1993年、オリベッティが発売したサブノートPC
「quaderno-33」 です。
デザインは、タイプライター時代から関わりが深い
マリオ・ベリーニ氏
建築デザインした東京デザインセンターの彼のプロフィールを抜粋すると
「カッシーナやヴィトラで家具デザインの名作を生み出すなど
イタリアのインダストリアルデザイン界の巨匠として
世界にその名を知られている」 とある。
特徴的なキーボード奥に配置されたテンキーとトラックボール
表示部を閉じるとボイスレコーディング用のボタンがあるなど
なんとも個性的。
どれも使い勝手が良いとは思えないが
こうした提案型商品はデザイナーが強くなければ生まれない。
一般的に 「オシャレ」 とか 「奇抜」 といったことで
デザイナーを意識する人は多いが
それは無意味な派手さがウケる服飾での話。
工業デザイナーはどれだけムダを排除し、
見やすく、持ちやすく(触れやすく)、使いやすく
そして、商品価値を上げる意匠力を付加させられるか
ユーザーに多くを提案できるかだ。
ボイスレコーディング用のボタンは強烈なアイコン。
このコンセプトのまま、カラーLCD、Windows95対応といった進化ができていたら・・・
と想像してしまう。
そのオリベッティは1999年にベル社に買収され
パソコン事業を売却している。