杉並どうぶつ相談員

杉並区と協働し、人と動物が和やかに暮らせる地域をめざします。

やめましょう!夏の日中散歩

2024-07-07 16:56:43 | 動物福祉の啓発

毎夏、注意喚起をさせていただいておりますペットの熱中症。

今年は「やめましょう!夏の日中散歩」!!

 

まだまだ見かけます。暑い日中に愛犬?を散歩させている
飼い主さん。
暑いとき、アスファルトの路面は60°Cにもなります。
人は靴を履いていますが、犬はハダシ。
足の裏(肉球=パッド)を火傷してしまいます。
人は汗をかいて体温を調節しますが、
犬は口を開け、ハァハァと息をするパンティングでしか体温を
下げる方法がなく、人より暑さが苦手です。
路面に近く歩くため、照り返しの熱でも熱中症になる
危険性があります。
過度のパンティング、よだれ、虚脱、ぐったり、嘔吐などは
熱中症の初期症状です。

愛犬のお散歩は早朝なるべく早い時間帯に。
路面を手のひらで触り、「熱い」と感じたら、
お散歩は控え、屋内で運動するようにしましょう。

日ごろから室内で排泄する習慣をつけましょう。
熱中症だけでなく、悪天候や高齢時にも役立ちます。
散歩=排泄ではなく、運動やコミュニケーションの場です。

熱中症を避けるため、
絶対に犬を車内に残さないでください。
たかが5分でも危険です。

夏のペットのお留守番は、エアコンで室温を快適に保ちましょう。
水分補給も忘れずに。新鮮な水を数か所に置いてください。
ドアを開放して固定し、好みの室温の場所へ
ペットが移動できるようにしておきましょう。
リモコンはペットに踏まれない場所に。

日本の夏の暑さは昔とは変わってしまいました。
30°Cを超えれば暑いね~だったのが、いまや、
35°C超えもままあります。
節電はNG。エアコンを使わないと、
ペットだけでなく、人にとっても危険です。

酷暑の夏。飼い主さんもペットも熱中症に気をつけて
お過ごしください<m(__)m>

 

参考:日本動物愛護協会「犬や猫の熱中症について知ってください」ほか

 


ペットと一緒に安全で楽しい冬休みを🎄

2023-12-18 19:02:39 | 動物福祉の啓発

もうすぐクリスマス、そして、お正月。
ホリデーシーズンの到来です。
パーティーや旅行を計画している飼い主さんも多いことでしょう。
ワクワク楽しみな時季ですが、ペットにとっては思わぬリスクが潜んでいます。


(以下、藤井動物病院FVMCのXより引用)

********************

これから冬休みに向けて動物たちのための準備をしてください。
動物へのクリスマスプレゼントは個性に合わせたおもちゃの選択、
食物アレルギーへの配慮、適切なサイズと安全性の確保が重要です。

動物とともに旅行に行く方は、動物に合ったキャリーケースを用意し、
初めての方は獣医師と相談して、必要なもの、薬などを準備します。

お客さんが来る予定のお宅は、動物のために静かで安全なスペースを
確保し、興奮やストレスのかかる子は必要に応じて獣医師に相談してください。
高齢の動物には特別な注意を払い、快適さを提供し、定期的な休憩と、
事前の薬の確保が必要です。
また、クリスマス、お正月中の動物病院の営業時間変更に加え、
救急病院の連絡先を確認し、ペットが必要とする薬や食事を事前に
準備してください。休みに備えてください。
(引用、以上)

********************

この季節に人気のポインセチアやシクラメンは犬や猫が食べると有毒です。
寒くなって室内に入れたポトスやスパティフィラムなど、
観葉植物の多くも有毒ですので、置き場所に気をつけましょう。
(*植物の購入時に毒性をチェックしてください)

クリスマスツリーのモミの木も有毒。オーナメントも、ボール状や
尖った物、口に入れやすい物はペットが飲み込むと危険です。
プレゼントに付いたヒモやリボン、編み物の毛糸なども、誤飲に要注意。

料理で出されるチキンの骨やケーキのチョコレートは絶対に与えないでください。

人にとっては嬉しい来客も、動物にとっては警戒すべきテリトリーへの侵入者。
犬や猫は甲高い声や大きな音、ドタバタがストレスになります。
悪気がなくても、子供たちが追いかけ回したり、「可愛い~!」と近寄ったりせず、
ひとりで居られる静かな部屋や隠れ場所をつくっておいてください。
来客に興味をもって、自分から出て来るまではそっとしておきましょう。
(*動物の気持ちやペースに配慮してください)

犬を連れて旅行に行く際は、逸走しないようくれぐれもご注意ください。
首輪やハーネスのすっぽ抜け、車からの飛び出しなど、見知らぬ土地で逃がすと一大事です。
無事に再会できるかどうか……
SNSで、猫にハーネスをつけて散歩をさせている動画を散見しますが、
不意の出来事などに驚いて逃がしてしまうこともあるので絶対にやめてください。
万一に備えて、迷子札とマイクロチップを装着しておきましょう。 

猫は特に移動や環境の変化がストレスになるので、お留守番がベターです。
世話をしてくれる家族がいれば安心ですが、いない場合はペットシッターを頼みましょう。
ペットカメラを設置しておけば様子を見られますが、
猫だけでお留守番をする場合、長期の旅行は控えましょう。

お正月は動物病院が休業し、フードの通販も滞りますので、
薬や療法食は早めの入手を。

待ち遠しいホリディ・シーズン♪
人もペットも楽しく安全に過ごしたいですね💛

 


動物愛護週間に講演会を開催しました

2023-10-05 22:46:30 | 動物福祉の啓発

杉並区では毎年、動物愛護週間(9月20日~26日)に
講演会などのイベントが開催されます。

今年は愛護週間が始まる前日の9月19日(火)、
改修工事を終えたばかりのセシオン杉並で講演会が開かれました。
テーマは「動物と共生していくためには」。
午前と午後の部に分かれ、午前の講演会は
杉並どうぶつ相談員が講師を務める「犬の飼い方講座」。

本来は、相談員の<企画広報班>が保健所の協力を得て実施する
「区民講座」なのですが、
保健所の講堂が現在、講座の会場として使用できないため、
動物愛護週間の区事業に組み込んでいただきました。
2008年にスタートした「杉並どうぶつ相談員制度」ですが、
相談員が講師として区の動物愛護週間事業に携わるのは初めてのことです。

愛犬にとっても、飼い主にとっても、
そして、人と動物とが和やかに共生していくためにも、
動物福祉に基いた「飼い方の基本」を押さえておくことは大切です。
そこで、ビギナー飼い主や、犬を飼いたい方を対象にした
「犬の飼い方講座」を企画しました。
題して、「愛犬と暮らすために知っておきたい20のこと」。

講師を務めた相談員はドッグトレーナーやペットシッター、
ペット介護士といった資格を有し、豊富な飼育経験と専門知識をお持ちです。
講座に参加された方がすぐに実践できるよう、
必要な知識と情報について検討を重ねました。

     (朝井相談員)

朝井相談員は、犬を飼い始める前に留意しておきたい事柄や、
迎え入れ時の注意事項、日常のケアや飼養のポイント、脱走防止策、
しつけ方のコツや社会化、保護犬の譲渡などについてお話されました。
「生きものを飼うというのは命を預かることであり、
法的、道義的、社会的な義務と責任を伴う。
子育てとの共通点が多い」
という言葉が印象的でした。

古川相談員は、飼い主責務としての畜犬登録やマイクロチップ、
狂犬病予防接種、動物病院の選び方やペット保険などについて、
わかり易く流暢に説明されました。

    (古川相談員)

保健所生活衛生課をはじめ、スライド資料の作成や広報、
個別相談などに協力してくださった相談員の皆さまに感謝申し上げます。
当日、会場に足を運んでいただいた方々にとって、
少しでもお役に立つ講座であったならば幸いです。

さて、午後の部は、弁護士の浅野明子先生による、
「ペットに関する近隣トラブル」の講演会。
都市部の住宅地でトラブルになりがちなのがやはり犬の吠え声や咬傷事故、
猫のフン尿といった問題……。
法律上は「物」であるペットをめぐるトラブルの具体的な事例を、
過去の裁判例を基に解説してくださいました。


     (浅野明子先生)

地域猫や咬傷トラブル、所有権の問題、犬の吠え声への憂慮など、
パネリストを務めた相談員をはじめ、会場からも多くの質問がありました。
古くから暮らしている住民には分かってもらえても、
新たに住み始めた人からは理解してもらうのが難しいといった声も。
新たな住民も増えている昨今、
ご近所づきあいが希薄になっていることが
近隣トラブルを生みやすい状況を作りだしているようです。
裁判のような大ごとになる前に、
住民同士で解決できるよう、日ごろから良好な関係を築いておくことが、
人と動物との共生にも繋がると思いました。
(言うは易く行うは難し、ですが)

地域における人と動物との共生をめざし、今後とも、
「杉並どうぶつ相談員」が、推進のための一助になればと、
改めて考えさせられた講演会でした。

 

(写真は許諾を得て掲載しておりますが、明るさ不足で写りが悪くなりましたことをお詫びします。
 個人情報保護の観点から、参加者の後姿が写る会場全体の写真の掲載は控えております)

 


適正飼養講習会のお知らせ(東京都)

2022-11-04 23:41:02 | 動物福祉の啓発

東京都より「適正飼養講習会」のお知らせです。
どなたでもご視聴いただけます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

東京都では、動物の愛護及び適正な飼養等の推進を目的として、
ペットの正しい飼い方に関する講習会を開催しています。
講習会は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、
講演動画のウェブ配信形式で実施します。
どなたでもご視聴いただけますので、ぜひご覧ください。

動画配信開始日

令和4年11月11日(金曜日) 正午から
※本ページに動画へのリンクを掲載します。

     ↓

令和4年度適正飼養講習会の動画を配信します 東京都福祉保健局

 

<内容詳細>

テーマ「ペットと幸せに最後まで暮らすために」

シニア期のペットケア


小澤 真希子 氏

講師
小澤 真希子 氏
獣医師、博士(獣医学)
獣医行動診療科認定医
 
内容
ペットと幸せに最後まで暮らすために、飼い主はペットの老化について知ることが必要です。犬と猫の老化についての基礎知識、老化に対応させた生活パターン、認知症、介護等について、獣医行動診療科認定医である小澤先生がお話します。

ペットロス:愛情、悲しみ、つづいていく絆


濱野 佐代子 氏

講師
濱野 佐代子 氏
帝京科学大学 生命環境学部 アニマルサイエンス学科 教授
獣医師、博士(心理学)、臨床心理士、公認心理師
 
内容
ペットと暮らしていくにあたり、ペットとの別れは避けて通ることができません。遺された飼い主は悲しみの末、ペットロスになることがあります。ペット終活・ペットロスについての基礎知識、自分や身近な人のペットロスとの向き合い方等について、帝京科学大学附属動物病院 家族の心のケア科でカウンセラーとして相談対応している濱野先生がお話します。

お問い合わせ

このページの担当は 健康安全部 環境保健衛生課 動物管理担当(03-5320-4412) です。

本文ここまで

老老飼育~求められる人の福祉との連携~

2018-07-01 21:33:41 | 動物福祉の啓発
杉並どうぶつ相談員の活動というと、
一般に、動物を対象にしていると
思われるかもしれません。

けれども、相談者から
お困りごと等の相談を受けての活動なので、
動物を助けることで、人も助ける活動という
側面が強いと思います。




実際、相談を受けて活動する中で、
相談者さんのお身体に問題がありそうだったり、
ご親族に連絡を取るなどの
必要が生じる場合があります。
また、福祉分野の窓口をご紹介することもあります。
一度だけでなく、継続的に、ご相談に応じたり、
お話相手になることもあります。

動物がご縁となって、
地域の方々との関係を築いていくことは、
相談員にとっても喜ばしいことですが、
高齢者からのご相談も多い昨今、
人も動物も不幸にならないよう、
地域で見守る仕組みづくりや、
人の福祉の分野との連携が、
より早い対処のためにも
求められていると感じます。

現代ビジネス
困窮老人が老いた犬猫を「道連れ」にしようと…この国の悲しい現実

記事中の多頭飼育崩壊の事例では、
杉並どうぶつ相談員も
緊急預かりの協力をしました。
まだ2~3歳の若いノルウエージャンMixの
猫たち。
ミグノンさんの譲渡会で里親さん募集中です!

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