杉並どうぶつ相談員

杉並区と協働し、人と動物が和やかに暮らせる地域をめざします。

震災救援所ペット同行避難訓練などの参加報告

2023-12-25 18:01:33 | ペット防災・災害時対策

今年度は震災救援所(区立の小・中学校)のペット同行避難訓練が一挙に増えました。
10月~12月のほぼ毎週末、<災害対策班>を中心に、
各地域の相談員が15か所(2023.12月時点)の救援所訓練やセミナーに協力参加しました。

・保健所が主導し、相談員が協力した救援所訓練 8か所
・相談員だけで対応した救援所訓練(30分セミナー3カ所を含む)7カ所
・事前打ち合わせ 2か所    

ペット同行避難訓練と言っても、実際にペットを連れて訓練するわけではなく、
飼育用テントを設営して資材を展示し、発災時に必要な対応などを
震災救援所運営連絡会、住民、飼い主や生徒の皆さんに説明しました。

(見やすいよう校庭に設置したテント。ペット飼育場所は
なるべく屋内か、風雨を凌げる場所に設けていただくよう
お願いしています)

今年度は新たに、同行避難をイラストにしたフリップボードを見せながら説明しており、
口頭だけで説明するよりわかり易いと好評ですが、
説明時間が短かったり(最低10分は必要)、質問の時間が取れないと、
聞いている人たちにどれだけ伝わっているのか不安が残りました。

(テント設置場所では、ぬいぐるみに埋め込んだマイクロチップを
リーダーで読み取る体験も行いました)

3か所の震災救援所で、ペット防災・同行避難のセミナーが開かれました。
30分のセミナーで概要は充分カバーできますので、
救援所には、先ずはこうしたセミナーを開いていただき、
全体の流れや段取りを把握してから訓練をされると効率が良く、
実際、その後の進展(飼育場所の選定など)も速やかなようです。

(相談員が講師を務めた同行避難のセミナー)

ペット同行避難訓練を行う救援所は区の東部や井の頭線沿線に
偏りがちでしたが、今年は区の西部にもひろがりました。
同行避難へのスタンスや取り組みは救援所の事情などによっても異なりますが、
区と相談員の地道な努力が少しずつ実を結んできているようにも感じます。
反面、課題も浮かんできています。
救援所の訓練やセミナーの場には動物を飼育している方が少ないため、
飼い主さんに向けた啓発や情報提供にも注力する必要があります。

発災時、震災救援所は飼い主とペットにとって最後の受け皿。
救援所に向けてもまだまだ周知不足ですので、
区が5ヵ年計画でペット用初動ボックスを配備している間に、
同行避難への備えや訓練を行う救援所が増えることを期待しつつ、
ペットを連れての訓練も視野に入れて引き続き協力してまいります。

また、飼い主さんに向けては、家族やペットのためにも在宅避難が望ましく、
家屋の安全対策を施していただくことや、
万一の時のためにペットの一時預け先の確保、
さらに、飼い主同士が地域で協力しあえるような下地作りも進めていきたいと思います。

 


ペットと一緒に安全で楽しい冬休みを🎄

2023-12-18 19:02:39 | 動物福祉の啓発

もうすぐクリスマス、そして、お正月。
ホリデーシーズンの到来です。
パーティーや旅行を計画している飼い主さんも多いことでしょう。
ワクワク楽しみな時季ですが、ペットにとっては思わぬリスクが潜んでいます。


(以下、藤井動物病院FVMCのXより引用)

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これから冬休みに向けて動物たちのための準備をしてください。
動物へのクリスマスプレゼントは個性に合わせたおもちゃの選択、
食物アレルギーへの配慮、適切なサイズと安全性の確保が重要です。

動物とともに旅行に行く方は、動物に合ったキャリーケースを用意し、
初めての方は獣医師と相談して、必要なもの、薬などを準備します。

お客さんが来る予定のお宅は、動物のために静かで安全なスペースを
確保し、興奮やストレスのかかる子は必要に応じて獣医師に相談してください。
高齢の動物には特別な注意を払い、快適さを提供し、定期的な休憩と、
事前の薬の確保が必要です。
また、クリスマス、お正月中の動物病院の営業時間変更に加え、
救急病院の連絡先を確認し、ペットが必要とする薬や食事を事前に
準備してください。休みに備えてください。
(引用、以上)

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この季節に人気のポインセチアやシクラメンは犬や猫が食べると有毒です。
寒くなって室内に入れたポトスやスパティフィラムなど、
観葉植物の多くも有毒ですので、置き場所に気をつけましょう。
(*植物の購入時に毒性をチェックしてください)

クリスマスツリーのモミの木も有毒。オーナメントも、ボール状や
尖った物、口に入れやすい物はペットが飲み込むと危険です。
プレゼントに付いたヒモやリボン、編み物の毛糸なども、誤飲に要注意。

料理で出されるチキンの骨やケーキのチョコレートは絶対に与えないでください。

人にとっては嬉しい来客も、動物にとっては警戒すべきテリトリーへの侵入者。
犬や猫は甲高い声や大きな音、ドタバタがストレスになります。
悪気がなくても、子供たちが追いかけ回したり、「可愛い~!」と近寄ったりせず、
ひとりで居られる静かな部屋や隠れ場所をつくっておいてください。
来客に興味をもって、自分から出て来るまではそっとしておきましょう。
(*動物の気持ちやペースに配慮してください)

犬を連れて旅行に行く際は、逸走しないようくれぐれもご注意ください。
首輪やハーネスのすっぽ抜け、車からの飛び出しなど、見知らぬ土地で逃がすと一大事です。
無事に再会できるかどうか……
SNSで、猫にハーネスをつけて散歩をさせている動画を散見しますが、
不意の出来事などに驚いて逃がしてしまうこともあるので絶対にやめてください。
万一に備えて、迷子札とマイクロチップを装着しておきましょう。 

猫は特に移動や環境の変化がストレスになるので、お留守番がベターです。
世話をしてくれる家族がいれば安心ですが、いない場合はペットシッターを頼みましょう。
ペットカメラを設置しておけば様子を見られますが、
猫だけでお留守番をする場合、長期の旅行は控えましょう。

お正月は動物病院が休業し、フードの通販も滞りますので、
薬や療法食は早めの入手を。

待ち遠しいホリディ・シーズン♪
人もペットも楽しく安全に過ごしたいですね💛

 


防災フォーラム2023@西荻地域区民センターに参加しました

2023-12-11 16:56:13 | 杉並どうぶつ相談員の活動

12月3日(日)、西荻地域区民センターにて
「防災フォーラム2023」が開催されました。

杉並どうぶつ相談員は毎年参加させていただいておりますが、
今年は災害対策班の佐伯班長が災害時のペット同行避難について
講演する機会をいただきました。

      (講演中の佐伯相談員)

会場には約60名の震災救援所運営連絡会、町会、ボランティアや
区民が参集され、活気がありました。

危機管理室防災課長による講演「杉並区の防災対策」の後、
佐伯相談員が登壇。スライド資料を基に、
ペット同行避難は一人でも多くの人の命を救うためであり、
地域の環境衛生を守るためでもあること、
発災時の事故や混乱、トラブルを避けるために震災救援所と飼い主双方が
平時から同行避難に備えておく必要性や、発災時の対応、
飼い主さんに向けては、家族やペットのために、なるべく在宅避難できるよう
家屋の安全対策を施すことなどを丁寧に説明されました。
(*救援所に避難者登録をしておけば救援物資は受け取れます)

講演後はグループに分かれてディスカッション。
防災意識の高い参加者が多いせいか、とても活発でした。

その後、各グループ毎に意見や質問が発表されました。

同行避難に関しては、
「飼い主の責任については分かったが、次のステップとして
どんな協力ができるか」
「家族とペット、両方の面倒がみられるだろうか」
「救援所にペットのスペースはあるか」
「救援所向け手引きに挿入されたペット登録受付票は役に立つ。
小鳥や小動物はどうなるのか」
などの意見や質問がありました。

「地域の共助は大切だが、若い人たちを取り込むのが難しい」
といった声も。

印象的だったのは、
「ペットの同行避難を通して、違った層の人たちが防災活動に加わり、
関心の輪が広がるのではないか」というご意見。

その通りだと思います。
飼い主さんたちも、ペットだけでなく、
お住まいの地域でどのような防災の取り組みや訓練が行われているか、
地域の人たちの為に何が出来るか、
共に考え、行動していただければ幸いです。

杉並どうぶつ相談員は、<西荻・井草班>のメンバーを中心に、
会場後方にブースを出して、同行避難用品やリーフレットなどを展示、
来場された方々からの質問などに対応しました。

 


犬のしつけ方教室を開催しました🐕

2023-12-05 18:04:51 | イヌ

今年度最後の杉並区主催「犬のしつけ方教室」が
11月18日(土)、桃井原っぱ公園で開催されました。

前回に続き、2クラス(定員各回10組)とも満席となり、
犬のお散歩が出来る広々とした芝生の公園ということもあって、見学者も多数でした。

むやみに引っ張る、違う方向へ勝手に行こうとする、動かなくなる、など、
愛犬とのお散歩に悩む飼い主さんは多いのではないでしょうか。
そこで、今回の教室では、犬と上手にお散歩する方法を学びました。

先ずは、飼い主さんがリードを短く持ち、背筋を伸ばして姿勢を正し、
真っすぐ前を向いて歩くところからスタート……

トレーナーさんのアドバイスを聴きながら、皆さん熱心に練習をされました。
的確なアドバイスを受けてコツを掴むと、
愛犬とのお散歩が見違えるようにスムーズに!

教室の終了後は、トレーナーさんが個別のご相談に丁寧に対応して
くださいました。

(以上、参加した相談員からの報告)

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お散歩は犬にとっても、飼い主との絆を深めるうえでも大切な日課です。
コツを活かして毎日、楽しくお散歩していただければ幸いです、

今回をもって、今年度のしつけ方教室は終了しました。
春、秋とも、お天気に恵まれて全回開催することが叶い、
5月、6月の暑さを受けて開始時間を早めたり、
相談員が周知に努めたこともあって、
秋の教室(10月・11月)はすべてのクラスが満席となりました。
開催するたび、異なったプログラムで進化、発展を続ける「しつけ方教室」は
参加者からも好評です。

相談員は毎回、飼い主さんのサポートや周囲の安全確認などに努めていますが、
来年もまた区内の公園で、爽やかなトレーナーさんたちと健気なデモ犬たち、
そして、飼い主の皆さまと愛犬にお目にかかれることを心待ちにしております💛

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当日の様子。
講師を務めたヒューマニン財団さんのブログも併せてご覧ください。

 

『しつけ方教室を開催しました(11月18日 桃井原っぱ公園)』

こんにちは、鋒山です。 2023年11月18日(土)杉並区にある桃井原っぱ公園にて、しつけ方教室を開催しました。今回も前回同様、2クラスとも満席である10組の…

公益財団法人 ヒューマニン財団活動BLOG