亮のブログ

もと電電公社退職退職の老人です。スポーツ、社会問題など気のむいた記事を自由に載せます。

ガンセンターでの体験

2008-02-04 13:50:19 | Weblog
       ガンセンター病院での体験 №4

私が収容されたのは、ガンセンター病院の5階の東病棟502号室の四人部屋であるが、廊下側の私の前の部屋は、初老の紳士(以下「紳士という」)であった。私の後方の窓際には、ヒリピンのオワフ島でマンゴーやドリアンなどを栽培している中年の方であった。(以下「ヒリピン氏」という)、 もう一人の最も私から遠い窓際の患者は、壮年の男で(以下「壮年」という)この方は、口数が少なかったので、紳士やヒリピン氏などのようには知り合えなかった。

 話しによると、紳士はアジアの密林の多い地域で木を買い占める仕事をしていたという。買い占めた木は日本に送られ、割り箸などに加工された。ヒリピン氏は日本に家族がおり孫もいるが、平素はヒリピンでマンゴーの栽培などをしているので、現地に3階建て立派な家を建て、その二階には地域の市長一家を住まわせている豪勢な生活であったようだ。

 面白いのはヒリピン氏の生活で、現地のマンゴー畑などを管理するため、信頼のおける部下が必要であったので、23才の若い女性を内縁の妻とし、現地での日常を過ごしていたが、ヒリピン氏が浮気でもすれば、23才の現地妻は絶対に許すことなく、「あんたのチンチンを切り落とすよ」と宣言しており、事実そのような場合は容赦なく実行する気構えであった。

 そんな訳でヒリピン氏は、その点では品行方正な生活を送っていたようである。孫に近い若い女性に恵まれた替わりに、そうした代償を払っていたのである。もう一人の壮年の患者は、我々3人の病状のような喉や胸部のガンではなく、顔面がガンに犯されていた。そのために気の毒なほど顔面が腫れ上がり、切除した顔面に自身の腿の肉を切り取り貼り付けたとのことで、腿に肉を切り取られた跡が鮮明に残っていると言う。

 私の病室の4名のアウトラインは以上のようであった。