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[海外ドラマ] アウェイク~引き裂かれた現実

2012-06-22 | 海外ドラマ

スカパーFOXチャンネルにて視聴

刑事である主人公がある日、妻と息子と共に乗っていた車で事故に遭うんですが、その時から毎晩眠る度に、事故で妻のみが死んでしまった世界と、逆に息子のみが死んでしまった世界を行き来するようになってしまう~という一風変わったサスペンスドラマです

***第1話のネタバレを気にせずに感想を書きますのでご注意下さい

主人公がパラレルな異世界を行き来する~みたいに表現すると、つい壮大な冒険譚みたいなのを想像しがちですが、そういった既成概念を完全に覆してるというか、CGバリバリで派手な演出とかが全然無くともこれ程SFマインド溢れる興奮を味わえるドラマっていうのが作れるんだなと感心しまくりでした

”胡蝶の夢”や、乱歩的に”夜の夢こそまこと”といった発想はSFで結構定番のネタではありますが、”妻か息子かのどちらかが死んでる違いだけ”っていう非常に身近な(異)世界観が面白いですねえ

そしてこのドラマで一番面白いのが、二つの世界の両方で主人公が精神科医のカウンセリングを受けてる部分ですね……経緯としては、事故で家族を失った主人公に対して警察の上層部が仕事に支障を来さないかどうかを判断する為にカウンセリングを~っていう流れなんですが、主人公が二つの世界を行き来しているという告白についてそれぞれの精神科医が、それぞれの世界を”それはただの夢です”と互いに断じているのが面白くてたまらんです

妻(息子)の死を受け入れられない深層意識が見させてる幻に過ぎない

…みたいなカンジでどちらの精神科医も、非常にもっともらしい事を言って主人公に対して助言をするわけですが、主人公にとってはどちらの世界も現実にしか思えないし、(妻か息子の)どちらかの存在を否定することも出来ないジレンマに苦しめられるしで、何気ない会話シーンひとつとってもその背後の緊張感がただ事では無いですね

ドラマの基本部分は刑事モノでもあるので、殺人事件や誘拐事件が起こるわけですが、その事件も二つの世界同士で奇妙にリンクしてたりして(その事も精神科医に深層意識が云々と、いかにももっともらしい解説が付与されます)、まったく予測の付かない展開にハラハラさせられます

第一話の終盤にて、目覚めると妻も息子もいない第三の世界?…みたいな状態で主人公が半狂乱に陥る展開があるんですが(単なる勘違いというオチ)、このシーンの時のオレ自身の焦りっぷりが自分でもちょっと笑っちゃうくらいでw、物凄い感情移入をしてたんだなあ、と改めてこのドラマの面白さを認識させられた次第ですヽ( ̄▽ ̄)ノ 

ここにオレが書いた要素以外にも、妻や息子や、警察の仲間同士の触れ合いなんかも当然語られていて、たった50分弱の内容とはとても思えない程に内容が詰め込まれていた第一話でしたが、今後が非常に楽しみなドラマが始まりました!

…って、ふとネットを調べてみたらこのドラマ、本国アメリカでは第一シーズンの視聴率が芳しくなくて、第二シーズンも無しの打ち切りが決定したんだとか…

えええええええええぇヾ(`Д´)ノ"
こんなに面白いのに……第二話以降、あっという間に失速しちゃうってことなんでしょうか(涙)


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2 コメント

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私もFOXチャンネルで視聴しました。 (通りすがりの名無しさん)
2012-09-04 10:30:33
このドラマ大好きなんですが、1シーズンで打ち切りという残念な結果になってしまいましたね。
言い方は悪いですが、欧米人では理解しにくい、あるいは2度同じような場面を見せられるのが苦痛なのかもしれませんね。
返信する
↑ はじめまして~ (たばたけ)
2012-09-05 01:42:01
久しぶりに当ブログのアクセス数が凄い事になってて、このドラマ人気あったんだなあと・゜・(ノД`;)・゜・

いやー、オレも最終回を見ましたが最後までメチャメチャ面白かったです!……いきなり
デビット・リンチか押井守か~ってくらいの不条理劇が始まった時はビックリしましたがw、
”狂人”としてドツボにはまっていく展開や、二人の精神科医の邂逅シーンなんかはゾクゾクが
止まりませんでした

第11話で寒色(息子)の方の世界に帰れなくなったエピソードから最終回までの怒涛の
展開は、ドラマ史上に残る盛り上がりだったのではないかと思います

あのラストシーンの後で妻も息子も死んでる状態で目覚めたり(アウェイク)するのかも
しれませんが(汗)、どうせマイケル本人(視聴者)には現実か夢かの区別がつかないの
なら、あのラストシーンの世界で(このドラマが)終わってくれたのが最高なエンディングな
わけですな

そもそもどちらの世界も、妻か息子かのどちらかが死んでしまっているので、マイケルは
とっくにバッドエンドを迎えていたという考え方も出来ますし…

wikipediaを見てみると打ち切り云々は関係なく、当初からシーズン1はこういうエンディングを
迎える予定で、寒色と暖色の世界のどちらかが現実でどちらかが夢だっていう設定もちゃんと
されていたのだそうですが、現状の、視聴者の判断に全てを委ねる~っていう状態で
最終回を迎えたことが一番の幸せなのかもしれませんねえ
返信する

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