秋になったので
気が向くと
千日紅を好きなだけ摘んでくる。
枝ごと束ねて吊るす用のと
瓶詰め用に花だけのと。
金木犀の花を
摘んでより分けるのもそうだけど
千日紅の花を摘むのも
無心になれて好き。
ほんとうに「無」になれる。
千日紅は
香りのある花ではないけれど
摘んだばかりの花が
これだけ
そこいらじゅうにあると
家のなかに
清らかな
いい匂いが漂う。
特定の花の香りではなくて
生花の匂い。
ああ、そうだ。
これは
お花屋さんの匂い。
…いい匂い。
新しい花がやってきて
去年のドライフラワーは
居場所を失くすけれど
まだきれいで ↓
かさかさと
やさしい音がする。
こんなのが家中にたくさんあって。
捨てなくちゃ。
でも
捨てがたくなるくらい
まだきれい。
千日紅はやっぱり
千日も紅く、美しい花。
外でもまだ
たくさん咲いていて
きっとまだまだ摘んでしまう。
なんてったって
花を摘んでいると
ネガティブだらけの心が
ぽっかりと
無になる。
だからつい
黙々と摘んでしまう。
あとは
来年用の種も採らなくちゃ。