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たけえもん日記 ~竹原ステーションブログ~

広島大学水産実験所竹原ステーションでの出来事と
竹原市周辺の里海ネタを軸に様々な話題を提供します。

豊潮丸有明海航海

2014-11-02 18:54:54 | 調査
こんばんは。

プランクトン研究室では10月26日~31日まで

豊潮丸に乗って有明海を調査してきました

その時の様子をお伝えしたいと思います

今回の調査では非常に珍しいことに往路での調査がなく

航海の前半は船の上で食っちゃ寝×

とても怠惰な生活を送ってしまいました

反省です

熊本港に入港後、熊本県立大学の方々と合流


ここからがようやく本番です

港を出航してからは左右のデッキから海面を観察

右舷


左舷


海面に浮かぶクラゲの数を計測することで航路上のおおよそのクラゲ密度を推算しました

・・・

調査地点に到着後は小型作業艇に乗り込み、いざ海原へ


クラゲを採集しようと意気込んでいたのですが...


この日は風も強く

また今年はもともと既に漁獲されてクラゲが少なかったようで、採集どころか1個体も見ることすらできませんでした

クラゲは空振りに終わってしまいましたが

復路ではドレッジやソリネットで底物調査を行い、往路とは打って変わって大忙し


みんな泥まみれになって作業に没頭していました


こんな感じで後半は忙しなくよく働き、31日に呉基地に帰ってきたわけですが、

次週11月4日には次の航海が控えています

・・・

・・



ふぅ。

俺たちの戦いはまだこれからだぜ

こんクラゲ

大黒神島 秋のパン祭り

2014-10-22 17:58:58 | 調査
こんにちは。

突然ですが、さっそく問題です

「パン」は「パン」でも砂に潜って生活するパンはなぁーんだ❔❔




さて、

今日は広島県の絶滅の恐れがある野生生物の調査の様子をお伝えします

調査ポイントは瀬戸内海最大の無人島である大黒神島

竹原ステーションからはカラヌス丸で約1.5時間ほどかかりました

島の様子はこんな感じ


非常に穏やかで絶好の調査びよりでした

砂浜に船をつけて調査開始

砂浜ではスコップで穴を掘ったり、岩をひっくり返したりして生き物を探しました

それとは別にシュノーケリングによる海中の調査も行いました

そこで何やら怪しい円盤を発見


砂を払うと


出ましたスカシカシパンです

ギザカワユス

ということで冒頭の問題の答えはこいつです

こんな形をしていますがこれでもウニの仲間なんです

近くを見てみると



そこら中がスカシカシパンだらけ~

海底に動いた跡がはっきりと残っていて、まるで掃除ロボット「ル○バ」のよう

ほかにもハスノハカシパンもそこら中に見られました

写真の中の大きな黒い塊です


このカシパン達も広島県では生息場所が限られているとのことで

このように高密度に生息する場所はとても貴重です

今回の調査では貴重な体験をさせていただきました

こういった生物が住む環境をこれからも守っていきたいですね

こんクラゲ

7月別府調査

2014-07-31 13:38:38 | 調査
久しぶりの投稿となってしまい、申し訳ないです

今日は少し前に行った別府での調査について書いていきます

今回は1日目と2日目に下流域から海にかけて各水域に生息している魚類や餌生物の調査を行い、

3日目に海底湧水周辺にいる魚類をカメラで撮影してきました


1日目の調査地点

1日目に調査を行った河川には別府で有名な温泉が流れ込んでおり、

熱いところでは水温が30℃以上もありました

そのためこの川にはふつう日本にはいない奇妙な魚が生息しておりました

それがこちらの魚です



名前はティラピアといい、本来はアフリカや中東の淡水域に生息する外来魚です

温泉が流れている影響からか、目視で大量のティラピアがいることが確認されましたが、

どの個体も大きすぎるため1匹しか網で採集することができませんでした

次回の調査までに違った調査方法を考えないといけないですね


ティラピアのバス持ちをするしおえもん


2日目に調査をした川は温泉が流れ込んでおらず、

夏の調査には嬉しいひんやりとした水が流れていました


2日目の調査地点

こちらの川にはティラピアのような外来魚はおらず、在来性のハゼやボラの稚魚などが採集されました


海で採れたカワハギとアミメハギ


3日目は別府市のすぐ側に位置する日出町で調査させていただきました


使用したカメラ機材

この日出町沿岸では海底から地下水が湧き出る地点があり、

地下水が湧く場所と湧いていない場所とで魚種数や個体数に違いがないかをカメラで撮影し調査しました


3日目の調査地点

浅いところで水深1~2mの地点から地下水が湧いており、

水温がその場所だけ低いことが体感的にわかります

潜ってみますと、水温が低いせいかメバルやカサゴといった冬の魚が確認できました

ただすみません、見るのに夢中で写真をあまり撮っていませんでした

次回の調査ではもっと写真を載せたいと思います


ボブがれい

スポンジ

2014-07-15 21:09:57 | 調査
こんばんは。

さっそくですがこれは何でしょう❔❔


・・

・・・・

・・・・・・

正解は「ムラサキカイメン」でした

海綿動物の仲間でこんな見た目ですが、これでもれっきとした生き物なんです

英語ではスポンジというように実際に化粧用や沐浴用に使われているそうです

またカイメンには様々な生理活性物質が含まれていることがわかってきました

そんなカイメンを求めて東京大学の先生が来所されたので採集のお手伝いをしました

採集場所まではカラヌス丸に揺られること約30分

目的地の尾道市四十島に到着


島一周徒歩5分もかからない小さな島です

近くには因島大橋が見えます


干潮時にできあがったタイドプールを覗いてみると


いますね~ムラサキカイメン

別のタイドプールにはオオパンカイメンらしきものも


とても生き物には見えませんね

その他にもたくさんのカイメンを見つけ採集は大成功でした

普段は目に止まることが少ない“動かない生き物”

でもこんなに生き物にも注目してみるとこれまでとはまた違ったものが見えてくるかもしれませんね

こんクラゲ












4月15日ハチ干潟カレイ調査

2014-04-19 19:49:37 | 調査
みなさんこんにちは、今日は先週あったハチ干潟カレイ調査のことをちょこっと書いていきます

今回で6回目となるこの調査、最初は潮汐の関係から早朝に行っていましたが、

今では夕方に行えるようになりみんな大喜びです


いつものようにプッシュネットでの採集を終え、

ふとハチ干潟を見渡すと…



完全に干上がっています

満潮時には完全に海水で満たされるのですが、相変わらず瀬戸内海の潮汐差はすごいです


満潮時のハチ干潟

こんなに干上がっていてもカレイは大丈夫なようで、

手づかみできるような水深にも平気でいます


手づかみでカレイを獲ろうとしているうつえもん、しおえもん


地面に擬態しているイシガレイ

次回は私もチャレンジしてみたいです


ボブがれい