goo blog サービス終了のお知らせ 

タイチのブログ♪

ミュージックビデオとひとりごと

MITSUBISHI Pedion

2015年09月05日 | MITSUBISHI Pedion

SONYがVAIO505を発売するより数ヶ月前

パソコン業界が驚愕するノートパソコンが登場した。

三菱電機の 「Pedion」



幅297mm、奥行き218mmのA4サイズ

なのに厚さはたったの18mm(公称)。

この薄さに

LCDは12.1インチSVGA対応TFTモジュール

HDDは1GB、バッテリーはリチウムポリマーを採用し

質量が1.45kg

スペックだけ見れば、究極のモバイルPC



ただし、VAIOに比べ知名度が低いこのパソコンの最大の問題点は価格。

標準価格は578,000円~728,000円

CD-ROM、FDD、各種インターフェイスなどを搭載した「拡張ユニット」の標準価格は70,000円。

(実際に購入した人はまわりにいなかったので実売価格は不明)

その多くがブランニューのデバイスのため購入費は高額。


そしてPedionの筺体もVAIO505と同様、マグネシウム合金を採用しているが製法が違う。

VAIO505はダイカストだが、Pedionはチクソモールディングという手法。

これも価格が上がる要因になっていた。



使い勝手も良いとは言えない。

PCMCIAのType2ポートは2つあるけど、USBポートは1つ。

高額機種ゆえにビジネスユースに特化したとはいえ

当時は拡張ユニットが無ければ、何もできないというのが正直なところだった。


また、最も批判が多かったのは19mmピッチながら

ゴムクッションとストロークの短さに違和感があるキーボードだった。


そんなスペックに賛否両論のPedionだったが、やはりカタチにした功績は大きい。

VAIO505を発売直後、SONYの担当者と話をしたことがあったが

藤沢のスタッフも、品川のスタッフも、口を揃えたように

「Pedionにはやられた。アレで『世界一薄い』が言えなくなった」 と言っていた。

(VAIO505の厚さは公称23.9mm)



それでも Pedion 初代モデルが個性的な機種だったためか、その後は三菱電機も苦戦し

のちに、後継機の開発の相談を受けたが、やはりコンセプトが強烈だったこともあって

Pedionからの発展は困難な状況であった。


そして、三菱電機はOEMで数機種つないだ後、パソコン事業から撤退していった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする