今日は立冬だそう、立春があるように、1年の冬至と夏至の中間日を立冬、立春というらしい。
立冬という二文字で秋が深まり冬らしくなる兆しを表現するとは、日本人の四季の直感や感覚は改めてすごいなと思う。
今から10年くらい前だろうか、アメリカの大企業アップル社を立ち上げたスティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学の卒業式に呼ばれて祝辞を述べたことがある。
ジョブズ氏が膵臓がんと闘病しながらも現在のiPhoneを手掛けた頃、たまたまYouTubeでそのスピーチを聴いて感動したことを覚えている。
特に、このフレーズ。
『And most important,have the courage to follow your heart and intuition. They somehow already know what you truly want to become.』
『いちばんたいせつなことは、あなたの心と直感に従う勇気をもつことです。あなたの心と直感は、あなたがほんとうはなにものになりたいのかをなぜかしっているからです。』
私もジョブズ氏に100%同意する。大切なのは自分の直感を信じる勇気なのだ。
「どうしてやりたいのか、その理由が自分で説明できないようなことはしてはならない」というルールや風潮がこの社会では定説になっている。
「なんとなくやりたい」というと、計画や根拠が明確でないとできませんよといわれる。エビデンスをあげるとか、中期計画を掲げるとか、費用対策について述べるとか、そういう事ができないと信用してもらえない。
ジョブズ氏が家のガレージでパソコンらしきものを仲間と創作し始めたのは、まさに「なんとなくやりたい」という直感だけで突き進んだことで、そこには明確な根拠なんてなかったんだろうと推測する。
「あなたがほんとうになりたいもの」、それが「自分らしい自分」、「本来の自分」である。心と直感は、それがなんであるかを「なぜか(somehow)」知っている。だから、それに従う。ただし、心と直感に従うには勇気が要る。