[写真]“長丁場”となったワールド・グループを懸けた戦い。
右腕に巻いた時計は午後6時37分だ。
1試合に要した時間が3時間54分で、
この2試合目も、丁度3時間を超えた具合となっている。
日本のベンチ裏という“最良席”である筈が、
午前11時から、目の前を左右に浮遊する黄色のボールを追ったせいか
首筋辺りへ急激に痛みや凝りが迫ってきた。
自ら申し入れたトイレ休憩を境にして
スタンド上段へと足を運ぶ。
コート全体を俯瞰する“見慣れた”光景に
身体も心も何だか安心するのだ。
確かにアリーナ2列目は、選手の息遣いや監督との密談までもが
耳にすることができる大迫力だ。
そんな臨場感抜群の“砂かぶり”席でも難点はある。
余りにもコートに近づきすぎていることから、
互いの選手が放つ球筋や、
ライン際を狙ったショットの判定が全くつかないのである。
特に微妙な判定が続いた1試合目…
こうなると、
判定に異を唱えることも賛同することもままならない。
正論ではあるが、審判の下したジャッジを信じる、だけである。
それに比べると…
座席の値段では、“良席”の半分以下でありながら、
的確にライン際を狙ったコース打ちを
限りなく選手目線で判断できるのだ。
どちらの席がテニス観戦に適しているかは
観る者の視点によって違うかもしれない。
“クルバ観”に慣れきってしまっている者の場合は
断然、後者のスタンド席となってしまうのだが…。
ここでは、アリーナ席ならではの情報で締めたい。
ユニホームといえば、チーム全体で同じものを…と考えていたところ
微妙な“違い”があることに気づいた。
同一の柄や色彩は勿論のこと、
ユニホームを提供するメーカー(ブランド)も
統一されているの通常(サッカーなどを指して)である。
しかし、ベンチに座っている選手のユニホームに
色こそジャパン・レッドで統一されているものの
首あたりのステッチに若干の違いがある。
よく目を凝らすと…
アディダスにスリクソンとブランドまで違うのだ。
この辺りが、団体戦を競うデビスカップとはいえ、
個人での戦いを主にする競技であることを表すのかもしれない。
そう感心していると…
ルーマニアは色も柄もスタイルも
1試合目とは全く異にするユニホームを纏っている。
いやはや、団体となっても“個人”のスポンサーを尊重する様子こそ
個人での戦いを主にする競技を端的に表していた。
杉山、初戦でストレート負け=シングルスの日本勢敗退-AIGテニス (時事通信) - goo ニュース