷え切ってしまうかと思ったその時

来たぁ~~~~~~


体長5㎝ほどの小さな幼生さんが

これにはテンション上がります

そのあとも近くから続々と幼生が見つかりました

幼生は数や大きさを測定後、元いた場所に戻してやります

さらに別地点の調査班では50㎝オーバーのオオサンショウウオが見つかったと報告があり、早速向かうと

いましたよ


テンションMAXで記念撮影


そしてこの顔である...

この個体にはすでにタグが埋め込まれており機械で読み取ると

去年もここで捕獲された個体であることがわかりました

体長や体重、指の欠損などを記録し、また来年も会えることを期待しつつ元の場所へ放流してやります


このように産卵や生息場所についての調査がオオサンショウウオを保護するために行われています

今回調査に参加させていただき幸運にもオオサンショウウオを生で見ることができとても感動しました

また調査があればぜひともお手伝いさせていただきたいものです

これからもオオサンショウウオが生き続けられるような美しい自然を守っていきたいですね

こんクラゲ

今年の調査始め in 魚類研

2014-02-03 19:06:02 | 調査


3日早朝

「ジリリリリリリリリッ

遂に魚類研も今日から今年の調査始めです

最干潮時間の関係で起床は朝6時

いやぁ、一発目から大変でした

今回の調査は来年度から大学院生になるはたえもんの研究の予備調査

はたえもん曰く

「良い調査のためには、良い準備が欠かせないですからね

ってことで今回は今後の調査のための調査です

そして調査地点は賀茂川河口(通称:ハチの干潟)

夏になると潮干狩りでにぎわいますがさすがにこの時期は誰もいませんでした

まだ少し薄暗いハチの干潟


今回の魚類採集に使う道具は「プッシュネット」といい、底にいる魚を獲る漁具です

こんな感じで網を押すので「プッシュネット」


様々な地点でネットを曳いて今後の調査地点を決めました

どんな魚が採集できるかは次回からの本調査のお楽しみで

今年も無事故で調査を頑張って行きましょう


話はがらっと変わりますが

今日は2月3日、そう節分です

っということで調査後に軽いノリで豆まきをしました

とりあえず最初は最年長のひかえもんが鬼役で


まずは3年生のしおえもんが躍動感のある豆まきをしてくれました

先輩に対しても妥協のない豆まき、これぞ魚類研


次に鬼をくわまんにかえて豆まき

来年度から最高学年になるという激励も兼ねてひかえもんが渾身の豆まきをしました

先輩からの熱いメッセージが伝わったでしょうか


こんな感じで調査は楽しく、遊びは真面目に1年間やっていきましょう


ひかめばる

マレーシア調査

2013-12-14 15:03:46 | 調査
Selamat petang(スラマッ プタン

プラ研では11月23日から12月1日までマレーシアにクラゲ調査に行ってきました

成田空港から飛行機で約時間

クアラルンプール国際空港に到着

到着は夜7時だったので、その日はホテルへ直行

翌日からマレーシアプトラ大学(UPM)のお世話になってクラゲ漁業を行っているククップを目指します

約5~6時間の車旅


車外の風景はさすがに南国ですねパームヤシがいっぱい


さてクラゲサンプリングはククップ到着の翌朝6時から

小舟の乗り込み水面のクラゲを探します

おかクラゲも見逃さないようにしっかり水面の見つめます


採集時に写真が撮れなかったのが残念ですが、クラゲはまずまず獲れました

採集したクラゲはその場で大きさなどを測定します


測定後のサンプルは大学に持ち帰って種同定など行います

作業のあとはお待たせお昼御飯です

お店まで歩いて移動したのですが・・・

さすがの赤道付近ということで11月にも関わらず直射日光が凶悪だぜ


お昼ご飯はマレーシアの代表的な料理ナシゴレン

マレー語で「ナシ」=「ご飯」、ゴレン=「揚げる」という意味ですが、実際は焼き飯


現地の食べ物を堪能できるのも海外調査の醍醐味ですね

サンプリングも無事終了し、大満足の調査でした

最後にこぼれ話を・・・

ホテルに泊まった時、天井を見上げると


なにやら矢印が


これなんだと思いますか❓❓

実はメッカの方角を示しているんです

マレーシアの国教がイスラム教であるため礼拝をする方向が示されているそうです

最初は何かと思いましたが、聞いてなるほど~と

こういう所でも日本との違いをあらためて感じますね~

こんクラゲ



水槽実験の準備

2013-12-05 22:26:56 | 調査
こんばんは。

めっきり寒くなってきましたね

季節は冬になってクラゲのシーズンも終わりと思いきや

まだまだチームクラゲの活動は続きます

前回、瀬戸内海航海でおかクラゲ率いるプラ研はヒクラゲの行動観察を試みましたが・・・

残念ながらなかなか良い結果が得られず、野外観察の難しさという壁にぶつかってしまいました

しかし野外がダメならせめて水槽実験を

ということで、呉基地にある巨大水槽をお借りして実験を行うことに

この水槽使うのが久しぶりということでまずはみんなで掃除します

底には泥がたまっていたのでブラシで磨きます


黙々と作業に集中です

壁も擦れば・・・

あらピカピカ


途中からは高圧洗浄機も登場してだいぶ楽になりました


作業開始から約時間

なんということでしょう

匠たちの手によって真っ黒だった水槽がもとの輝きを取り戻したではありませんか

before


after


あとは水を溜めれば心置きなく実験が始められます

3日後さっそくヒクラゲを捕まえて水槽へ


これでようやくおかクラゲの実験準備が整いました

あとはひたすらヒクラゲを捕まえて行動観察するのみ

冬の夜間サンプリングで寒さが厳しいですが

頑張れおかクラゲ

こんクラゲ