鉄人 須藤 將のホームページ

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「水素ロータリーがル・マンを制覇する日」その3

2009-07-23 03:28:45 | 車・バイク
田島リーダーのもとに十数名が集まって、開発作業が始まった。
性能面ではいかにパワーを上げるかということが課題であった。このひとつ前のモデルが自然吸気で160馬力ぐらい。それを250馬力まで上げようと計画した。エンジンの諸元を変えないのに、同じ自然吸気で160馬力を250馬力にまで上げるというのはかなり非常識な行為であったが、それを実現するための工夫というのが非常な大きなポイントとなった。
回転数アップが一番大きく、9000rpmで回すためにバランサーの間隔を狭くした。
次に大きなポイントが吸気ポートの拡大。3番目が排気抵抗の低減。4番目は吸気システムの改善管理(いろいろな可変ポート、可変バルブ)、大きく分けてこの4つがポイントであった。

サイド排気にすると吸気ポートをだいたい3割ぐらい大きくできる。排気ポートと吸気ポートが同時に開くことがなければ基本的には排気の持ち込みは少ない。
サイド排気にすると早く吸気ポートを開いても、排気ポートはすでに閉じているので、同時に開く瞬間がないことから、吸気ポートを早く開ける、つまり吸気ポートを大きくとれる。吸気ポートを大きくとれると吸入抵抗が少ないので沢山空気が入る。

背圧も低くできることが分かった。排気エミッションが非常にいいので、触媒自体の効率を上げ、サイレンサーの低抵抗化を図ると、排気の抵抗を従来の3分の1ぐらいにすることができると杉浦は報告した。

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