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[映画] アフタースクール

2008-06-04 | 映画

080603 川崎チネチッタにて鑑賞

いやー、この映画は感想を書くのがとても難しい!
何せこの映画に登場する人物については、誰を、どんなにボカして書いたとしてもネタバレになってしまいそうで困ってしまいます(汗)

…そんなワケで、非常に奥歯にモノの挟まったかのような書き方になってしまわざるを得ないんですが、ご了承下さいw

あの「運命じゃない人」に続いての、内田けんじによる脚本・監督第二作目は、またもや見事なまでにトリッキーな構成の映画になっていました

映画の前半部において、一見すると、特に何の変哲も無いようなシーンやセリフのやり取りでも、どこかかすかに”ん?”っと感じる違和感のようなモノが常につきまとうのがこの監督の作品の特徴と言えると思いますが、オレとしても「運命じゃない人」を既に体験しているので、”何か仕掛けがあるに違いない”という風につい気合十分に見入ってしまったワケですが…w

そんなある意味、意地悪な見方をしているオレでも、この映画の中である時唐突に訪れる、”天地がひっくり返る”かのような展開にはビックリさせられました
…いや、正確には”え?え?え?”と混乱するばかりで、その後の展開で徐々に謎が明らかになるにつれて”なるほど…”と、静かにストーリーを噛み締めていたんですけどね
(…”こりゃ、(計算され尽くしていて)凄い!”と本当に感心したのは二回目の鑑賞の時でした…そう、オレは既にこの映画を二回劇場で観てますw)

うーむ…こういう事を書いちゃうのも、(知らない人に)また余計な先入観を持たせてしまって良くないんですよね…いかん、これ以上はネタバレにさせてもらいます

とにかく、なるべく事前情報の無い状態でこの映画を観てみて下さい!

大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人、常盤貴子、田畑智子と、出演陣が独特な個性を発揮するメンツばかりなので、映画好きならこの中に誰か一人くらいは好みの役者さんがいると思います…ならば、目的はその人を見るためだけでもいいですから、とにかくこの映画を観に行って下さい!

何にせよ、映画を観てもらわないと、絶対にこの感覚は共有してもらえないのでッ…!w

 

以下ネタバレ感想:
いやー、今回もキャラが素晴らしかったですね…「運命じゃない人」に比べると、ちょっと役者本人のカラーが色濃く出てしまっていたのが残念でしたが、まあそればかりは致し方ないでしょう(汗)

すっとぼけたキャラながら実は一番”人間”を見るのに長けていた大泉洋、斜に構えた生き方が似合い過ぎの佐々木蔵之介、善人なのか悪人なのか外見からはひたすら区別しにくい堺雅人、強かさの表現がもうちょっと欲しかった常盤貴子、ホントの所、木村(堺)とはどうなの?と問い詰めたい田畑智子…
誰もが印象的でしたが、個人的には佐々木蔵之介が頭ひとつ抜けてたカンジですかね…ラストで大泉洋に持ってかれちゃいましたが、コイツも根っからの悪人ではない(子供ならカワイイもんだで済まされる性格な)のがたまらなく良かったです

上でも書いたようにオレは劇場で二回見ていますが、二回目を見た時はそれぞれの登場人物のセリフから芝居から、何もかもがガラリと別の意味を持っていることに気づかされるので、、DVDとかで観ている方は絶対に二回目を見てください!…オレとしても、一度目を観終わった段階では未消化の伏線というか、”ん?”と引っかかってたままの部分もいくつかあったんですが、二回目でそれらが見事に解消されてくれたことには、ホント驚かされましたねえ!

あの、リーアム・ニーソン似の社長wと政治家のセンセイが(ヤクザを介して)どのような犯罪に手を染めていたかについては、最後まで全く言及されていないのが個人的には気になったんですが…まあ、エンドロールの後のオチで”その後の顛末”だけは明確に示されてはいたので、瑣末なことに囚われる必要はないんですけどね
…個人的には、そういう瑣末な設定とかも大好きなタイプなものでしてw(パンフとかでその辺のフォローはされてたりするんですかね?)

ただ、二回目を見直した際に、この映画のキモである常盤貴子についてのミスリーディングについて二箇所ほど、ちょっと気になったセリフのやり取りがありました

①冒頭部分の、常盤貴子と山本圭の二人が親子だと誤認させる為の会話
 →山本:”もっと見晴らしのいい部屋に~”→常盤:”お金が無い!”…っていうやり取りは、捜査官と警護対象という関係からすると不自然

②佐々木蔵之介を図書室に案内する時の大泉洋の、常盤貴子が堺雅人の嫁であるかのように誤認させる会話
 →大泉”木村なら病院じゃないかな”→佐々木:”病院?”→大泉”知らない?子供が出来たんだよ”…っていうやり取りは、木村の子供ではないという事実からすると、会話として繋がってるとは思えない

まあ、①については表の警護官とやたらと仲良くなっていたみたいに、フランクな関係になっていたのだと解釈することも出来ますが(…何せ半年以上も一緒に暮らしているのでw)、ちょっとあれだけ年上の捜査官に対しては無理があるかなと…
そして②についても、(大泉と佐々木の)二人の距離感が思いっきり微妙な時の会話なので不自然でも仕方が無いと言えるのかもしれませんが…

これらは二回目以降の鑑賞の段階で初めて気づくことで、まさに重箱の隅なワケですが(汗)…二箇所とも観客をミスリーディングさせるかなり重要なシーンだったので、(他が限りなく完璧に近い脚本だっただけに)もうちょっと練りこめなかったものかと残念に思った次第です


120919追記:
鍵泥棒のメソッド


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