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月の裏側

世界はキラキラおもちゃ箱・読者の広場。まずは規則をごらん下さい。

アコヤガイ

2017-05-14 06:12:56 | 動物図鑑


真珠を採るために人間が使役している軟体動物。

その霊魂の進化度は、魚類と昆虫類の間くらいだが、人間の仕打ちによって感性が伸び、痛い、と感じ始めている。

彼らが真珠を欲しがるのは、女が欲しがるからだ。それで嫌なことをしたいという思いがあるからである。

真珠を作るためには、アコヤガイは痛い思いをせねばならない。それは異物から身を守るための策なのである。いつまでもそればかりやらされていると、貝類もきついと感じ始める。

彼らの霊魂が、痛いと言えば、人間はもう彼らを虐げてはならない。

真珠の似合う女性はどんどん少なくなる。進化するに従い、人間は虚栄を必要とはしなくなるからだ。

もうそろそろ、真珠の養殖はやめたほうが良い。







タマシギ

2017-05-10 06:18:17 | 動物図鑑


雌の方が姿が派手で、求愛行動も行うという珍しい鳥類。体力的にも雌の方が強いらしく、雄は逆らうことはできない。

抱卵も育雛も雄が行い、雌は交尾して卵を産んだ後は、他の雄を探して巣を離れる。実質子育てにはほとんど何も寄与しない。

雌が子育てをしないという動物はまれである。こういう生き方をする生き物を神が創造したという意味を考えねばならない。

繁殖という事業を効率よくやっていくためには、卵や赤子を産む雌の方が主にそれに従事する方がよい。器質的にも恵まれている。だが、この鳥はその性質を真っ向から否定するのである。

子供を愛することができないのは、雌にとっては苦しいことなのに、タマシギの雌は一向にそれを苦しまない。そこに神の導きがある。

雌が繁殖を主に引き受けるという事実は、時にあまりに重い現実をもたらす。交尾はするが子育ては行わない雄が、時に雌を激しく苦しめるのである。

タマシギは、繁殖という事業に重くしばられている雌の霊魂を、しばし安らわせるために存在しているのである。







リュウ

2017-05-06 06:07:36 | 動物図鑑


これは魚類と爬虫類を進化させたような幻獣である。

洪水や火山の噴火など、人間を翻弄する自然の猛威の隠喩でもある。

美しい姿だが、こういう姿をした霊魂は存在する。
人間存在とは違う進化を遂げた自己存在である。

自己存在を囲む、エネルギーの流れを、存在として表現する存在である。

高い存在もいる。







ジュゴン

2017-05-02 06:11:11 | 動物図鑑


浅い海に生息する哺乳類。胸鰭と尾びれを持ち、海を泳ぐ。人魚に姿が似ていることから、その肉に不老不死の薬効があるとされ、乱獲されたこともあった。

その霊魂は、疲弊している。

自己存在の成長過程においては、自己活動によって起こる様々な現象に疲れ、自己存在が自己活動をすることにおびえ、活動が低調になってしまう時期がある。これを疑似怠惰期という。

自己存在の発展過程のある時期において、自己存在が自己活動に億劫な反応を示し、積極的に自分をやらなくなるのである。

性欲や食欲も減退し、霊魂はただ漂っているだけという状態になる。ゆえにその生命活動は、ほとんどほかの霊魂がやっている。

神はそういう状態に陥った霊魂を導くために、ジュゴンに美しさと生きやすい姿を与え、それにふさわしい環境を与えているのである。そして再び、その霊魂が自ら動き出すのを、待っておられるのである。

このような動物に、不老不死の薬効があるという話がつくのは、偶然ではない。

なぜなら不老不死とは、永遠の怠惰状態だからである。死ぬ恐れのない生き物は、焦ることもなく、ほとんど何もしようとはしないだろうからだ。

それは別の意味では、恐ろしく長い死なのである。






モグラ

2017-04-28 06:17:12 | 動物図鑑


地中で生活するトガリネズミ科の動物。

暗闇で行動するため、目や耳は退化し、触覚が発達している。前足は土を掘るために特殊化している。

霊魂の段階は、ネズミより幾分進化している。集団の暗愚に溶けていた自己というものが、わずかに自分の輪郭を感じて出てきたという段階である。行動も独自性を持ち始め、わずかに進化している。だがまだ光の中に出ることはできない。

地中にもぐり、一生のほとんどをそこで暮らすということは、一生子宮の中にいるということに等しい。

高い段階に出ることに臆して、外に飛び出すことができない幼い自己存在の弱さの姿である。

だが霊魂はいずれ光の下に出なければならない。大きくなった霊魂はいつまでも子宮の中にいることはできない。

モグラは日を浴びれば死ぬということは迷信である。モグラもまた、勇を起こして太陽の下に出れば、ちゃんとそこで生きていくことができる力を授かるのである。

自己存在は、いつまでもモグラのように、同じ繰り返しの生を生きていてはならない。






アヒル、ガチョウ

2017-04-24 06:48:08 | 動物図鑑


アヒルはマガモを家禽化したもの、ガチョウはガンを飼いならしたもので、姿は似るが、微妙に違う。

卵や肉や羽毛を供給することで、人類のために尽くしてきた。

フォアグラを手に入れるために、人間が彼らにしている仕打ちは、家畜に強制している無体の中でも最もひどいものである。人間は早期のうちにあれをやめなければならない。

彼らが苦しんでいないなどというのは、人間の卑怯なエゴである。フォアグラのためにやっている人間の非道は、必ず人間に返っていく。

フォアグラを食べてはならない。もし食べれば、そのものはその人類の罪を引き受けることになる。

必ず、食べたフォアグラを持っていた鳥と、同じ目に会わねばならなくなる。






ハト

2017-04-20 06:14:36 | 動物図鑑


これも古くから家禽化されてきた鳥である。

性質が素直でおとなしく、馴化しやすかったので自然に人間の生活の中に入ってきたと思われる。

帰巣本能を利用され、通信用として使われた歴史もある。今でも鳩レースなどを楽しむ人間がいる。

ギリシア神話では、愛と美の女神アフロディテの聖鳥である。平和の象徴としてもつかわれる。

アフロディテの使いであることから、ハトをして性交の喜びを語ってみよう。

彼らがセックスをしたいと思うとき、ほかの高い存在が彼らの自己活動を代行し、求愛活動をやってやる。まだ彼らの霊魂では、愛を表現することができないからだ。

そして求愛が受け入れられ、交尾をすると、雄はその喜びの激しさにとまどい、何をしていいかわからなくなる。雌はその喜びの激しさに、呆然とする。

全霊がしびれている。その間の彼らの霊魂はほとんど活動不可能になるので、高位の存在が自己活動を代行している。

その喜びの正体を、彼らは知ることはできない。だが彼らは、その愛に導かれるように、自然の流れに従い、卵を産み、雛をかえし、それに愛を注いでいくのである。







クジャク

2017-04-16 06:34:19 | 動物図鑑


ゼウスの正妻にして天界の女王ヘラの聖鳥と言われる。

家畜や愛玩動物の中には、鑑賞目的として人間が改良した華美な鳥獣もいるが、この鳥は自然の神が創造したものとしては最も華美な存在である。

翼をはためかせ、ある程度飛び上がることはできるが、美麗な長い尾が邪魔をして長距離を飛ぶことはできない。天敵が来ても逃げることは難しい。

適者生存の法則と機能性のみを考えて、神がすべての生物を作ったのだとしたら、考えられない創造である。

鳥類の中には、よくこういうものがいる。たいていは深い森林の奥に守られている。何のためにそれは作られたのか。

美を作るためである。






ツバメ

2017-04-12 06:51:02 | 動物図鑑


小型の鳥類。働き者の象徴。

愛らしい姿やしぐさや生き方を愛され、彼らを見ることのみを趣味にしている人間もいる。

彼らはまじめに求婚し、かわいらしい家庭を営み、協力し合って子育てをする。

求愛行動はほかの存在にやってもらっているが、抱卵と育雛は自分でやっている。たまごやひなをよいものだと思っている。パートナーを暖かいと感じている。

人間は彼らを見て、男女が自然にむつみあい、協力し合うことの麗しさと幸福を感じることができる。

愛の原始の姿と言える。






サメ

2017-04-08 06:24:01 | 動物図鑑


未だ原始の暗黒にいる存在。

食うことと攻撃することのみに生きている。

敗れたことも、捕食されたことも、ほとんどない。

ゆえに、悲哀も感じない。

子供に対しては、わずかに情を感じるが、同胞に対してはあまりきついものは感じない。場合によっては共食いすることもある。

原始的な自己存在の姿である。

学ぶことも経験することもなければ、自己存在は永遠にこういうものであり続ける。