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月の裏側

世界はキラキラおもちゃ箱・読者の広場。まずは規則をごらん下さい。

カエル

2017-04-04 06:23:10 | 動物図鑑


サカナよりは進化しているが、カメほどには恐怖を感じていない。微妙に、死の触感を遠くに感じ始めているという段階である。

尾をもつ魚のような姿から、四足を持つ姿に変化するのは、自己存在の進化の姿を現している。

存在することしかできなかった玉のような姿から、尾のような長い突起が伸びてくると、自己存在は動くことができるようになる。それがさらに高くなると、突起が4本に増えて、それぞれに機能を分け、より複雑な動きができるようになる。

陸を歩くことができるようになった自己存在は、水中から陸に乗り出し、新たな世界を見る。

進化の道筋の原型を見る存在である。






カメ

2017-03-31 07:44:41 | 動物図鑑


魚類の霊魂が進化したものである。

ただ動くということしかできなかったサカナが、痛い、ということが分かり始めると、自分を守ろうとするようになる。

かすかに、死というものの気配を感じ始めたのだ。いつか自分がいなくなるのではないか。そのように、なんとなく、恐怖を感じ始めたのである。

動きがのろいのは、死を感じているがゆえに、生きることにも脅えるからである。

長命であることは、神がその心を愛し、守り、できるだけ長く生かしてやろうとなさるからである。







サカナ

2017-03-27 06:06:30 | 動物図鑑


昆虫の霊魂は、ほとんど「存在する」ということしかできず、自己活動のほとんどは神がやってくださっている。

だが魚類の霊魂は、それより進み、「動く」ということができるようになっている。

知覚というものはほとんどなく、生も死もひとつに溶けている。

そういう存在は、食べても強く痛いことにはならない。

だが、感謝を忘れて暴力的に獲り続けていると、魚類の神の怒りを買い、その富を没収されてしまうことがある。

彼らには彼らを守り、導いている神がいるのである。







キリン

2017-03-23 06:19:14 | 動物図鑑


ゾウと同じように「やさしさ」を持つ動物。体躯は大きいが、その愛らしい姿ゆえ、動物園などでも高い人気を持つ。

ゾウもキリンも、特徴的なのは、体に長い部分を持つことである。それは特有の性質が、外部に強く主張して出ていることを表す。

突出した形質は弱点にもなる。やさしさというものは、そういうものである。

愛に似ているが、愛のように強くはない。

外部の保護欲をそそる形である。








ゾウ

2017-03-19 06:15:28 | 動物図鑑


陸生動物最大の動物。その霊魂は、獣としては不可能に近い、「やさしさ」というものを持つ。

ゆえにその姿は、あまりにもやさしいのである。大きさゆえにライオンもあまり近寄らず、捕食される恐怖も少なく、情緒は安定している。牙も優雅に曲がり、ものを傷つけるためにはほとんど使わない。

滅多に凶暴にはならず、群れを作って行動し、仲間内の絆は深い。子供をよく愛する。

希望というものを持つ。豊かな存在である。






キツネ

2017-03-15 06:31:09 | 動物図鑑


美しい毛皮を持つ獣である。犬に近いが、あまり人にはなれない。

肉食だが、小さな動物を狙う。

日本人には、キツネやタヌキが人を化かすという迷信があるが、そういうことをするものは人霊の一種であって、動物の霊魂ではない。

動物の霊魂は、霊魂として人間にたたりをすることはない。たたりがあったとすれば、それはその獣にかかわる人間以上の高い存在のすることである。

彼らはまだ幼いが、好奇心というものの萌芽を持っている。時に人に惹かれて近寄ってくることもある。

あまりいじめてはならない。彼らの未熟さをからかってもならない。

害は大目に見て、できるだけ野に放してやりなさい。







河童

2017-03-11 06:25:02 | 動物図鑑


水棲の妖怪。背丈は人間の子供ほどで、全身緑色をしており、くちばしがあり、背にはカメの甲羅のようなものを背負い、手には水かきがある。

川や沼に棲み、水辺に近寄る人間を水の中に引きずり込むという。

芥川龍之介の小説では、河童の子供は生まれてくるとき、生きるかどうか質問をされ、いやだと言えばそのまま消去され、最初からいなかったことにされるという。

だがこの世界にそんな存在はいない。生まれたばかりの自己存在には、そんな意思を表明する能力はなく、意思を表明することができるようになっても、自ら消滅することを選ぶものはいない。

自分に、どんな過酷な運命が待っていようとも、自己存在は必ず、存在し続けることのほうを選ぶ。

そして、高く進化した存在はすべて、神が自分を創造してくださったことを、感謝している。






インコ、オウム

2017-03-07 06:11:40 | 動物図鑑


愛嬌のあるしぐさ、上手に人まねをすることなどが愛されて、よく飼育されている鳥類。

だが、その霊魂の形態は特殊である。野生下の個体と、飼育下の個体では、霊魂の種族が違う。

人間がこの鳥を飼いたいと願ったので、霊魂の世界がそれに適応したのだ。野生の霊魂ではまだ幼すぎ、籠の中の生活に耐えられないからである。

だがそれは自然の世界に無理をさせていることにもなるので、人間はインコやオウムを飼うことを、早期のうちにあきらめたほうがよい。

このように、動物を籠や檻の中で飼うことは、彼らの生を限定し、ゆがめていくことなのだということを、人間はもっと深く認識せねばならない。彼らの自然を無視して、あまり長いこと閉じ込めておくと、その霊魂の進化に痛い影響を及ぼす恐れがある。







トラ

2017-03-03 06:16:20 | 動物図鑑


美しい獣だ。まるで神のようだ。

だがその霊魂はまだ幼い。彼らの食い物である草食動物の方がまだ進化している。

シカのような草食動物は、自分で歩いたりしているが、トラやライオンはまだそんなこともできない。霊魂はほとんどそこにいるだけで、自己活動はほかの高い存在にやってもらっている。

性欲だけが自分をかきたてる。

トラやライオンの霊魂はまだ、内部にいて、誰かに生きてもらっている自分を、見ているだけという段階だ。その活動の中で、自分という感覚が育ち、自分で何かができるようになってくると、次の段階に進むのである。








シカ

2017-02-27 06:08:29 | 動物図鑑


人間には角はない。だがシカの霊魂には角がある。

それは、それが必要な時期だからである。

その美しい姿は、神が与えてくれたものだ。存在というものは、生まれたままの自分の力だけでは、ここまで美しくはなれない。

なぜ、シカという存在に、この美しい角があるのかを、考えてごらんなさい。

あれはまるで、王者の冠のようだ。あまりにも美しく、立派だ。

神はあの角をシカに与えることによって、シカに教えているのだ。おまえはこのようにすばらしい男なのだと。わたしはそのようなものとして、おまえを作ったのだと。だから立派に男をやれと。戦えと。

あのシカの霊魂にとって、あのすばらしい角は、そのような神の愛の姿なのである。そしてそれは、それがもうシカの霊魂にとって必要ではなくなったとき、消えていくのである。