私が無謀にも、診療外の分野の本を書こうとした時、考えの近い先生を発見して大変嬉しくなりました。
アトピーには、ステロイドは塗らず、脱保湿が必要だと!!
もう10年以上前の話ですが、先生は今も大阪の病院でバリバリ診療されているようです👀♡
久々に先生のところ覗いてみたら、先生が出した本について書かれてあったので、脱ステ脱保湿に関心のある方は、是非手にして頂きたい本ですね。
やはり、歯科医が言うより説得力が違います笑
大阪には、こんな先生がいらして入院施設も併設され看護師もこの方法を理解していらっしゃり、羨ましい限りです。
下に貼っておきますが、詳しく知りたい方は先生の名前で検索してみて下さい(^ ^)では
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出版社:つげ書房新社
著者:佐藤健二
値段:2,000円(税別)
佐藤健二先生は本の中で次のように述べています。
「本書は主として入院による脱ステロイド脱保湿療法について述べたものである。本療法は、外来通院でも可能であるが、重症になると入院した方が良い場合が多い。入院治療を行うには、専門的知識を持つ医師の指導と、訓練された病棟看護師の見守りと、脱ステロイドに理解の有る呼吸器内科(喘息が問題となる)小児科、眼科(アレルギー性結膜炎、白内障などが問題となる)、耳鼻科(アレルギー性鼻炎が問題となる)、心療内科(うつ状態や精神的ストレスなどが問題となる)など他科との連携などが不可欠である。
ステロイドを使いたくないといっている患者の行動を「ステロイド忌避」という言葉で皮膚科医などが表現していることについて一言述べたい。私の所で脱ステロイド脱保湿を行って一、二カ月経った頃に「すべての外用を中止すれば一カ月ちょっとでこんなに痒みが減り、皮膚がよくなってしまった。私はこの10年間、一体何のために皮膚科に通いステロイドを外用してきたのかとつくづく思う。皮膚科へ行けば『きちんとステロイドを塗ってないのと違うか』『もっと真面目に治療せなあかん』などと怒られっぱなしだった。きちんと塗ってもいたし、言われた通りに保湿もしてきました。医師は私の言うことを信じてくれませんでした。だから、時には民間療法にも高いお金を使っていました」と言う。そして、「腹は立つけど医師に直接文句は言いにくいです」と言って自分を慰めている。忌み嫌われているのはステロイドであろうか、それとも患者の訴えを聞くことができず皮疹の変化を認識できないステロイド一点張りの医師なのであろうか。ステロイドの新しい副作用を認識できずまたその副作用の治療を知らない皮膚科医は、ステロイド外用剤を上手に使用する専門医とは決して言えない。」
成人型アトピーが大きな問題になっている今、佐藤健二先生はその治療法を明快に示しています。患者がステロイド治療に費やした年月に対して誰が責任を取らなくてはいけないかも明らかにしています。これはAIDSやC型肝炎にも共通する問題です。成人型アトピーを増やさないために、子供へのステロイド治療を避けることが不可欠と考えます。皆様のご感想をお聞かせください。
成人型アトピー性皮膚炎とは、本来のアトピーにステロイド依存性皮膚症を合併したもので、年齢には関係なく発症します。ステロイド外用剤による治療が主流のなか、佐藤健二先生は一般とは異なる治療法を提唱しています。「脱ステロイド十脱保湿療法」とは?
アトピー治療の常識を覆すようなお話をうかがいました。
◆大人になってもアトピー性皮膚炎に苦しんでいる人が増えていますね。
★アトピーは小児の20%がかかる病気ですが、多くの人は2歳までに、それ以外も含め85%は成人までに自然治癒していた時期がありました。ところが、今は治りにくい人が増えています。それはなぜか?
まず、アトピーと食物アレルギーは全く違う疾患です。合併していても、食物アレルギーでアトピーが悪化することはほとんどありません。小麦粉、卵、牛乳などが悪者扱いされ、食事制限で苦労された方も多いと思いますが、実はこれには根拠がないのです。血液中のIgE値が高いことがその理由とされましたが、アトピーが改善してもIgE値は変わらないのです。
私はステロイド外用剤(塗り薬)が原因の一つと考えています。アトピーで皮膚科を受診すると、ほとんどの医師がステロイドを処方します。日本皮膚科学会がガイドラインに示しているからで、ステロイドで早期に症状を抑え込もうとするのです。確かに、ステロイドは炎症やかゆみに効きますが、よくなったからといって塗るのをやめると、途端に皮膚が真っ赤になる。塗布し続けないと皮膚が正常に機能しない、ステロイド依存という副作用を起こすことが多いのです。
私たちは、このステロイド依存を伴うアトピーを「成人型アトピー性皮膚炎」と呼んでいます。「成人型」といっても、患者は大人だけではありません。これが治りにくいアトピーの正体です。しかし、ほとんどの皮膚科医はこの状態を見ても、重症のアトピーとしか考えないのです。
また、少量の使用でも依存が起こり、再発が多いのもステロイド治療の特徴です。1、2歳のときに一時的に使ったきり、何年も何事もなく過ごしていたのに、20代になって再発した人もいます。治ったら、二度とステロイドを使わないことです。
◆アトピーを治すはずの薬が、かえって治りにくくしているということですか?
★ほかの要因も多少はありますが、明らかに薬害と考えています。多くの患者さんが、ステロイドをやめることでよくなっているという事実が、それを証明しています。
◆先生が提唱する脱ステロイド療法は、これまでとはまったく逆の治療法ですね。
★少しずつステロイドの使用量や回数を減らすことから始めます。ステロイドをやめるとリバウンド(離脱症状)が起こるので、その間はとてもつらいんです。
痛い、かゆいなどの身体症状だけでなく、本当に治るのかという不安やストレスも大きく、精神的なサポートも欠かせません。また、成人型では多くの場合、保湿依存も合併しています。保湿は、ステロイドを使っていなければ効果的な治療法ですが、ステロイドを使っているなら保湿もやめたほうがいい。約1カ月で化学物質としてのステロイドはからだから抜けていきますが、ステロイドの影響は残るため、気長に1、2年かかるつもりでいたほうがいいでしょう。なお、症状によっては入院したほうがいいケースもありますが、呼吸器内科や小児科、眼科などとの連携が不可欠です。
◆その間、運動をしても大丈夫ですか?
★アトピーは精神面の影響も大きく、好きなことをしているときは、症状があまり出ないものです。高校や大学の受験、国家試験などがあるたびに症状がひどくなり、終わった途端、さあーっと消えてしまう人もいます。皮膚を強くするには、バランスのよい食事をとり、運動などでからだ全体を丈夫にすることも大切です。
◆ステロイドを使わない治療を受けるにはどうすればいいですか?
★残念ながら、脱ステロイドに対する医療側の理解は低く、ステロイドを使わない医療機関は少ないのが現状です。脱ステロイドを勧める医者は、まるで霊感商法のようだとか、親がステロイドを拒否すると、育児放棄だ、虐待だと責められるという声も聞きます。「子どもがかわいそうだ」と。目先の一時的な症状の改善と根本的な治療のどちらを選ぶのかを考えてほしいですね。
「インフォームドコンセント」という言葉がこれほど浸透し、たとえば、がんなら、抗がん剤を使うか、使わないかについて医師から説明があり、患者が自分で治療法を選択できるようになっているのに、ステロイドの場合、なぜそれができないのか。皮膚科学会はどう説明するのだろうと思いますね。アトピーの患者団体atopic(アトピック)のHPでは、「インフォームドコンセントのために」という文書を掲載していますので、受診の際、ぜひ活用して、意思表示をしてください。私たちはいろいろな方法で脱ステロイドの考えを広めていきますが、患者さん側からの働きかけも大きな力となりますから。