怒りの鉄拳

毎日更新日記

東京湾炎上(1975)

2006-07-20 20:50:57 | 邦画・
(あらすじ)
20万トン級タンカー「アラビアン・ライト」は、いま航海を終えようとしていた。突然、遭難信号が打ち上げられ、六人の遭難者を発見した。早速、乗組員は六人を救助したが、彼らはシー・ジャッカーだったのだ。乗組員に銃をつきつけ、磁気爆雷をセットした彼らは、船を東京湾の奥深く突入させ停止させた。そして日本政府に対して苛酷な要求を突きつけた。「鹿児島県喜山CTS及びコンビナートを破壊せよ。そして、その模様をテレビで実況中継せよ」というのだ。そして、要求不履行の場合はアラビアン・ライトを爆破する、とつけ加えた。彼らは資源公正分配推進組織(POFFDOR)と名乗った。喜山CTSは日本の石油の12%の貯油能力があり、これを失うことは国家にとって大打撃である。しかし、喜山の爆破を拒否してアラビアン・ライトが爆破された場合は、東京湾に10万トンの原油が流れ込み、気化した原油で関東一円がすっぽりと包まれるのだ。そうなるとマッチ一本で蓮鎖的な爆発が起こり、関東一円は火の海になってしまうのだ。アラビアン・ライトの船内は緊張による極限状態を超えようとしており、ゲリラに飛びかかっていった片岡機関士と寺田司厨長が無惨に射殺された。石油技師の館次郎がゲリラの銃を奪ったものの、爆雷のスイッチを握られている以上、無駄な抵抗だった。日本政府の対策本部長からの返事が届いた。「日本政府は喜山CTSを爆破し、全世界にテレビ中継する」と。その頃、新聞記者の岩動達也は、対策本部の動きに疑惑を感じていた。対策本部に、特撮映画の関係者、テレビのディレクターが呼び集められているのだ。だが秘かに調査中の岩動は何者かに拉致され、とある部屋に閉じ込められた。夜になった。航空自衛隊のF104戦闘機が喜山爆破のために飛び発った。実況中継が開始された。ゲリラたちは勿論、日本中が息をのんでテレビを見ていた。しかし、この中継は対策本部が考えた巧妙なトリックで、コンビナート爆破の特撮映画だったのである。突然、喜山に雨が降り始めた。テレビ局の調整室でフィルムの切り換えが一瞬遅れた。ゲリラのリーダーの顔色が変わり、爆破装置のスイッチを入れ、対策本部に電話を入れた。「面白い見世物をありがとう。一時間後にタンカーは爆発する」と冷たく言った。リーダーが乗組員を下船させようとした時、リーダーに不満を抱いている仲間の一人が発砲したことが発火点となり、ゲリラ、乗組員との間に死闘が開始、ゲリラ全員と宗方船長以下数名の乗組員が死亡した。そして、秘かに上船して来たダイバー隊と、館次郎の活躍で最悪の事態は免がれ、シー・ジャック事件も終幕となったのだった……。上映時間 100分
監督 石田勝心
原作 田中光二
脚本 大野靖子 、舛田利雄
音楽 鏑木創
出演 丹波哲郎 、藤岡弘 、金沢碧 、北村総一朗 、下川辰平
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世界大戦争(1961)

2006-07-20 17:20:50 | 邦画・特撮・アニメ・ヒーロー
「3丁目の夕日」の時代、第3次大戦が本当に起こりかねない世界情勢は現在も変化はない。技術的には大きく進化したが、人間は進化しているだろうか?むしろ長く続いた平和のため、忘れられているのではないだろうか?
(あらすじ)
世界各地に連鎖反応的に起りつつある侵略と闘争は、全人類の平和を危機に追いつめていた。核戦争の鍵を握る同盟国側と連邦国側は、一触即発の状態を続けていた。戦争が始まったら、間違って押したボタン一つからでも音速の十倍以上で飛んでくるミサイルが、全人類を灰にし、地球は取返しのつかないことになってしまう。全人類が一つになって原水爆禁止のための何かをしなければならないのだ。アメリカ・プレス・クラブの運転手田村茂吉は裸一貫からささやかな幸せを築いてきた。娘冴子と二階にいる通信技師高野とは恋人同士で原水爆のことを真剣に考えていた。貨物船笠置丸船上で、突然夜空にオレンジ色から紫紅色へと膨らむ不思議な物体を見た高野は、冴子のもとへの帰途、胃潰瘍手術で九死に一生を得た船のコック長江原を見舞った。彼は保母をやっている娘早苗や子供達に囲まれて生きる素晴しさを感じていた。連邦軍基地で核弾頭を装填したミサイルが手違いで発射されそうになった折、同盟国ICBM陣地でも作業員のミスからダイナマイトが暴発、核弾庫の誘爆の危機に襲われた。そうなれば世界は破滅だと判断した司令官は命を賭して起爆装置をはずした。皆、一兵卒に至る迄心から平和を念じているのだが……平和の願いはパリ首脳会談に託された。記者ワトキンスを車で送った茂吉はこれらの状勢は金儲けのための株の変動への期待としか考えられなかった。そして神経痛に顔を歪めるお由に代って、庭にチューリップの球根を埋めてやるのだった。バーング海上で連邦軍と同盟軍編隊機の衝突から戦闘状態に入り、くすぶり続けた各地の侵略と闘争は再開され、日本政府は徒らに平和と停戦を呼び続けるのみだった。日本国内基地から飛び立った連邦軍爆撃機への報復として、同盟国の原子爆弾はロケットを発射し、東京は混乱の巷と化し、恐怖は全ての人を捉えた。保育園では早苗がなす術もなく、逃げまどう人々の心には平和を願い続けたのになぜ殺されねばならないのだ!と一様に去来した。冴子は無電機で高野の送信をキャッチした。「コーフクダッタネ……」やがて火球が東京を包み第三次世界大戦が勃発、巨大なビルは破片となって散り、全てが数万度の熱に晒された。ニューヨークでもパリでもモスコーでも……津波の後の静かな洋上を笠置丸は再び東京へ向っていた。東京の最期を見たのは高野達乗組員だけだろう。流れくる放射能のために生きて戻ることは不可能でも高野は帰りたいと思った。全世界がもっと早く声を揃えて戦争を反対すればよかったものを……あらゆる良識を無視して世界大戦は勃発し、そして終ったのだ。
監督 松林宗恵
脚本 八住利雄 、木村武
音楽 團伊玖磨
出演 フランキー堺 、乙羽信子 、星由里子 、宝田明 、笠智衆
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