BEAST SIDE 1

ジュエリーアーティスト太田マリ(タバサ)です。工房からの制作風景、プライベートでやってるロックバンドの話も少しだけ。

平打リングの仕上げ

2009-05-21 22:32:21 | 平打リング
平打(ひらうち)リングをご存知ですか?
平らな板を丸めたような形で、甲丸リングとならんで、シンプルでベーシックなリングです。

この平打リング、彫り模様を入れたり、石を留めたり、いろいろなデザインのベースになりますが、プレーンなものでも、その仕上げ方次第で、しっかりとした深みとあたたかみのあるエクセレントリングになります。


下の写真をご覧ください。
リングの内側にシミのようなものがみえます。
(ちょっとわかりにくいかもしれませんが・・)




下の写真の、赤い線でおおったあたりが、そうです。


これはシルバー特有のシミで、地金から製作したものでもキャストで製作したものでも、鏡面に磨き上げようとしたときに、ほとんどの場合、浮き出てくる、たいへんやっかいなものです。

シルバーは、本来、プラチナに負けない輝きをみせてくれる地金なのですが、そこに行きつくためには、このシミを消すところまで、丹念にみがかなくてはなりません。

根気よく、時間をかけて、仕上げて(磨いて)いくことで、このシミが消え、深みのある輝きを見せてくれるようになります。

それがこちら。



一度、ここまで磨かれたリングは、その後、装着していてつくキズなどもいい味わいとして刻まれていきます。
くすみなども、シルバー専用の磨き布などで容易に取れるので、長くつきあえる
愛着のわく一品となります。


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