地名アラカルト

各地の難読地名や珍しい地名についての由来やエピソードなどについて調べてみたいと思います。

千葉県の難読小学校名  幾つ読めますか ⑩

2018年06月18日 16時17分33秒 | Weblog
①八街市立実住小学校  八街市八街ほ      
②印西市立本埜第一小学校   印西市中根  
③印西市立木下小学校  印西市木下
④富里市立七栄小学校  富里市七栄    
⑤富里市立根木名小学校  富里市根木名     
⑥匝瑳市立椿海小学校  匝瑳市椿
⑦匝瑳市立豊栄小学校  匝瑳市飯倉   
⑧香取市立栗源小学校  香取市岩部 
⑨香取市立八都小学校  香取市小見(おみ)       
⑩香取市立竟成小学校  香取市観音(かんのう)
    
読みなど

① みすみ 明治25年開校。八街は開拓の地であり,実際に住み付き豊かな土地に育ち上げようという意が込められた校名であろうと思われる。開拓の語句を入れた校歌はインターネットやスマホで聞くことができる数少ない学校の一つである。
② もとのだいいち 昭和18年開校(本埜小は大正3年開校)。大正2年4月,本郷村と埜原(やわら)村が合併して成立した本埜村名(~平成22)から。
③ きおろし 明治9年開校。地名は近隣の台地から杉の木を切り出し,利根川に下ろしたことに由来するという。また,運んできた木材を河港で下したことに因むともいう。近世から明治まで利根川水運で名高い木下河港として発展。JR成田線 木下駅。 
④ ななえ 江戸期,両総台地の東部に佐倉藩支配の野馬放牧地の佐倉七牧(ななまき)があったが,明治初期,新政府はこれらの放牧地に東京からの窮民を入れて開墾を行った。七栄はその7番目に開墾されたことに由来する。
⑤ ねこな 明治8年開校。利根川支流根木名川の上流域に位置。校名も読みも三文字。
⑥ ちんかい 明治26年開校。明治22年4月,椿と春海(はるみ)の2村が合併して成立した椿海村名(~昭和29)から。椿海の地名は消滅した。
⑦ とよさか 明治23年開校。明治22年4月,飯倉・富岡・時曽根など9村が合併して成立した豊栄村名(~昭和29)から。地名は消滅。長生郡長南町にも明治42年開校の同名校がある。長野市,愛知県額田郡幸田町,京丹後市,東広島市に同名校がある。
⑧ くりもと 大正13年開校。明治22年4月,岩部・助沢・苅毛(かりけ)・高萩・西田部・沢・荒北(あらきた)の7村が合併して成立した栗源村が大正13年に町制施行(~平成18)。施行に伴い栗源小となる。 地名は栗山川の水源地域であることに因む。 
⑨ やつ 明治32年開校。明治22年4月,小見・田部(たべ)・竹ノ内・川上・米野井・高野(こうや)・ 神生(かんのう)・仁良(にら)の8村が合併して成立した八都村名(~昭和29)から。地名は消滅。校名も読みも2文字。
⑩ きょうせい 大正2年開校。竟は,ついに,とうとう,畢竟(ひっきょう)の意。校名は困難を極めていた大崎小と大根小がついに合併したことから,時の千葉県知事が「ついに,なる」として竟成小学校と命名したという。なお,「竟成」という語句はない。*福岡県古賀市に「竟成」を冠した福岡県公立古賀竟成館高等学校がある。