2000年から行われている愛知 中京大中京高校と大府高校との親善試合が今年も行われました。
同じ想いでがんばってきた二年半、がんばってきた証が仲間の心に刻まれたことが、
もう素敵な夏の一頁、一生の思い出ですね。
一緒にがんばってきた仲間だからこそ分かる想い・・・
一緒に汗を流した仲間にしか分からない想い・・・
ありますね。
この親善試合を通して、ベンチ入りした選手、ベンチ入りを果たせなかった選手、
それぞれがお互いに、見えたもの、感じたもの、認めあったもの、
見つけた想いがあることが素晴らしい夏の始まりですね。
同じようにがんばった選手たちの未来のためにも、こういう機会が持てるチームが多く増えることを願います。
~朝日新聞 バーチャル高校野球より~ 球児の今に密着 特集 「しまっていこー」
どれだけ投げ込んでも、バットを振り込んでも、手が届かないものがある。背番号もその一つ。
夏の大会でベンチ入りがかなわない3年生の親善試合が8日、名古屋市内であった。
中京大中京と県立の強豪・大府。
2000年から続く両校の一戦だ。中京のベンチには背番号1が5人。
5と6は2人ずつ――。
希望した1桁番号をつけた選手が並ぶ中で、河合万葉(まは)は18を選んだ。
今春の公式戦でベンチ入りしたときの番号だ。
一回に中越えに2点三塁打。
「自分の姿は見せられた。引退じゃないけれど、けじめをつけて、明日から夏に向けてメンバーを支えていきます」
2日前の練習後、背番号が渡された。「『引退試合』という人もいるが、そうではない」と高橋源一郎監督。
「(夏に)ユニホームを着られなくても、ここまでやってきた思い。
それを披露する場だと思う。やってきたことを信じて、力を出し切って欲しい」。
こう語りかけ、3年生28人のうち16人に大府戦の背番号を手渡した。
控え部員の晴れ舞台。
その一戦で、本塁打が2本出た。
右翼席に運んだ山田祐汰は、大府の三塁手とハイタッチ。
「小、中学のときに同じチームで、『おめでとう』って言われました。
背番号4をつけて試合に出る夢がかないました」。
エース番号の鷲見耕八は左越えに高校生活初アーチ。
「気持ちよかった。いつもはスタンドからしか試合の景色を見られなかった。
みんながプレーしている視線で試合が出来て感動しました」と目を細めた。
13―7だった試合で、一回に右前適時打で先取点をたたき出したのは、普段は応援団長と1年生の教育係を務める村井亮太だった。
「こうして大勢の前でプレーできたこと、こういう場を作ってくださった方たちに感謝したい」。
背番号は5。
「うれしいし、いい思い出になります」
打撃投手やノッカー、ボール拾いなど練習のサポートに回っていた3年生が躍動する姿を1年生はスタンドから見つめ、声をからして応援した。
「先輩たちのすごさ、底力を感じた」
「一体感が生まれていくようだった」
「陰で努力していないと出来ないことだと思った」。口々に言った。
この日、応援団長を務めた主将の杉本勇は言う。
「すごい仲間に支えてもらっているんだと、改めて感じた。夏は僕たちがみんなの分を背負って、みんなの分まで頑張りたい」
~朝日新聞 バーチャル高校野球より~
中京大中京、大府の選手たち・・・
そして全国、同じ想いで夏へ挑む選手たち・・・
最高の夏を