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小説キャンディキャンディFINAL STORY上・下巻 名木田恵子 (著) 祥伝社 (2010/11/1) の考察です 注:物語に関するネタバレがあります
あのひと考察セカンドシーズンとして、引き続き「あのひと=アルバートさんじゃない」を考察します。
あのひとからキャンディに贈られた、あのひとの家に代々伝わる象嵌細工の宝石箱。「わたしの大事なものだけを入れている」とキャンディが言うその宝石箱の中には、テリィグッズがこれでもかというほどぎっしり詰まっていることは、皆さんよくご存知のことと思います。
しかし、今ここで考察しているのは「あのひと=テリィ」ではなく、「あのひと=アルバートさんじゃない」ということで、宝石箱の中のアルバートさんグッズを検証してみましょう。
ふと、わたしは宝石箱からのぞいている"似顔絵"に目をやった。自然にほほ笑みが浮かんできて、その似顔を取り出した。
-下巻P239-
宝石箱のアルバートさんグッズーーそれはいなくなったアルバートさんを探すために「マーチン先生が描いてくれたアルバートさんの似顔絵」
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キャンディが描いた似顔絵がまったく似ていなかったために、マーチン先生が描いたものです。
ちなみにキャンディが描いたのはこちら
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ーーブログ主が注目したのはFINAL STORYのこの一文。
わたしが描いたその”全く似ていない似顔絵”をひどく気に入ったウィリアム大おじさまは、仕事場に飾ってしまった
-下巻P239-
二つの似顔絵ーーもしキャンディとアルバートさんがアメリカを離れて一緒に暮らしているのだとしたら、二人にとっての大切な思い出であるこの二つの似顔絵も、必然的に一緒になければなりません。
しかし二つの似顔絵は、別々のところにある(二人は一緒になっていない)ことがわかると同時に、この似顔絵を仕事場に飾った人物を表現するのに、養父・養子の関係がより強調される「ウィリアム大おじさま」とあえてしているところにも、必ずや意味があると思います。
そういえば、子どもが描いてくれた自分の似顔絵を仕事場に飾っている人って、結構いますよね。娘が描いてくれた自分の似顔絵を嬉しそうに飾るアルバートさん、もといウィリアム大おじさま・・・・・・素敵です。