黒猫 tabby の本読み日記

日々読み飛ばしている本と、その日の思いを、きまぐれネコがつづります。
猫と女の子と、本の世界に癒しを求めて。

明日を支配するもの(P.F.ドラッカー、上田惇生)

2019-08-18 | Weblog
21世紀のマネジメント革命

第1章 マネジメントの常識が変わる
第2章 経営戦略の前提が変わる
第3章 明日を変えるのは誰か
第4章 情報が仕事を変える
第5章 知識労働の生産性が社会を変える
第6章 自らをマネジメントする

付章 日本の官僚制を理解するならば

 天下り問題は日本固有のものではない、日本では天下り後は報酬は良いが閑職である
 経済的な影響力では、日本はドイツ・フランスに及ばない
 彼らは大企業の株主であり、経営者として意思決定権をもつ
 日本の官僚は、失敗や不祥事が起きてもしぶとい
 アメリカの指導層は政治が任命する行政官と議会スタッフである
 日本の指導層は官僚機構であり、これに代わるものがない

 日本は、先延ばし戦略で成功してきた-経済効率が悪くとも急激な変化を起こさない
 外圧に負け、生産性の改善に手を付けると失敗する
  例:農業の補助金行政は、最低の生産性だったが、社会混乱を起こさずに、農村の人口を
    都市部へ移動させている
    不効率な流通網も、大規模店を規制し零細商店を保護したが、40年後には零細商店は
    小売りチェーンのフランチャイズとなり、効率的な流通システムに転換された
    80年代の景気と雇用の減速に対し、圧力に抗しきれず欧米流の対策を講じたことで、
    財政赤字とバブルを生んだ
 アメリカの優先順位は、安全保障、経済の順だが、日本は社会(の安定)が最重要課題である

 本書は1999年の発行だが、それから日本の個人主義は進み、社会の安定より自己の家計に
 つながる経済の方が重要になってきていると感じる。
 安全保障は、臆病者と楽観主義者に分かれる。

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