俺は、ぽかぽかの5月の暖かい陽気に惹かれて、瞳がとろとろとしていた。
今は昼休みで、いつもの神社のスザクの仕事の手伝いも休み時間中だからすることもなく、ごろんと巫女服のままで寝転がった。
お昼も食べ終わって、現在は優雅に縁側でのんびりと横になって日向ぼっこをしていたのだけれど、暖かい陽気で横になっていては眠くなるのも当たり前だろう。
ちなみに、現在俺が巫女服なのは、スザクの希望だ。
神社に巫女さんはいないし、俺の巫女服が可愛いから着ていてほしいってお願いされたら、着ているしかないじゃないか。
今も余りの気持ち良さに、うつらうつらと瞳を閉じさせて、縁側の板にすり寄っていた時、とたとたと俺に近寄ってくる小さな足音が聞こえた。
耳をぴくっと反応させて聞いていると、足音は聞きなれているスザクだとわかる。
スザクの足音は、走っていても、歩いていても自然と彼のものだとわかるから、自分でも不思議だった。
「ルル、昼寝中かな?」
頭の上から、愛しさに溢れた優しい声が響いてくる。
スザクは俺の横でしゃがみこんだのか、俺に少し影がかかった。
俺の髪に指が通されて、何度も何度も触れる優しい指先が気持ち良くて、その手を取る。
大きくて肉厚のある手に頬をすり寄せて、もっともっとして、と求めて、手のひらに唇を押し当てた。
「スザク…もっと…」
「うん、良いよ」
スザクは空いている手の方で、俺の頭を何度も何度も繰り返し撫でてくれる。
頭をそっと手で上げられると、俺の頭の下には硬い板張りの縁側の床はなくなった。
その代わりにさらりとした布越しの膝に乗せられて。
膝枕されるのは何回かあったから、それはスザクの膝だとすぐにわかって、俺はたくさん甘えようと頭をすり寄せた。
スザクは俺の頭が痛くないようにと、何も言わないでもこうして気遣って、膝枕をしてくれるんだ。
俺からお願いしなくても、それが当たり前のようにしてくれるスザクの甘い優しさは、愛されていることがとても伝わってきて、いつだって心地良い。
「ルルは甘えたさんだね」
スザクの指がすっとまた俺に伸びてきて、俺の髪に絡みつく指も、前髪を軽く引いたり梳いてくれる指も、とても優しい。
触れられる気持ち良さに気が抜けてきて、すっかり緩んでしまった気持ちは、ぽんと俺の狐の耳としっぽをごく自然と出してしまう。
「しっぽと耳が出てるよ?」
「へ…き…」
ここにはスザクと俺の二人きりしかいないから、スザクになら、スザクだけになら、俺が狐だって隠している狐の耳もしっぽも見られてしまっても大丈夫だ。
「スザクになら…良い…」
眠さではっきりと言葉を言えない俺は、口をもごもごさせながら呟く。
そうすると、わかった、ととても嬉しそうな声が頭上から返ってくる。
スザクの声は、ぽかぽかのお日様のような暖かい声で安心してさらに俺の眠さを誘ってくれた。
「じゃあ、撫でるついでにしっぽなんかをブラッシングしようね」
「ん…」
寝そうになっているから、何を言われているかわからなかったけれど、スザクが俺を傷つけることなんてしないってわかっているから、返事を素直に返しただけだった。
「ん…んぅ…ス…ザク…」
さらっとしっぽに何が触れていて、さらさらとしっぽの流れにまかせて動いていくのがすごい気持ちが良い。
耳にもさくさくと毛の流れにそって動く動きは気持ち良くて、俺は心地良さにスザクの膝に何度も何度もすり寄った。
気持ち良くてうつらうつらとしながら、もっと、と俺の唇は動く。
だって、こんな風に暖かいお日様の下で、優しくスザクが触れてくれて、俺のしっぽも耳にも何かが触れて気持ち良くて、そんなだとこうなっても仕方がない。
でも、最初は何とも思わなかったけれど、その俺に触れる何かの他に、スザクの手が俺のしっぽに触れてきて、今度は耳へと移動して、体が段々と熱くなってきた。
寝ていると体温が上がるけれど、でもそういうのではなくて…スザクに触れられると俺の体は反応してしまうから、そういう感じから溢れてくる熱だ。
「す、スザク…?」
ほてる体を少し起こしながら、生理的に潤んでしまった瞳でスザクを見上げれば、彼は俺のしっぽや耳をブラッシングしてくれる時に使う白いブラシを持っていた。
さっき言っていたことは、ブラッシングしてくれるってことだったんだろうか?
でも…何か…今は、違う気が、する…。
狐の耳に触れる手は、つんと軽くつねったり、やわやわと揉むように触れたり…他にもその、色々とエッチするような触り方と同じ耳の触り方をスザクはする。
体を起してもスザクの手の動きは止まらなくて、こしょこしょと擽られて、何度も何度も体は跳ねる。
「や、やだぁ…」
昼間からなんて恥ずかしいに決まってる!
スザクの意図がわかって、身を捩ってスザクの手から逃れようとしたけど、すぐさまスザクは俺の体を縁側の床に縫い付けて、俺の足の隙間に膝を立てて入れてきて、彼の手は俺が逃げ出せないようにしっかり頭上で俺の腕を掴んでいる。
どうしたら良いんだろう、と俺の顔は加速度的に赤くなって、やだ、としか言葉が出ない。
誰か人が来ても玄関だろうから、ここまで来てわざわざ俺たちがこういうことをしているのを見ていこうなんて人はいないだろうけど、こんな昼間からは嫌だ。
「本当に嫌?」
スザクは俺をまっすぐに見下ろしてきて、嫌だって言わないでって目で訴えてくる。
捨てられた子犬みたいに、不安そうな瞳でじっと見つめてくる。
本当に嫌ってことはない。
スザクにされることで嫌なんてことはない。
ただ…昼間からが困るってだけで…。
「い、嫌じゃないけど…」
「じゃあ、良い?」
唇が寄せられて、お願いだよ、と呟かれて、俺を懐柔させるために、おねだりだって伝えるように、何度も唇にキスを落とされる。
ずるい…いつもこうやってスザクは俺が嫌だって言えないように、逃げ出せないようにするんだ。
何度こういう風な感じになっただろう…多すぎてもう数なんて忘れてる。
ちゃんと嫌だって自分が言えたら良いんだけど、惚れた弱みのある俺は…押しきられていつもおしまいだ。
「良…い…」
ほら、口をついて出た言葉は、了承の言葉。
スザクからのキスを求めるように、瞳をそっと閉じてしまう。
それにふわりと口付けが舞い降りた。
ちゅっちゅっと口付けられて、俺の唇の上を舌先がなぞられて、気持ち良さにぞくぞくして体が浮き上がりそうになるけど、しっかりと体が床に縫い付けられているから、体を浮かすことも出来ない。
頭上で掴まれていた俺の手は解放され、スザクの手は俺の着物の合わせ目まで伸びると、その合間をぬって、スザクの手が入ってきて、流れるように肩から着物が落とされる。
そして、日の光の下で俺の胸がスザクの眼下に晒されて、羞恥が募ってしまう。
「スザク…恥ずかしい…」
「でも、我慢して?もっと触れたいから」
「う…うん…」
我慢してって言われたら、やっぱり嫌だなんて、言えなくて。
今日もまたスザクに求められるままに、受け入れてしまう俺だった。
…我慢して受け入れているんじゃなくて…結局は俺も触れられるのが好きだから、受け入れてしまうんだけど。
スザクだけのせいってわけじゃないから、それだけはちゃんと自分でも納得して、スザクだけの責任には絶対にしない。
「赤くなって可愛いな」
「わ、わざわざそんなこと言うなよ…」
「ルルが可愛いから無理だよ」
「馬鹿…」
素でそんな風に普通に言えるスザクがすごいと思うけど、スザクの言う通り、現在赤くなって恥ずかしい俺は、もうそれ以上何も言葉が出ない。
俺の腕を拘束していたスザクの手は離れていくと、胸へと手が伸びる。
スザクの手は、何度も何度も爪をたてて突起を軽く引っかき、きゅうっとつねる。
俺の体はスザクに触れられる事をちゃんと覚えていて、それだけで段々と下半身に熱が灯っていくのがわかった。
「す、スザ…ク…」
俺の手はスザクの着ている神主の着物の袖へと伸びて、くいくいと力なくそれを引いた。
胸、だけじゃなくて、スザクに全部全部触れてほしい。
気持ち良さにぼうっとしたきた思考で、早く、とうわごとのように言葉を呟く。
唇からは、熱くなった吐息が零れて、瞳からは生理的な涙が零れていた。
「うん、俺もルルがほしいよ」
スザクは俺の袴の結び目をするっとほどくと、一気に袴を下ろす。
スザクの前には、俺の足と、着物が視界に入った。
着物は、立ち上がって先走りをたらしている俺自身で薄く濡らされていて、染みを作っていた。
それに、スザクの喉がごくんと小さく鳴ったような気がした。
「ルルってば少しだけ触れただけで、もう感じちゃった?」
着物越しにつんと指で俺自身をつつかれて、体が跳ね上がる。
すぐにも出してしまいそうだったけれど、それをぐっと堪えて、恨めしそうに睨み付けた。
スザクの馬鹿…これはお前のせいじゃないか…。
「それに、何度見ても、白くて綺麗な足だね」
スザクは俺の睨みなんてまったく気にしない様子で、くすっと楽しそうにが微笑んだと思うと、俺は片足を持ち上げられて、太ももへ唇が押し当てられ、ちりっと軽い痛みを感じる。
スザクがエッチをする時につけてくれる、俺がスザクの物だって言う証のキスマークだ。
「んぅ…スザク…それだけじゃなくて…」
「うん、わかってる」
スザクは、今度は俺の着物の結ぶ紐をほどいて前を開く。
前をすべてスザクの前に晒されて、隠せるものなんて何もなくて、日の光の下で全部をスザクに見られている。
その恥ずかしさに、足を閉じたくてしょうがないけれど、スザクが間にいるからそれも出来ない。
「やっぱり嫌?」
スザクは人差し指を立てたと思うと、つつっと俺の入り口の付近を撫でる。
それだけで、また体がぴくんと反応して、跳ねてしまうから情けない。
「ルルの体はこんなにしたいって言ってくれてるけど…?それに、今日の朝までしてたばかりだから…まだきっと柔らかいよね。このまま入れても大丈夫かな?してもいい?」
「こ、このままするのか?」
「うん、駄目かな?ルルが痛くないようにゆっくり入れるから」
乾いた指を中に入れられて、痛くなるはずなのに、それとは反対に俺自身から先走りがどんどん溢れる。
下手したら出してしまってもしょうがないくらいに、スザクに触れられただけで、今の俺の体はとても大変なことになっていた。
どうして、こんな風な体になってしまったんだろう…他の人に触れられてもこうならないのに、スザクには肩を触れられただけでも大変になるんだ…。
馬鹿、スザク。
こうなったのもスザクのせいなんだから、ちゃんと責任取れよな。
「しても良いけど…ちゃんと最後まで責任取れ」
馬鹿、と小さく呟いて、俺はぎゅうっとスザクに抱きつく。
最後まで、ちゃんと責任取れよな、スザク。
そうして、それから優しい指先や暖かい腕にずっとずっと触れてもらったんだ。
それから、昼休みが終わってもそのまま色々されてしまって。
午後の仕事をしたかったけれど、俺は腰が痛くて体が起せないまま、布団に運ばれてしまうんだった。
でも、スザクが心配して、甲斐甲斐しく色々と俺の面倒を見てくれて、その夜はずっとぎゅっと抱き締めていてくれたから、ほかほかの気持ちで幸せに眠れて、痛いとかそんな気持ちはなくなってしまったんだ。
本当にどうしようもないくらいに、俺はスザクが好きなんだなって思ってしまった。
今は昼休みで、いつもの神社のスザクの仕事の手伝いも休み時間中だからすることもなく、ごろんと巫女服のままで寝転がった。
お昼も食べ終わって、現在は優雅に縁側でのんびりと横になって日向ぼっこをしていたのだけれど、暖かい陽気で横になっていては眠くなるのも当たり前だろう。
ちなみに、現在俺が巫女服なのは、スザクの希望だ。
神社に巫女さんはいないし、俺の巫女服が可愛いから着ていてほしいってお願いされたら、着ているしかないじゃないか。
今も余りの気持ち良さに、うつらうつらと瞳を閉じさせて、縁側の板にすり寄っていた時、とたとたと俺に近寄ってくる小さな足音が聞こえた。
耳をぴくっと反応させて聞いていると、足音は聞きなれているスザクだとわかる。
スザクの足音は、走っていても、歩いていても自然と彼のものだとわかるから、自分でも不思議だった。
「ルル、昼寝中かな?」
頭の上から、愛しさに溢れた優しい声が響いてくる。
スザクは俺の横でしゃがみこんだのか、俺に少し影がかかった。
俺の髪に指が通されて、何度も何度も触れる優しい指先が気持ち良くて、その手を取る。
大きくて肉厚のある手に頬をすり寄せて、もっともっとして、と求めて、手のひらに唇を押し当てた。
「スザク…もっと…」
「うん、良いよ」
スザクは空いている手の方で、俺の頭を何度も何度も繰り返し撫でてくれる。
頭をそっと手で上げられると、俺の頭の下には硬い板張りの縁側の床はなくなった。
その代わりにさらりとした布越しの膝に乗せられて。
膝枕されるのは何回かあったから、それはスザクの膝だとすぐにわかって、俺はたくさん甘えようと頭をすり寄せた。
スザクは俺の頭が痛くないようにと、何も言わないでもこうして気遣って、膝枕をしてくれるんだ。
俺からお願いしなくても、それが当たり前のようにしてくれるスザクの甘い優しさは、愛されていることがとても伝わってきて、いつだって心地良い。
「ルルは甘えたさんだね」
スザクの指がすっとまた俺に伸びてきて、俺の髪に絡みつく指も、前髪を軽く引いたり梳いてくれる指も、とても優しい。
触れられる気持ち良さに気が抜けてきて、すっかり緩んでしまった気持ちは、ぽんと俺の狐の耳としっぽをごく自然と出してしまう。
「しっぽと耳が出てるよ?」
「へ…き…」
ここにはスザクと俺の二人きりしかいないから、スザクになら、スザクだけになら、俺が狐だって隠している狐の耳もしっぽも見られてしまっても大丈夫だ。
「スザクになら…良い…」
眠さではっきりと言葉を言えない俺は、口をもごもごさせながら呟く。
そうすると、わかった、ととても嬉しそうな声が頭上から返ってくる。
スザクの声は、ぽかぽかのお日様のような暖かい声で安心してさらに俺の眠さを誘ってくれた。
「じゃあ、撫でるついでにしっぽなんかをブラッシングしようね」
「ん…」
寝そうになっているから、何を言われているかわからなかったけれど、スザクが俺を傷つけることなんてしないってわかっているから、返事を素直に返しただけだった。
「ん…んぅ…ス…ザク…」
さらっとしっぽに何が触れていて、さらさらとしっぽの流れにまかせて動いていくのがすごい気持ちが良い。
耳にもさくさくと毛の流れにそって動く動きは気持ち良くて、俺は心地良さにスザクの膝に何度も何度もすり寄った。
気持ち良くてうつらうつらとしながら、もっと、と俺の唇は動く。
だって、こんな風に暖かいお日様の下で、優しくスザクが触れてくれて、俺のしっぽも耳にも何かが触れて気持ち良くて、そんなだとこうなっても仕方がない。
でも、最初は何とも思わなかったけれど、その俺に触れる何かの他に、スザクの手が俺のしっぽに触れてきて、今度は耳へと移動して、体が段々と熱くなってきた。
寝ていると体温が上がるけれど、でもそういうのではなくて…スザクに触れられると俺の体は反応してしまうから、そういう感じから溢れてくる熱だ。
「す、スザク…?」
ほてる体を少し起こしながら、生理的に潤んでしまった瞳でスザクを見上げれば、彼は俺のしっぽや耳をブラッシングしてくれる時に使う白いブラシを持っていた。
さっき言っていたことは、ブラッシングしてくれるってことだったんだろうか?
でも…何か…今は、違う気が、する…。
狐の耳に触れる手は、つんと軽くつねったり、やわやわと揉むように触れたり…他にもその、色々とエッチするような触り方と同じ耳の触り方をスザクはする。
体を起してもスザクの手の動きは止まらなくて、こしょこしょと擽られて、何度も何度も体は跳ねる。
「や、やだぁ…」
昼間からなんて恥ずかしいに決まってる!
スザクの意図がわかって、身を捩ってスザクの手から逃れようとしたけど、すぐさまスザクは俺の体を縁側の床に縫い付けて、俺の足の隙間に膝を立てて入れてきて、彼の手は俺が逃げ出せないようにしっかり頭上で俺の腕を掴んでいる。
どうしたら良いんだろう、と俺の顔は加速度的に赤くなって、やだ、としか言葉が出ない。
誰か人が来ても玄関だろうから、ここまで来てわざわざ俺たちがこういうことをしているのを見ていこうなんて人はいないだろうけど、こんな昼間からは嫌だ。
「本当に嫌?」
スザクは俺をまっすぐに見下ろしてきて、嫌だって言わないでって目で訴えてくる。
捨てられた子犬みたいに、不安そうな瞳でじっと見つめてくる。
本当に嫌ってことはない。
スザクにされることで嫌なんてことはない。
ただ…昼間からが困るってだけで…。
「い、嫌じゃないけど…」
「じゃあ、良い?」
唇が寄せられて、お願いだよ、と呟かれて、俺を懐柔させるために、おねだりだって伝えるように、何度も唇にキスを落とされる。
ずるい…いつもこうやってスザクは俺が嫌だって言えないように、逃げ出せないようにするんだ。
何度こういう風な感じになっただろう…多すぎてもう数なんて忘れてる。
ちゃんと嫌だって自分が言えたら良いんだけど、惚れた弱みのある俺は…押しきられていつもおしまいだ。
「良…い…」
ほら、口をついて出た言葉は、了承の言葉。
スザクからのキスを求めるように、瞳をそっと閉じてしまう。
それにふわりと口付けが舞い降りた。
ちゅっちゅっと口付けられて、俺の唇の上を舌先がなぞられて、気持ち良さにぞくぞくして体が浮き上がりそうになるけど、しっかりと体が床に縫い付けられているから、体を浮かすことも出来ない。
頭上で掴まれていた俺の手は解放され、スザクの手は俺の着物の合わせ目まで伸びると、その合間をぬって、スザクの手が入ってきて、流れるように肩から着物が落とされる。
そして、日の光の下で俺の胸がスザクの眼下に晒されて、羞恥が募ってしまう。
「スザク…恥ずかしい…」
「でも、我慢して?もっと触れたいから」
「う…うん…」
我慢してって言われたら、やっぱり嫌だなんて、言えなくて。
今日もまたスザクに求められるままに、受け入れてしまう俺だった。
…我慢して受け入れているんじゃなくて…結局は俺も触れられるのが好きだから、受け入れてしまうんだけど。
スザクだけのせいってわけじゃないから、それだけはちゃんと自分でも納得して、スザクだけの責任には絶対にしない。
「赤くなって可愛いな」
「わ、わざわざそんなこと言うなよ…」
「ルルが可愛いから無理だよ」
「馬鹿…」
素でそんな風に普通に言えるスザクがすごいと思うけど、スザクの言う通り、現在赤くなって恥ずかしい俺は、もうそれ以上何も言葉が出ない。
俺の腕を拘束していたスザクの手は離れていくと、胸へと手が伸びる。
スザクの手は、何度も何度も爪をたてて突起を軽く引っかき、きゅうっとつねる。
俺の体はスザクに触れられる事をちゃんと覚えていて、それだけで段々と下半身に熱が灯っていくのがわかった。
「す、スザ…ク…」
俺の手はスザクの着ている神主の着物の袖へと伸びて、くいくいと力なくそれを引いた。
胸、だけじゃなくて、スザクに全部全部触れてほしい。
気持ち良さにぼうっとしたきた思考で、早く、とうわごとのように言葉を呟く。
唇からは、熱くなった吐息が零れて、瞳からは生理的な涙が零れていた。
「うん、俺もルルがほしいよ」
スザクは俺の袴の結び目をするっとほどくと、一気に袴を下ろす。
スザクの前には、俺の足と、着物が視界に入った。
着物は、立ち上がって先走りをたらしている俺自身で薄く濡らされていて、染みを作っていた。
それに、スザクの喉がごくんと小さく鳴ったような気がした。
「ルルってば少しだけ触れただけで、もう感じちゃった?」
着物越しにつんと指で俺自身をつつかれて、体が跳ね上がる。
すぐにも出してしまいそうだったけれど、それをぐっと堪えて、恨めしそうに睨み付けた。
スザクの馬鹿…これはお前のせいじゃないか…。
「それに、何度見ても、白くて綺麗な足だね」
スザクは俺の睨みなんてまったく気にしない様子で、くすっと楽しそうにが微笑んだと思うと、俺は片足を持ち上げられて、太ももへ唇が押し当てられ、ちりっと軽い痛みを感じる。
スザクがエッチをする時につけてくれる、俺がスザクの物だって言う証のキスマークだ。
「んぅ…スザク…それだけじゃなくて…」
「うん、わかってる」
スザクは、今度は俺の着物の結ぶ紐をほどいて前を開く。
前をすべてスザクの前に晒されて、隠せるものなんて何もなくて、日の光の下で全部をスザクに見られている。
その恥ずかしさに、足を閉じたくてしょうがないけれど、スザクが間にいるからそれも出来ない。
「やっぱり嫌?」
スザクは人差し指を立てたと思うと、つつっと俺の入り口の付近を撫でる。
それだけで、また体がぴくんと反応して、跳ねてしまうから情けない。
「ルルの体はこんなにしたいって言ってくれてるけど…?それに、今日の朝までしてたばかりだから…まだきっと柔らかいよね。このまま入れても大丈夫かな?してもいい?」
「こ、このままするのか?」
「うん、駄目かな?ルルが痛くないようにゆっくり入れるから」
乾いた指を中に入れられて、痛くなるはずなのに、それとは反対に俺自身から先走りがどんどん溢れる。
下手したら出してしまってもしょうがないくらいに、スザクに触れられただけで、今の俺の体はとても大変なことになっていた。
どうして、こんな風な体になってしまったんだろう…他の人に触れられてもこうならないのに、スザクには肩を触れられただけでも大変になるんだ…。
馬鹿、スザク。
こうなったのもスザクのせいなんだから、ちゃんと責任取れよな。
「しても良いけど…ちゃんと最後まで責任取れ」
馬鹿、と小さく呟いて、俺はぎゅうっとスザクに抱きつく。
最後まで、ちゃんと責任取れよな、スザク。
そうして、それから優しい指先や暖かい腕にずっとずっと触れてもらったんだ。
それから、昼休みが終わってもそのまま色々されてしまって。
午後の仕事をしたかったけれど、俺は腰が痛くて体が起せないまま、布団に運ばれてしまうんだった。
でも、スザクが心配して、甲斐甲斐しく色々と俺の面倒を見てくれて、その夜はずっとぎゅっと抱き締めていてくれたから、ほかほかの気持ちで幸せに眠れて、痛いとかそんな気持ちはなくなってしまったんだ。
本当にどうしようもないくらいに、俺はスザクが好きなんだなって思ってしまった。
続きがあるのなら、読みたいデス
狐ルルは可愛くなーれー可愛くなーれーと念じながら書いているので、褒めていただけると嬉しいですv
ちょっと慌しくて続きを書けていないのですが、時間が出来たら恋狐の続きもまた書きたいと思います。