拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

  “無”重力 

2013年11月09日 | 我が妻ニコル行状記
  先日、相方と映画 『Gravity』(原題ゼロ・グラビティ)を観てきた・・・という因縁では ないと信じたいが・・・。
  今朝、たまたま 光の具合がいいので この写真をとった。

            
           失業中にもかかわらず 浮かれた雰囲気の相方・・・曇り空が続いていたので 土曜の朝の 陽光に誘われたか?

  ところで、映画『Gravity(無重力)』だが、普段 SF嫌い 3D嫌いの 相方も見たいというので 一緒に行ったが 迫力に圧倒されたようだ。
  閉鎖恐怖症の相方の心配するどころでなく ボク自身も 息が出来なくて窒息するんじゃないか・・と思うほどの 臨場感ははじめてかもしれない。

  この映画のあるシーンを 見た時 このブログに載せた デビッド・ボウイの歌・Space Oddity(今年の1月8日) を思い浮かべた・・・・。
  最近の 女優サンドラ・ブロックには 感心してなかったが この映画で 彼女は一皮むけたと思う。

  一皮向けてないのは うちの相方で 今日の午後 (ボクは風邪気味なので留守番)一人で湖に散歩に出かけたまでは 良かったが
  防波堤の岩組を歩いている時 バランスをくずして 前のめりに倒れて 左手をケガしてしまった・・・・。

  そういえば 上の写真をよく見れば “無”の字が 彼女の左肩の辺りで 無重力状に 浮いているではないか。

  気分は 無重力でも 我々の体はやはり それなりの重力で 地球上に囚われの身と なっていることを この事件は再確認させてくれたのだった。 

 雲無心 ~ 相方の辞表

2013年05月24日 | 我が妻ニコル行状記
  この火曜日に 相方が送りつけた辞表が見事 功を奏した。

  どこも同じという意味で ここスイス・ローザンヌも例外ではなく (相方が勤めた)お役所仕事はかなり怠慢で 嫌気がさして辞職を決意したのは
  いいが、自ら辞めた場合 普通は3ヶ月間 失業保険を受けることができない・・・というのがネックで かなり悩んでいた相方。

  なんとか出来ないかと いろいろな友人・親戚などにアドバイスを求めていた期間中に たまたま転んで 膝の骨にヒビが入り 良いタイミングで
  病欠・・・悩みながらも「上司や職場のシステムの劣化の為に 自分が辞めた上に 3ヶ月もの間失業保険さえも貰えられない、そんな馬鹿な話は
  あるものではない・・・」と試行錯誤した上で どうやら最強の辞表を書き上げたらしく 友人・知人・親戚などに読んでもらい アドバイスを受けて
  絶対自信のある辞表を 送りつけた。

  そして木曜日に 上司から「会いたい」という連絡をもらい 話し合った結果 3ヶ月間有給休暇 扱いで 9月から失業し同時に失業保険がもらえる
  見込みになった。
  
  その最強の辞表の内容を 提出する前にボクにも読んで 聞かせてくれたが あまり真剣に聞いていなかったようで 正直ぜんぜん覚えていない。
  しかし、彼女の友人、親戚によると 皆一応に 「こりゃいい辞表だ!」という太鼓判を押した・・・というので ボクは遅ればせながら
  それがどんな風であったのか これから真剣に読んでみようと 思っているところである。
 
        

                 油断せな 女なめたら 雲来るで :一撮  (5月25日の雲)   

  

  ブルーベルベット

2013年03月03日 | 我が妻ニコル行状記
 この写真を見ていて  昔みた映画 ブルーベルベット を 想起してしまった。 

       

 1986年制作 デヴィッド・リンチ監督 の作品 を観た時 ボクは35歳を過ぎていたと思うが 衝撃的で 細部は覚えてないが
 あの歌と 色と 雰囲気は 忘れることが 出来ない・・・くらい よく憶えている。

 性的倒錯・・・という難しい言葉は たぶん この映画から 学んだのだろう。

 ところで ⬆⬆この写真は 相方が 風邪のために 声がでなくなった 「声的・倒錯」状態になった図

 普段 彼女の声は 耳に ガンガンに響く 透りすぎる声の 持ち主なので 声が出なくなって 「・・・悪くないね」なんて
 思ったのは 倒錯だった。

 芝居しているんでは?!・・・と疑うぐらい 声がほとんど出ない ので 聞き取ろうとする努力が 並大抵ではない のだ。

 声が出ないんだから 静かに黙っていれば いいのに なんだかんだ 出ない声で喋ろうとするものだから 聞くボクの方が
 大変だ。 普段通りだったら 馬耳東風で 済むところが そうも行かず・・・・。(それも 電話まで かけて来た。)

 そういえば 今日は 「耳の日」で 相方に 「日本では 今日は耳の日だ」と言うと 何故であるかと聞くので
 「3月3日で 3の形が 耳に似ているからだ・・・」との説明に 「クククッ」と 出ない声で 喉をひきつっていた。 

        

  

   

 “ 愛パーっと ”

2012年11月05日 | 我が妻ニコル行状記
 「ミイラ取りがミイラに・・・」の例え そのままに
  ニコルの友人が i-phonを買い、教えて欲しいという要望に
  i-phonのエキスパート気取りのニコルは 友人が招いてくれた夕食に釣られて ホクホク顔で出かけていった。

  夜も深まった時刻に帰ってきたニコルに さぞや優越感にたっぷり 浸ってきたであろう・・・と 話をふるが
  何かボーッとしているので 探り会話をいれると どうやらその友人が持っているマックのノートパソコン、エアー
  なんとかに すっかり魅せられてしまったらしい。
  
  確かにニコルは マックのディスクトップしか持っていない。 大の喫茶店好きなニコルの夢は その喫茶店で 颯爽と
  ノートパソコンのキーボードを打つこと なのかもしれない。
 
 「仕事で会議の時とか 茶店でアイディアが湧いた時 パソコンに 打ち込みたいのよ~」・・・と かなり買う気
  を見せる。 そういえば月に1,2回 彼女は何か講習を受けていて それは彼女にとって大切なことらしく 講習から
  帰ってきても インターネットで 何か調べたりしている。・・・まぁ、そういった流れの中で 仕事のできる
  「ノートパソコン」というのが キーワードになって彼女の頭にインプットされてしまっているようだ。

  一緒に街に 見に行ってくれ、というので 出かけていろいろ見ている内に I-padが目に入り この面にかけては
  大エキスパートの我らの友人 ローレンスに電話して アドバイスを求めた。
  彼は実際 I-padを持って世界中に出かけては 自分のパソコンと共有して 仕事をこなしているという。

  というわけで マックのノートパソコンを諦めて マックのI-padを買うことに決めた。
  僕らは 若くないし 今のうち好奇心と気力のあるうちに こういった機器に慣れ親しむ事は 重要だと、ボクなどは
  思う。 脳と心のインフラストラクチャーの開発は きっと何かを “愛パーっと” であると信じつつ。
 
        
               マリー・アニエスの箱は~ アリスの不思議な国へいざなう ”愛パーっと”

 お気に入り美容師

2012年09月09日 | 我が妻ニコル行状記
  土曜日の朝 ニコルのお気に入り美容師の店に同伴した。
  多分 4,5年前から この美容師の話を ニコルが美容院に行くたびに 聞いていたような気がする。

  5年くらい前は ローザンヌでも 結構名の通った美容院の一メンバーだった この美容師(男性)は その後店を変え
  しばらくニコルは彼の行方が わからなかったのだけれど どういう風に見つけたのか 再び彼が移った店に
  通っていた。 

  今では髪を染めるのを止めたが それまでは髪染めと カットとか なんとかで 月に 1~2回ぐらい
  美容院に行っていたようだ。 兎に角おしゃべりが 大好きな相方は 社交の場所が大好きだ。

  そういうところに 行っては 話のネタを仕入れては ボクに話をしてくれる。
  時には 聞いているふりして 聞いていないこともあるが まぁ、だいたい聞いている。
  
  美容院へ行った日は 必ずそこでの ネタを聞かせてくれた。・・・まぁ、ほとんど覚えていないので
  たいした話ではなかったのだと思うが。 

  ある日 このお気に入りの美容師が 独立して ガレージを改造した ロフト的美容院を始めた・・・という。
  美容師は彼一人なので 一人席しかない 予約制で 「素敵な」場所・・・だという。

  それで今回 相方が一緒に来ないか、と誘ってくれた時 女の園的な 空間を見たくて 付いて行った。

  ボクは 言語コンプレックス者+照れ屋+初対面に弱い+相手の対応に敏感者・・・などなどで 
  ろくに挨拶も 出来ない時がたまあにあるが、 それがこの日に出てしまった。

  美容師は気を利かして コーヒーをすすめてくれたが 客でもないボクが・・・と、変なところで遠慮して断ってしまった。
  帰途に着いた時 相方に 「ほんとに挨拶もちゃんとできないんだから・・・」と愚痴られてしまった。

        

  それにしても いつも思うのだけれど(ボクは毛が無くて床屋などに一切行っていないが 少ない経験からも)
  散髪が終わった切りグズの髪の毛に対して 美容師も客も敏感でないのが 信じられない。 散髪屋から出てきたオヤジの耳の上や
  鼻の頭に 髪の毛が山盛り(それはちょっと大袈裟かも?)になっているのを見たことがあるけど・・・。
  今回 相方が店を出てから 頭を手でサッサとやったら 切った髪の毛が 落ちてくること 落ちてくること!

  例の “九月六日”

2012年09月06日 | 我が妻ニコル行状記
9月6日と聞くと いつもは 緊張が身体中を 走るのだが

 3週間ほど前 ニコルと一緒に街に出かけた時 前から狙っていたのか? ある店にサッサと入っては イヤリングを
 試着?して どうか?・・・と聞くので 「ああ、いいね。」と、言い終わらないうちに こっちのもいいんでけど~
 と、もう一つも試着して 見せる。 普段 ケチな亭主と思われているので ここは太っ腹なところを 見せようと
 「二つとも 買ったらわ?」と言ってみると うれしがって「今度の私の誕生日プレゼントにします~」と言ってくれた。

 その時点で 9月6日の件を すっかり忘れていた ボクは「えっ!」と嬉しい驚きに わずかに胸をなでおろす自分を感じていた。

 しかし、それで油断していては ヨーロッパ女の亭主には なれないのだ。 甘い甘い。

           
 
         一直線的性格なので 仕事でもいろいろ あるようだが、多少は曲線美も体得してきたか。

 ニコルは 今年8月になって 髪を染めることをやめる決心をした。 約一ヶ月が過ぎて シルバーと染残りの赤茶、そして白髪になってない
 地毛の濃い茶色の 三色が入り混じっているのだけれど なかなかシックな味を出している
 友人からも 「似あう」という お世辞を 云ってもらえるらしい。

 昨日5日には ニコルの仕事関係の 講習で行われた 15分間のビデオ撮影による 試験的(患者との)対話が 指導者のドクターから
 高く評価された・・・とのことで 大喜びであったが 自らへの素晴らしい誕生プレゼントとなったようだ。2重におめでとう~!

  

 

 サーティフィカ(証明書)

2012年04月25日 | 我が妻ニコル行状記
 うちのニコルは わかりやすい。 まず昼に電話での予告編があり 帰ると得意満面に 上司からもらったサーティフィカを 見せてくれた。
 見ただけじゃよくわからない事を 知っているので 音読してくれる。(フランス語で)・・・

 サーティフィカの内容は 一言で云えば 「この人は この職場において 非常に有能 かつ 協調性があり 明るい雰囲気を・・・・であるから
 今後とも 出来るだけ長く貢献してもらいたい・・・云々」的な事が 会社のロゴのある便箋に書かれていて 上司のサインがしてある。

 これをフランス語でサーティフィカ(証明書)といい、 ニコルはこれを非常に重要視している。 
 このサーティフィカは 例えばある職場をやめる時に 上司からその人間の勤務状況を 書いてもらい 次に就職活動するときに
 ある種の保証として それが非常に就活において重要になるというのだ。  

 だから、 彼女は30年以上も前に務めた 職場のサーティフィカなどを 今でも大切にしている。(当然だが
 だいたい お褒めの言葉が書き連ねてある・・・)

 これなんかは 完全にヨーロッパの習慣! ではないかとボクは思うのだけれど? 

 日本ではフリーターの元祖とまでは いかないまでも それに近い生き方をして いろんな職場を転々としたものだが
 一度としてその”サーティフィカ”なるものを ボクは貰ったことなど無い。
 もしかして まともな会社と呼べる処に就職したことが 無いからだろうか?

 今回のニコルの場合 上司が辞めてゆくので その前に ”サーティフィカ”下さいと 頼んだらしい。

 しかし、このサーティフィカ・・・辞める状況によっては なかなか貰いにくいような気もするのだけれど・・・。

                

  ご挨拶

2011年12月11日 | 我が妻ニコル行状記
 久しぶりに レマン湖畔を 散歩に出かける。 9時半頃出かけて 少し寒い気がしたが、 12月の気温としては 暖かいといえる。

 我がアパートから 市内バスで10分ぐらい坂を下って レマン湖畔近くのバス停で下車 今日はそこから40分ぐらい 歩いてLutry まで行く。

 途中 ニコルと世間話(大半はニコルが話しているが・・・)。

 そのなかで 面白い話、 まぁ、そういうことを ニコルから聞くのは 初めてではないが 「え~っ よくやるね~・・・」という 称賛とも
 呆れ、ともいえる気持ち で聞いた話が あった。

 2週間ほど前に ニコルが今日と おなじ湖畔散歩道を一人で 歩いていると ニコルとほぼ同世代の 一見貴婦人が前からやって来たというのだ。
 狭い湖畔の道は 2人がすれ違うことができる ぎりぎりの幅で 普通こちらの習慣としては すれ違う際に 「ボンジュウ!」と眼があった場合は
 声をかけるものであるのに、 この一見貴婦人は 眼をキッチリ 合わせながらも 何の挨拶もしないで 通りすぎていったらしい。・・・・

 そこで カチン~ ときたニコルは 「ちょっと待て」と言わんばかりに その貴婦人の袖を掴んで 「 あんたな、 眼があったら ニッコリぐらい
 したら どうやねん・・・」というようなことを フランス語で 言ってしまった・・・というのだ。

 袖を掴むのは いくら何でも やり過ぎやで・・・とボクはそれを 聞いて恐れいった。 弱虫のくせに 気が強く 散歩道を禁止されている 自転車なんかが
 通ろうものなら 聞こえよしに 「あかんで~っ、 ここは自転車禁止やんか!」と 気丈に言いながらも その連中が怒って戻ってこないだろうか?と心配
 したりしている。
 以前などは 電車の中で隣りに座った女性が 携帯で部下を叱り飛ばしている会話を 聞かされていた ニコルは「そんな話聞きとうないから 他所でやってくださいな」
 とキッチリ 言い渡されて その女は眼を丸くしていたのが 印象に残った・・・ということもあった。

 Google辞書で見ると 挨拶は 禅宗で問答を交わして 相手の悟りの深浅を試みること 「一挨一拶」と言い それから由来している。
 二人の人間が相対した時 一人が押して それに対して 相手は適度な手応えで 答える・・・それが成り立った時 「挨拶」が成り立つ。

 スイスの人間も(フランス語圏) 結構 従順な人が多いように思う。 ニコルのように 勇気をもって 注意をする人は あまり見かけない。

             
                    2011年 12月11日の 朝のレマン湖 
 
 

 恐怖の9月6日を迎えて

2011年09月05日 | 我が妻ニコル行状記
  今年もまた今日という日 9月6日がやってきた。
  今年は結構ぎりぎりまで 忘れていたのに 一週間前あたりから 少しずつそれとない プレッシャーをかけてきた。
 
  それでも最近は ニコルも諦めの境地に入ったのか 昔ほど期待しなくなったので 少しほっとしているが 昔は
  一ヶ月前から 自分の誕生日を 指折り数えて ボクが何をどのようにプレゼントしてくれるのか・・・楽しみに
  期待しているので 何をどうしていいのか わからないボクには 大いなるプレッシャーとなるのが この9月6日であった。

  4,5年前まではニコルは 週に3日しか働いていなかったので ボクの誕生日には バッチリ準備を整えて盛り上げて
  くれていたが、 ここ数年は週に4日働いていることもあるし、 彼女もアイディア切れも あるのか お座なりになつて
  いるようで ボクもその方が気が楽でいい。 今度の彼女の誕生日も 「気を使わなくてもいいわよ・・・」と口では言って
  いたが、 それが真意でないことぐらいは 長年培った 結婚生活で 嫌というほど学ばされて来ているので・・・。
  
  それなりの プレゼントを 用意して 湖にポッネンと浮いている 白鳥と四角い浮き の写真に短歌を書いて 贈った。

        浮くものを 上下に映す 水鏡   永遠(とわ)と瞬時の 境目みせて     一撮    


                       

  ボク自身も良く内容のわからない 詩であるが そうゆうのが ニコルは関心してくれる傾向があり 案の定喜んでくれた。

  それなりのプレゼントというのは 実はこの下の写真に関係があり いつも行く散歩道である湖岸すぐそばに出来たマンションの
  屋根に 不気味な感じで じっと止まっている数羽の鷺?・・・これは なんという鳥なのだろうか?・・・と前から思っていた
  ところに 先日本屋で 「レマン湖野鳥」というタイトルの本を見つけ それをプレゼントにすることにしたのだ。

  ヒッチコックの映画を思わせる 鳥の怖さと ニコルの誕生日を迎える ボクの怖さを アレンジした 写真となったと思う。
        
        
 

字あまり ならぬ 絵あまり

2011年07月31日 | 我が妻ニコル行状記
        わが妻ニコルの絵です。
          

         どうゆう描き方をするのか いつも主題が 枠からはみ出る・・・のが特徴のようになってきました。
 
          だから 俳句の字余り ならぬ 絵あまり です。  本人は一向に気にしていません。

          

   
          ニコルの辞書に 「遠近法」がない のも 特徴です。   次回 アップしたいとおもいます。

                    〈 絵あまりに なぜか味でる ニコル色(=式) 〉 一撮