17時26分。
勤務中の私のスマホにコールが入った。
息子からのコールだった。
「もしもし、父さん、今いいですか?」
「どうした?」
「今日の練習にスパイクを履いてもいいですか?」
「いいよ、でもくれぐれも気を付けて。ヒザに負担がかかったら、無理しないように!」
久々にスパイクを履いた。8月1日に手術し、退院した後、”退院祝い”として、買ったシューズだ。
購入後、人工芝用の丸スタッドのシューズはコウスケの勉強机のすぐ脇で、ひっそりと出番を待ちわびていた。とうとう彼(?)の出番が訪れたようだ。
コウスケは人工芝用のシューズで人工芝のグランドを何週も走った。
そうすると、ある種の感情が躍起された。
「サッカーしたい。ボールが蹴りたい。ゲームに参加したい。」
彼のフットボーラーの本能が芽生えた瞬間でもあった。
スパイクは息子に新たな息吹を与えてくれたようだ。やはり彼はフットボーラーだ。