ウマとは言うが、系統的にはロバに近いという。しかし人には慣れにくく、家畜化に成功した例はない。
交錯の象徴。シマウマの模様は、黒地に白なのか、または白地に黒なのかということはよく言われるところである。だが実際はどうでもいい。白も黒もどちらも等分にまとっているところにシマウマという存在が表現できる何かがある。
背景が闇であれば白が浮き立つ。逆に明るければ黒が浮き立つ。どちらにいても奇妙な存在だ。闇も光もまとうている。蝙蝠のように、どちらに属することもできるが、どちらにも属することはできないという風にもとれる。
シマウマを見ていると、時にシマウマが見えなくなる。あきらかに、白も黒も等分にまとっているということが、どちらの世界にも存在できないという、何者かを感じさせるのである。
彼らはウマやロバに似ているが、ウマやロバほど人間に心は開かない。十分にかわいらしい形をしているが、明らかに何かが違うのである。
この世界には、絶対にあけてはならない世界への扉があることを、彼らはにおわせるのだ。
本館:結婚
別館:エルナト・28
第3館:黄色い薔薇とうさぎ竜
写真館:空蝉の群れ
ご自由にお書き下さい。
*テレビCMの日、エドワード・バーン=ジョーンズの誕生日、ウィリアム・スミスの忌日。誕生花はキキョウ。
本館:ポーラースター・システム・47
別館:トリアングルム・9
第3館:だれもいない
写真館:かはづ
ご自由にお書き下さい。
*宮沢賢治の誕生日、ティツィアーノ・ヴェチェリオの忌日、モルドバ独立記念日。誕生花はホウセンカ。
獣でありながら鳥のように空を飛ぶ動物。天鼠(てんそ)ともいう。
しかしその姿は鳥のようにすがすがしくはない。
体は黒っぽく、顔もあまり美しいとは言えない。骨と皮膜で形作られた翼はかなり奇怪な形をしている。
超音波という普通は聞こえない不思議な声を発して行動する。
人や獣の血を吸うものもいる。
夜行性であり、昼間は洞窟のような暗いところで、天井に足を引っかけてさかさまにぶら下がって眠る。
人が悪魔というものを思い描くとき、よくこの動物をモデルにするのは、彼らのこういう習性による。
しかしコウモリの霊魂は罪を犯しているわけではない。彼らは神の定めた生命に従って生きているだけである。人間の思いなどわからない。
ただ人間は、彼らの存在によって、神に逆らい、光を避けて生きるものの姿を想像することができるのである。
それがコウモリの使命なのである。