老兵は死なず

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276 毛呂山町が開催した住民説明会が紛糾する

2020-12-22 17:18:33 | 日記
前回ブログでは毛呂山町の川角駅改築事業が想定外の様々な壁に遭遇した為に事業自体が思うように進捗することが出来ずに先行きが見えないという混迷を来しているという残念な状況について具体的な事実を綴りました。

今回ブログでは町が遅々として進まない川角駅改築事業について議員や地域住民から数々の批判を受けている状況を無視することが出来ず急遽住民を対象とする説明会を開催することになりましたのでその経過について綴ります。

この毛呂山町が突如として住民説明会を開催することを決意した直接の契機は下記のような町民有志の活動という事情によるものと判断いたしております。

〇令和2年7月9日に 「毛呂山町の明日を創る会」 が今現在、毛呂山町が抱えている川角駅改築事業を初めとするイオン問題・西坂戸道路・小学校統合・坂下焼却灰の問題等々を指弾した文書を 「新聞折り込み」 によって毛呂山町の住民各位の自宅に配布しました。

〇令和2年8月11日には前記の創る会が毛呂山町の川角駅改築問題について町が当初予定していた事業計画が様々な理由から次第に杜撰なものとなり果て事業の伸展に齟齬を来しているという状況を指摘した書面を多くの有志の人達が手分けをして地域住民の自宅に広く 「手配り」 で配布をしました。

〇この住民説明会は令和2年8月22日・23日に毛呂山町東公民館に於いて開催されました。時間は午前10時から1時間、午後は1:30から1時間にわたり実施されました。この説明会に参加した住民の数は170名程度でした。

〇説明会の形式は出席者を4組に分けて開催(1組30~40人)されました。

〇町側の参加者 井上町長・山口町まちづくり課長・堀越・長峰(川角駅担当)

(註1)説明会開始に当たり町当局から出席者に対し下記の指示がありました。説明会の発言を録音することを禁ずる。説明会は60分であり町当局の説明が30分、出席者の発言が30分であり説明会の延長は認めない。

(註2)こうした町の判断は説明会自体が町の予想に反し住民の町当局に対する行政批判の場と化してしまい町の力では町民を説得し理解を得るなど期待出来ない状況になるかもしれないという危機感から決断されたものであると判断いたしております。

(註3)こうした町の住民説明会に対する対応は川角駅改築事業に対する町の構想を一方的に住民に説明することに止めること、住民からの駅改築事業に対する不満や批判の声は唯単に聞き置くことに止めること、その為に町は明らかに説明会の開催時間を極端に短縮することに終始したものと云えます。

〇この住民説明会に関する記述は直接説明会に出席した複数の住民から説明会の様子をメモに記したものを頂戴しそのメモを参考にして纏め上げたものです。

① 説明会は最初に参加住民に対し町の担当者から下記の説明がありました。

〇A3用紙一枚(整備完成イメージ図)とビデオにより下記の説明がある。
東武鉄道の意向で南口新設工事となる、南口完成後北口からの自由通路工事他は2期に分け完成する。
 Ⅰ期工事 川角駅南口(新設)工事
 2期工事 跨線橋(自由通路)工事 「完成まで3年北入口無し」
 3期整備 北口駅前広場・アウセス道整備工事

〇前記の説明があった後に参加した住民から次のような発言がありました。

① 川角駅改築事業の細部にわたり計画も予算も決まらずデタラメ説明、町は寄附・寄附と言っているが寄附は信じられないことに1校しか決まっていない。

(註)こうした住民からの町当局に対する手厳しい批判の声は住民が町議会の議事録を閲覧することにより川角駅改築事業が危機に面している実情を直に知ったことから住民の怒りに満ちた発言となったものだと判断しております。

② 駅の南側に出入り口を新設する案は全員反対で同意することは出来ない。
駅の北側住民、育心会の関係者、北口の工場関係者の数百人に不便とならないように考えるべきだ。

③ 北口閉鎖は一時的であっても絶対に認めることは出来ない。
北口閉鎖は一時的であっても反対、町は借入れをしてでも橋上駅を作るべきだ。
自由道路形式は絶対にダメである、北口利用者の負担(階段)が多すぎる
 
④ 毛呂山町は坂戸市(城西大学)のためにあるのかとの発言が多数あった。
坂戸市の大学のための工事だ、町は坂戸市から補助をもらえば良い。

(註1)説明会に出席した多くの住民は改札口の北口を閉鎖して南口を新設する件については事前にその経緯(城西大学理事長と毛呂山町長とのトップ会談により本件を決定した)を承知していたことから本件は城西大学の意向に従って町が地域住民の意見も聞かず独断で城西大学と示し合わせて(寄附金)結論を出したという事実に対する不満が爆発したものと受け止めております。

(註2)この城西大学と町との馴れ合いについては住民の間で城西大学が自ら学生のためというエゴにこだわって改札口の変更を主張したこと、町は寄附金欲しさに大学に同調したという正に泥縄的図式を議員各位も、そして住民も見事に喝破した末のドタバタ劇であると見ることが出来ます。

⑤ 町の川角駅改築案反対者は全町に広がる気配で賛成の声は全く聞こえず。

⑥南口完成後に財政・利用者の状況を見て検討を開始する方針は絶対にダメ。予算計上が明確に示されない以上は納得出来ない。町の中期財政計画では資金不足が継続し令和6年で29億5、700万円資金不足、出生率も低下しており-10%となる、いつになっても検討に入れないではないか。

( 町からの回答 )
不足資金は新工業団地の税収入で補っていく予定である。

⑥ 今まで川角駅改築事業の経過発表がされていない、町のホームページに発表するよう提案する。住民説明を継続し議事録等を公表するよう要請する。

( 町からの回答 )
住民アンケートも実施し説明会も2回ほど実行した。議事録等を公表していく。

⑦ 説明会自体が時間切れで発言者の数も限定され多くの発言が打ち切られた。
時間が短いために数多くの人々が意見を言えず終了。出席者全員が発言できるよう住民から強烈な抗議の発言があったが町はこうした出席者の声を無視して説明会を強引に終了させました。

( 説明会に出席した複数住民の率直な声 )
 
〇改札口の北口閉鎖については反対だと言う事がはっきりして多くの住民の怒りと非難の声は町に通じたものと感じた。

〇参加者のほとんどは意見も言えず、町に対する不信感は高まる一方であった。

〇今回の町の説明会の対応は住民の理解も合意形成も全く出来ていなかった。

(最期に)

このような形で推移した説明会を総括しますと次のようなことが指摘できます。

こうした町の懸念は残念ながら見事に的を射て説明会は結果的に下記に綴りますように住民と町当局のすれ違いの場となり住民は唯単に町に対する怒りの声を挙げるだけという場に終始し何らの収穫も得られない無駄な時間の消費に終わったものなりました。

① この町の説明会に対する住民側の反応は一口で表現しますと町の行政に対する不審感が全面的に表れていると言えます。その最大の理由は多くの住民有志が町の行政に不満や批判を表明していること、こうした状況に対し議員各位も同じように町行政に対して痛烈な非難を繰り返しているが町当局は一向に対応を改めようとしていない実情を住民が知ってしまったということに尽きます。

② こうした住民の町に対する不審感の最たるものは前述しましたように古くから川角駅を利用してきた駅北側に住む地域の人達が日常的に使ってきた北口が住民との事前相談も全く無く突然に閉鎖されたことに対する怒りにあります。
更に、町が城西大学からの寄附金に対する見返りとして大学側の求めに応じて駅の南側(大学側)に南口を新設することにしたという事実が結果的に住民側の拒絶反応を一層強固なものにしたという事実が歴然として見て取れます。

(註1)このようにして毛呂山町と城西大学が川角駅改築事業に関して多数の住民から手厳しい批判を受けている状況について毛呂山町で生まれ成人した後に城西大学に長らく奉職した知人が話してくれた次のようなコメントを紹介いたします。

〇私立大学は高額な国庫補助金を受け、指定寄付金受けの許可も取れ、法人税・県税・町民税等が免除され、国その他より手厚く保護されている法人が地域住民のためにならない行動をして良いのでしょうか? 城西大学の教職員行動指針には地域社会
に対する貢献連携をうたっており 「常に地域社会への貢献や連携を考え、地域社会の一員としての責任を果たします」 と記載されておりますが現状の城西大学は果たしてこの指針を厳守していると云えるでしょうか。

(註2)こうした混沌とした毛呂山町の川角駅改修事業を見ておりますと鴨川市と城西国際大学とのトラブルを想起するまでもなく城西大学も地元毛呂山町とのトラブルを真剣に受け止めて上原理事長を含む理事会全体が一致団結して連帯責任の下に真剣に本件に対応すべきであろうと提言いたしておきます。


次回のブログではこれまで綴って来ましたように毛呂山町の川角駅改修事業が遅々として進展を見せないことから日常的に駅の利用をしている地域住民を代表する人達が町の同駅改修事業に対し全面的に異議を唱える目的の下に組織された 「みんなのための川角駅を造る会 」(代表:松本茂雄さん)が令和2年10月3日に川角駅を利用する大学、高校等は勿論のこと多くの地域住民の代表者も加わった関係者が相集って町や東武鉄道との間で徹底的な議論をするという川角駅周辺整備協議会の設置を求めるための請願書を毛呂山町議会・長瀬衛議長に請願書を提出するという最後の手段に訴えることとなりましたのでその経緯について綴ります。



275 混迷を深める毛呂山町の川角駅改築事業計画

2020-12-17 11:29:08 | 日記
前回ブログでは川角駅改築に関して駅周辺の住民から強硬な態度で指弾されている駅改築の内容に対する問題点について綴りました。更に住民が激しく異議を唱え拒絶反応を示している最大の問題点は従来から設置されていた駅北側の改札口を急遽廃止して新しい改札口を駅の反対側である南側に新設することに対する強烈な反対の意思表明が展開されている状況等についても触れました。

そして、この時期、毛呂山町は川角駅改築事業について事業開始当初には予測も出来無かった不測の事態に次々と遭遇し始め次のような混迷を深める動きを展開することとなりましたので時系列をもって列挙いたします。

〇平成31年3月16日に上原城西大学理事長が毛呂山町の井上町長と川角駅改築事業に関する協議を行い城西大学が川角駅改築財源として3億5千万円を寄附する旨を約束しました(この後、平成31年5月に令和と改元)

〇令和1年6月に開催された議会議事録より抜粋
毛呂山町は同駅改築について前記の城西大学からの寄附金提供が整ったことに関連して川角駅舎整備、南口駅前広場、南口アクセス道路を短期の整備計画として定め中長期計画については人口や財政等の情勢に応じて検討を進めていくことを正式に決定したと表明しました。

① 堀江議員からの質問
川角駅整備事業についてお伺いします。これまで議会に提示された計画内容は二転三転しておりますが、総合的な計画はいつごろ提出されるのでしょうか。
次に、3月定例議会で議決済みの寄附内容も含め、当事業計画に対する諸案件について、従来から地域を守ってきた市場地区を中心とした近隣住民の皆様に説明責任は果たされているのでしょうか、お伺いいたします。
3点目は整備計画における総合的な帰結は何かをお伺いいたします。

② 山口貴尚まちづくり整備課長からの回答 
川角駅周辺地区整備事業についてお答えします。1点目の川角駅周辺地区整備事業の総合的な計画の決定時期については、平成27年度の基本整備構想の段階では、既存川角駅駅舎に南口改札を追加整備する方向で、東武鉄道に対し働きかけをする計画でございました。実際に東武鉄道に働きかけを行ったところ、既存駅舎のほかに改札口を追加整備することは難しく、駅舎の位置を変更し、コストを抑えた自由通路及び橋上駅舎の整備が現実的であるとの回答でございました。そこで、自由通路及び橋上駅舎の整備に向けて検討を進め、学校等へ事業費協力をお願いしてまいりましたが、事業費が13億円から15億円の想定となったため、学校側から高額な事業費負担では協力が困難との話があり事業費を圧縮するためにさらに検討を行った経緯がございます。

川角駅周辺地区整備の推進につきましては、全体計画を短期整備と中長期整備に分け、地域の抱える喫緊の課題を優先して解消していきたいと考えております。具体的には、川角駅駅舎整備、南口駅前広場、南口アクセス道路を短期整備とし、中長期整備については人口や財政等の情勢に応じて検討を進めてまいりたいと考えており、総合的な計画につきましてはなるべく早い段階でお示しできるように努めてまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

2点目の近隣住民の皆様への説明責任が果たされているかについてのご質問でございますが、川角駅駅舎の位置変更を含めた整備実現のために、現在地権者の協力や学校への費用負担協力などについて交渉を優先しております。これまでに地権者を対象として説明会を行いましたが、計画が変更となってしまった経緯もございますので、鉄道会社、地権者、学校等との協議を重ね、実現の可能性をより高めた計画を策定いたしまして、今後周辺地域の皆様に対し丁寧にご説明をしてまいりたいと考えております。

3点目の整備計画の総合的な帰結についてのご質問でございますが、町の目指すところといたしましては地域の活性化でございます。しかしながら、川角駅周辺は市街化調整区域でございます。市街化調整区域とは、市街地を抑制する区域であり、周辺の活性化について推進するためには都市計画法の手法を検討していく必要がございます。そのような状況ではございますが、地域住民の皆様のご意見を十分に伺いながら、本事業によって道路基盤等の整備を進めていくことが地域の活性化につながるものと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

〇続いて令和1年の9月議会の議事録では町が同駅改築の財源として城西大学以外に日本医療科学大学、明海大学、平成高校から駅改築事業の賛同は得ており寄附の金額については順を追って交渉してまいりますと明記しております。

①なお、同議会議事録では駅改築の総事業費として駅舎が4億円、駅前広場が2億円、アクセス道路が2億円の計8億円を想定していると発表しております。

(註)この議事録の中で議員から駅の北口を廃止することによる影響について懸念していることと、今の改札口(北口)を使っている人が南口になりますと、かなり使い勝手が悪くなるとの発言が明記されております。

②岡野議員からの質問
川角駅の周辺整備というのは、本当にこれからの毛呂山町の東の玄関口としてしっかりと整備していくということで、住民の力も合わせて、そして要望事項もしっかり聞いた中で進めていっていただきたいと思います。
それで、先ほど東口(註・北口)ですけれども閉めるという話がありました。今まで東口(北口)を利用している地区の方々には、どういうことか説明を必要かと思うのです。市場、そして下川原、川角、角木、西久保と。私だってもう50年以来利用しているわけで、この閉めるということに関してはしっかり説明が求められていると思いますが、この点ではどうでしょうか。

③山口貴尚まちづくり整備課長からの回答
町の川角駅周辺地区事業への取り組みの姿勢は、やはり地権者の皆様の同意をいただくことが一番大事であると考えております。用地にはさまざまな要素、土地の取得経緯ですとか相続の関係、地形、時には思い入れ等がございまして、その一つ一つの解決は誠意を持って対応しながら一歩一歩前に進めていく事業だと考えております。東口の取り扱いの経緯につきましても、こういった土地の状況、この辺をしっかりとまとめて、事業が動くことがなくなってから、そういった段階でこの辺はきちんと説明をしていきたいと考えております。

④山口貴尚まちづくり整備課長からの再度の答弁
やはり北口、今の改札を使っている方が南口になりますと、かなり使い勝手のほうが悪くなってくるというところの一面もございます。それにつきましては、これから、今事業を進めている状況でございますが、事業の進捗に合わせて適切な時期がございますので、その時期を見計らってしっかりと説明をしてまいりたいと考えております。

〇引き続き令和1年12月の議会議事録から抜粋した事項は下記のとおりです。

①企画財政課長の発言要旨
総事業費想定は、7億~8億10%を一般財源という状況だが、寄附金等で助成の部分が決まらず、町の負担が決定できずおります。令和2年は基金で実施可能ですけど、令和3年以降の事業は流動的です。財源確保は必須であります。

(註)この町の企画財政課長の発言を見ますと毛呂山町の今後の川角駅改築工事の事業計画の危うさ、不透明さが歴然として伝わってまいります。

〇長瀬議員(議会議長)のブログを拝見しますと令和2年3月12日の記事に次のような内容が綴られております。

(註)町の議会で下記の付帯決議を議決しました。
 
①川角駅周辺整備は住民との合意形成、財源確保、明確な工程を示すこと。
②井上町長は、全ての施策において財源裏付け、費用対効果、緊急性、重要性、優先度、何より町民との合意形成を計り、真摯な態度で説明すべきであること。

(註)このような毛呂山町の様子を見ていますと川角駅周辺整備(駅改築工事)は果たして今後共に予定通りに進捗をしていくのかどうか疑念を抱かざるを得ません。


次回ブログでは毛呂山町が川角駅周辺整備(駅改築工事)に関して町民を対象に開催した説明会(結果的に紛糾を来した)全容について綴る予定でおります。



274 川角駅改築工事に関する問題点は何か。

2020-12-08 15:05:11 | 日記
前回ブログでは川角駅改築工事に関し毛呂山町が同駅を利用している城西大学を始めとする駅近隣の大学、高校等に対し改築財源の寄附を要請している事実を指摘すると共に、こうした毛呂山町の川角駅の周辺地域に対する寄附金要請は国が定めるルールに違背していないのか、と糾しました。

今回のブログでは毛呂山町が川角駅周辺地域に対して駅改築に伴う財源を確保するための手段として寄附金の要請行動を行っていることは明らかに国が定めるルールに抵触する疑いがあることに加え、同駅の改築内容が地域の住民から問題視され拒絶されているというコトについて詳しく綴ってまいります。

〇令和2年4月頃に川角駅の改築問題に関わっている地域の方からこれまでの町の川角駅改築工事の経過について次のような話を聞くことが出来ました。

①毛呂山町が実施している川角駅の改築計画は平成24年ごろから川角駅周辺地区整備事業の準備が開始され駅の北口改札口及びロータリー新設計画でスタートしたものの、いつの間にか現在使用中の北口改札口を閉鎖して新しく南口改札口を新設する計画へと変わっています。

②この川角駅改築計画については町当局から未だに地元への説明会も実行されず、90%の資金を寄附金に頼っているようですが1大学のみの寄附の決定で、2大学・1高校の寄附は未だ交渉中で決定されていません。こんな状態にある毛呂山町の杜撰で出鱈目な川角駅整備計画を見逃す訳にはいきません。

③川角駅の改築計画に関して地域住民が最も重大視している問題点は川角駅の現状の改札口(北口)を廃止して新しく南口を新設することにあります。
この新しく南口を新設する案は平成31年3月16日に上原城西大学理事長と井上町長が会談を行った際に急遽浮上したものであると承知しております。

(この件について井上町長は町の議会で次のような発言をしております)

平成30年になると思いますけれども(中略)上原理事長さんとお話をして、15億円の橋上駅のお話をさせていただきました。その後なのですけれども(中略)理事長さんがちょっと高いのではないかということで、東武鉄道の社長さんとじきじきに上原理事長がお話になって、そして南口に何とかしてほしいと、改札を変えてほしいということで、東武のほうがその関係で話が進んで、北口の今のいわゆる踏切の遮断機が下がって、学生が動けない状態がずっと続いて、そしてそれをくぐるということで、非常に危険だということで、東武のほうが南口というふうなお話になったと。そして、そのときにいわゆる金額が7億から8億というような金額になりました。

(註1)この井上町長の話からは上原城西大学理事長が井上町長との話し合いを踏まえた上で東武鉄道の社長さんとのトップ会談を行いその席上で川角駅の現状の改札口(北口)を廃止して新しく南口を新設することを合意したという経過を如実に理解することが出来ます。

(註2)それでは上原城西大学理事長が井上毛呂山町長と川角駅整備計画について協議を行い最終的に同理事長が東武鉄道の社長さんとのトップ会談を実行して川角駅の現状の改札口(北口)を廃止して新しく南口を新設することに合意したことが如何なる理由から地元住民から不評を受け拒絶されているのかという事情について地元有力者の説明を次の通り報告いたします。

〇毛呂山町の『東の玄関口』である川角駅は、当時の地域住民の建設的な誘致活動により1934年(昭和9年)の開業以来(86年間)、毛呂山町民並びに坂戸市民、城西大学生など通勤・通学(都心へ)に欠かせない公共交通の拠点として、愛され重要な役割を果たしております。

〇川角駅は昭和40年以降に城西大学や明海大学、新しくは日本医療科学大学や平成中学校・高校等が設置されるまでは専ら地域住民のための唯一の駅として活用され駅の改札口は多くの住民が暮らす駅の北側の出札口(北口)を唯一の駅への出入り口として長い間に亘り利用してきたわけです。

〇ところが前述しましたように同駅の利用者が徐々に激変をしまして一日の駅利用者の数が平均して1万5千人程度となり、その内、約1万4千人程は駅の南側にある大学等の学生さん達であるという形になってまいりました。

〇そこで、前述しましたように上原城西大学理事長が川角駅整備計画に関与するようになり結果的にこれまで通りに多数の学生達が北口を使って駅隣接の狭い踏切で混雑を極める危険性を回避するために北口を閉鎖して大学等が存在する南側に出入り口を新設するという案を提示することになったわけであります。

〇しかしながら同駅の出入り口が南側の一カ所ということになりますと、これまで同駅を利用してきた多くの近隣住民(主に駅北側地域)の人達はこれまで使ってきた目の前の出入り口が撤去され新設の南側出入り口に行く為には駅に隣接する遮断機付き踏切を渡り約80m先(登り勾配)の道路を歩いて新しい改札口(南口)に向かうということになり同駅を利用する近隣住民にとっては極めて危険性を伴う不便極まりないこととなります。

〇この新設をする南口の位置が踏切から電車の進行方向80メートル先に設置されることになった訳は大学方面から駅の南側に至るアクセス道路が直接駅舎に至る所に出入り口を設置したいとの思いがあると聞いております。

〇80数年も前に設けられた川角駅に対する駅北側に暮らす近隣住民の思いは想像以上に愛着心が深く、事前の説明もなく突然の様にして訳も無く、一方的に北口を廃止して新しく出入り口は駅の反対側(南側)にしますと云われても特に高齢者に関しては黙って云われるままに引き下がるとは想定も出来ません。

〇本件につきましては、この後、令和2年8月22・23日の両日に亘り開催されました毛呂山町当局が170名の地域住民を集めて実施した住民説明会の席上で多くの住民から怒号をもって訴えられた北口廃止、南口新設に対する怒りの声を直に綴っていく予定でおります。

〇今回のブログは 「川角駅改築工事に関する問題点は何か」 というタイトルで綴りました。結論から云いますと川角駅改築工事に関する問題点は、まず、第一に駅周辺地域の住民にとっては従来から駅への出入り口として利便性の高かった北口が突然の様にして廃止され新しく南口が開設されることになったという一点に帰着いたします。

〇そして、この北口を廃止して新しく南口を開設するという案は実は上原城西大学理事長の提言に基づいたものであるという悩ましい事実関係が歴然としてきました。上原理事長(城西大学理事会)の責任はどうしたものかという難題について城西大学の真摯な対応を注視してまいりたいと考えております。

(註3)こうした経過を経た後に町の議会では次のような動きがありました。
平成31年3月の第1回定例会の席上で高橋達夫議員が次の様に発言をしております。
 
〇31年度の目玉事業として、川角周辺地区整備事業を挙げています。そして、それに関して、今度の予算では大学からの負担つき寄附3億5000万円が計上されていますが、川角駅周辺整備事業の総額は大体どのぐらいと町は予想しているのでしょうか。

◎この議員からの質問に対する疋田まちづくり整備課長の回答は次の通りです。 
川角駅周辺整備の総額でございますが、現在今議員のおっしゃられた3億5,000万の寄附につきましては、南側の整備をご理解いただいた数字でございまして、現在南側につきましては7億から7億5,000万円を想定しているところでございます。

(註4)この様な経過を見ますと川角駅改築工事について駅を利用する地域の住民から現状の改札口(北口)を廃止して新しく南口を新設することは絶対に認めることが出来ないという不満の声が大きくなっている端緒は上原理事長と井上町長との会談から始まり上原理事長と東武鉄道の社長さんとのトップ会談で合意された南口新設案が浮上してきたことによるものと理解しております。

(註5)付言しますと、前記の高橋議員の発言の中で 「大学からの負担つき寄附3億5000万円」 という語句が示されていますが、この言葉が意味するものとしては次の二通りが考えられます。

① 「負担つき」 という意味は 「条件つき」 とも言えますが、この条件とは云うまでもなく城西大学側が町に対して提示した「南口新設」というものであると理解しております・

(註)この町議会での高橋議員の質疑、疋田まちづくり整備課長の回答から窺えることは、毛呂山町の川角駅改築方針については南口を大学の責任(3.5億円の一部寄附)で行い、北口については町の責任で考えるとしながらも結果的には北口は廃止するという形で放置したということになり、こうした毛呂山町の責任は重大であると理解いたしております。

② 更に追記しますと、毛呂山町は今回の城西大学からの寄附金は国のルールに抵触するものではなく大学自身が駅改築に当たって提示した「南口新設」案の代償であると理解しているのでないのか? と受け止めております。

(註1)毛呂山町は城西大学の寄附行為は大学の自由意志によるものであって国のルールには違反していないと判断しているようですが、官公庁における寄附金等の抑制に関する閣議決定(次官通達)では寄附者の自由意志によると言われる揚合においても、その性質上半強制となる場合が多く、或いは国民に過重の負担を課することとなり、或いは行政措置の公正に疑惑を生ぜしめる恐れなしとしないと定めています。

(註2)このようにして川角駅改築工事の経過を見てきますと毛呂山町は駅改築工事の財源について町当局は1割程度、残りの財源は駅利用者の寄附に頼ると云い、今現在でも城西大学の例を示しながら他の大学、高校等に応分の対応を求めておりますが、こうした町の寄附金要請行動は明らかに国が定める自発的行為による寄附の場合においても、又は寄附の割当の方法を示す方法で要請することも断じて認めないとする法に明らかに違反する行為であると指弾いたします。

(最期に)

このようにして川角駅の改築工事に対する城西大学の関わり方を見ておりますと上原理事長の行動(理事会全体の責任でもありますが)は唯単に駅を利用する城西大学の学生達の身の安全を最優先として対応しているように見えて城西大学が突出して行動をしているように思えて同駅を利用している多くの近隣住民に対する配慮が欠けているように思われますが如何でしょか・・・

又、近隣住民に対する配慮は勿論のこと、川角駅を利用する学生数が最大手である城西大学として同じく同駅を利用している明海大学、日本医療科学大学や平成中学校・高校等とも共に川角駅改築工事についての協議をされているのでしょうか等々・・・再考をされますよう提言をいたしておきます。

次回のブログでは川角駅の改築工事に対する地域住民からの反対運動が徐々に過激さを増幅させている状況について綴ってまいります。




273 毛呂山町に対する大学の寄附は違法なのか?

2020-12-02 10:56:39 | 日記
前回ブログでは川角駅の改築工事に関わる財源問題について上原理事長と井上町長が直接会談を行ったこと、会談の結果は城西大学が本件財源に関して3億5千万円の寄附を毛呂山町に支払う件が決定したこと、この支払いは既に完了している事実について綴りました。

更に、この件について毛呂山町の発展を願って精力的に活動を展開している有志の会「 毛呂山町の明日を創る会 」の皆さんから今回の毛呂山町が実施している川角駅の改築工事に関わる財源を確保する目的の下に川角駅利用者に対し相応の寄附を要請している行為は国が定めるルールに違反するのではないかという貴重な意見を伺うことが出来たという経緯についても触れました。

そこで当方は早速本件に関わる関連資料を収拾し慎重に検討を開始しましたので今回のブログではこの間の事情について綴ります。

〇この国が定めるルールとは昭和23年1月30日に閣議決定された官公庁における寄附金等の抑制に関するものであり、内容は官庁の諸経費は予算でもって補い、寄附金等の形によって他に転嫁することは極力これを慎むべきだというものであり内閣は本件を財政法通達として財務次官名をもって全国の各自治体に通達しているという事実でした。

〇加えて地方財政法の第4条5では 「直接であろうと間接であろうと問わず、寄附金を割り当てて強制的に徴収するようなことをしてはならない 」と明記されている事実も明らかにすることが出来ました。

〇当方が入手した関連資料は下記の次官通達と地方財政法の法令でありますので念のため次のとおり提示いたします。


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官公庁における寄附金等の抑制(次官通達) 昭和23年1月30日 閣議決定

財政の窮迫化に伴い、最近諸官庁(学校を含む)においてその経費の一部を諸種の寄附に求める傾向が著しいが、寄附者の自由意志によると言われる揚合においても、その性質上半強制となる場合が多く、或いは国民に過重の負担を課することとなり、或いは行政措置の公正に疑惑を生ぜしめる恐れなしとしない。
よつて、極力かかる傾向を是正するため、次の方針によるものとする。

①官庁の諸経費は、予算でもつて賄い、寄附金等の形によって他に転嫁することは、極力これをつつしむこととし、これがため行政諸政策は、国家財政との関連において実行可能のものに限定するよう努めること。

②官庁自身による場合はもとより、後援団体を通じてなす場合においても寄附金の募集は厳にこれを禁止すること。

③自発的行為による寄附の場合においても、割当の方法によるものでなく、旦つ主務大臣が弊害を生ずる恐れがないと認めたものの外その受納はこれを禁止すること。

④前項によって主務大臣が寄付の受納を認めた場合には、

(イ)醵金にあっては、これを歳入に繰入、醵金の主旨を考慮の上予算的措置を講ずるものとすること。

(ロ)公共施設の寄附(適正賃貸料を下廻る借入の場合を含む。)にあっては、所定の手続をなし、且つこれを公表するものとすること。

⑤主務大臣は前各項の趣旨を部内に徹底せしめる措置を講ずること。

⑥地方公共団体に対しても前各項に準ずるようその自粛を求めること。


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地方財政法  4条5 (寄付の禁止)    昭和23年法律第109号

(この法律の目的)(予算の編成)(予算の執行等)
(地方公共団体における年度間の財源の調整)

(積立金の処分)

第4条の5 国(国の地方行政機関及び裁判所法(昭和22年法律第59号)第2条に規定する下級裁判所を含む。)は地方公共団体又はその住民に対し、地方公共団体は他の地方公共団体又は住民に対し、直接であると間接であるとを問わず、寄附金(これに相当する物品等を含む。)を割り当てて強制的に徴収(これに相当する行為を(割当的寄附金等の禁止)するようなことをしてはならない。

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(註1)こうした資料を分析しますと結論的には毛呂山町が城西大学や他の学校に対し川角駅改築費用の寄附を要請している事実に関しましては国のルールや法令に明らかに違反する事案であると解釈せざるを得ません。

(註2)しかしながら本件に関わる町議会の議事録を精査するまでもなく本件に関しては議員からの質問の中でも、また議員の質問に対する町側の担当者の発言の中でも数限りなく 「寄附」 というセリフが発せられており本件に関わる財源確保のためには川角駅利用者に対する応分の 「寄附」 を要請することが必須であるとの思いが明白に察せられます。こうした事実を考えますと、毛呂山町は前掲の国のルールを知らないのか、或いは承知した上で寄附の要請をしているのか真にもって判断に苦しんでおります。

(註3)このようにして国が官公庁における寄附金等の抑制に関して昭和23年1月30日に閣議決定を行い直ちに全国の地方公共団体に次官通達をおこなったということ、更に地方財政法では地方公共団体(都道府県、市町村)が公共施設の財源を地域社会に寄附させることを全面的に禁ずると定めた目的意識は偏に地方公共団体が相変わらず公共施設の財源を地域に寄附させているという現状を正したいという政府の強い思いであると考えざるを得ません。

(註4)これらのルール違反は全国的にどの程度頻発し国は如何なる処分を科しているのか皆目検討もつきませんが、いずれにしましてもこの様はルールが設定されたということはこうしたルール違反が全国的に横行しているという事実を重視した上で国が定めた対応策であることは間違いないものと判断いたしております。

(註5)こうした国のルール違反である寄附に応じた地域諸団体の処分は如何なるものなのか判断の材料もありませんが報道機関に察知され社会全体に情報が流れることは寄附を求める毛呂山町側も寄附に応じ城西大学側にも何分かの処分が下されるのか検討もつきませんが、いずれにしましても結論としまして毛呂山町当局は今回の件につきまして城西大学からの寄附を返還することも含めて再考をされることを提言いたします。

(註6)城西大学に対しても、今回のブログタイトルではありませんが、毛呂山町に対する大学の寄附は違法なのか?という視点に立って今回の毛呂山町に対する寄附行為が国の定めるルールに違背しているのかどうか慎重に吟味した上で上原理事長の責任で毛呂山町に寄附をした金額の返還を求める等々大学としての襟を正すよう提言いたしておきます。


次回のブログでは川角駅改築工事に関する問題点は一体全体何なのか、ということについて綴ってまいります。