たからひかり薔薇が咲く

オホーツクの四季をお届けします

菊代さんのしおり

2017-04-09 09:13:26 | ぽつりつぶやき
菊代さんは農家さん
御年85歳になられただろうか
お名前にお花の「菊」が入っていて嬉しいとおっしゃる

広い広い畑の、広い区画を花畑にして
朝起きたら花畑に出て、暗くなったら家に戻り
沢山の花を育ててきた

見た事も無い種類のジャーマンアイリスや

なでしこ
かすみ草
ぼんばな
ソリダコ
スターチス
百合
ダテ
トルコ桔梗
桔梗
等々…

思い出す限りの花の名前だが、他にも
ありとあらゆる種類の花が、草ひとつ無い
花畑に咲き乱れていた

菊代さんは惜しげも無く沢山の方にお花を
振る舞われていたが、私もその中の1人

菊代さんからいただいた銀の長い筒の入れ物を
持って朝早くからお花をいただきに伺う

どんなに早く伺っても既に沢山お花を採っていて
葉っぱまで綺麗にしてくださっている

「まあまぁプルーンでも採ってきて食べなさい」
と、お決まりのオロナミンCで持て成して
くださる

菊代さんもお歳を重ねて花畑の面積も
少しずつ小さくなり、車の免許もお返しした

今は家の前の小さな1角で育てたお花で
押し花を作ってしおりにしている


裏面もとても可愛らしい

交通安全月間にお配りしたり、こちらに
寄付をして下さる

「ぼけ防止でしている」
と菊代さんはおっしゃるけど

小さなお花で綺麗な押し花を作って
しおりに加工するのはとてもとても手間の
掛かる事でしょう


菊代さんは働き詰めで足を痛めて杖を使ってらっしゃる

廊下から聞き慣れた杖をつく音が聞こえると
菊代さんがいらっしゃったなぁと
自然と頭が下がります