もうすでに4月。ツアー閉幕から、もうすでに半月以上たってしまったけど、とりいそぎレポ。
3月16日(月)。
前日には福岡の桜の開花宣言がニュースに出ていた。いいお天気。
ツアーを迎えるほとんど2週間前くらいから、この福岡会場である「アクロス福岡円形ホール」でのライブのチケットの売れ行きは満席に近い状況だった。
それでも、「まだ空きがありませんか?」という問い合わせが後を絶たない。
満席で座れず立ち見状態が出そうだ。それにしても立ち見の人数でさえ、限りなく入れられるというものでもないので、あふれてしまったら申し訳ない。
うれしい悲鳴・・・。
円形ホールは、2006年の春までは毎年開催させていただいてた場所。今回は実に3年ぶりのこのホールだ。
文字通り「円形」で出来ているこのスペース、演奏するステージの前に半円形のスペース(エプロンという)を張り出たせることができるので、ダンサーはそこで思いっきり踊れる。その半円をぐるりと取り囲むように椅子を並べる。客席は、最前列が一番低く、ついで2列目、3列目、と段階的に高さを変えられるようになっているから、最後列の席からもこのダンススペースを見渡すことができる。つまり、どの席に座っても、円周の位置にいるわけで、ダンススペースの中心からほぼ同じ距離で観覧できる。ショーにとっては、この上ない仕組みだ。
その客席を、予定人数分の「着席」を確保するため、ホールに着いたらすぐ、バンドもダンサーも舞台監督も照明さんも受付スタッフも、総出で案を出し合っては、席数を数え直す。
大変でドキドキだけど、この苦労はなかなかいいもんだ。
そして、ようやく「これならOKでしょう」というところに落ち着いた。
さてさて。今日は早くもツアー最終日。
タンゴの節句ツアー、今回でもう8回目を数えるわけだけど、よく考えたら、史上最短のツアーだったのではないかな。
史上最短にして、最強のプログラム !!
そう、今年のは、3公演とも「ホール公演」。
昨年まで行ってきてた、「小さなライブ会場」での公演が、日程の関係上、たまたま予定できなかった。小さなスペースはとても密度が高く、われわれにとっては(もちろんお客様にとっても、であってほしいが)熱気と歓声につつまれる得難い瞬間なのだ。そして、たとえばツアーの最初の何日かをそういうスペースでやるうちに演者である5人の息がさらに合ってきて・・という段階を踏んでいて、そのあとホールでの公演、としてきた。(別に、今までのこの成り立ち自体が意図的なものではなかったんだけど)
今回は、そういう意味では、「いきなり」ホール公演から始まるわけで、われわれはツアー前までにはそれを視野に入れてのリハーサルをおこなってきた。
「史上最強の」なんて前述したのはそういうわけで、「少しずつ探ったりする」時間を省いてはじめからドンと仕組むことを覚悟した結果、「どこの流れを見ても、必要不可欠にして、充分」なものができた、と自負する。
・・いや、こうなるのにも、やはり年月と実力とちょっぴりの自信、少しはそんなものもついてきた故なのかな、なんて、ね。
本番始まって、やはり予想通りの満席。でも、立ち見と言われてた人もどうやらちゃんと座れてるようで、よかった。
あ、そうそう、ケンジさんとの例のデュエット。
おととい下関でのアタシのステージングを、実は自分自身反省すべきところ多しで気に入っていなかったのよ(・・芸人として)。
マとか、ふるまいとか、目線とか・・。なんか、まだ遠慮気味で、、つかめてなくって・・。
で、今日はじっくり考えてそれを改善して、行くぞっ。
いつもはピアノに向かってガンガン弾いているあのピアニストが、すっくと立ち上がって、挙句のはてに、ケンジさんと見つめあいながら歌い始めた・・。
やっぱり大爆笑。
ううむ、こうでなくっちゃ。
ライブ終了後ステージ降りてからケンジさんは「東京に帰ってもケイトと電話でデュオの練習しよう」なんて言ってる。ははは。
打ち上げは「煮込み」という店。
ミュージシャンもダンサーも、裏方をがんばってきてくれた愛すべきスタッフも、みんなでモツをほうばる。お客様からいただいたたくさんのアンケートを回し読みしながら、楽しい楽しいひととき。
ああ、うまいうまい。
今年も秋に東京でやれたらいいな、なんて言いながら、ツアーの濃~い日々が終わったのでした。
「煮込み」前にて。・・・暗くて誰が誰だか見えないね(笑)