goo blog サービス終了のお知らせ 

地名アラカルト

各地の難読地名や珍しい地名についての由来やエピソードなどについて調べてみたいと思います。

難読駅名を楽しもう 幾つ読めますか 富野荘,馬立,池戸,小奴可,旅伏

2016年10月09日 15時06分13秒 | Weblog
①八家 山陽電鉄本線。兵庫県姫路市八家前浜
②興戸 (近鉄)京都線。京田辺市興戸。
③富野荘  (近鉄)京都線。城(じょう)陽(よう)市枇杷(びわ)庄(のしょう)鹿(か)背(せ)田(だ)
④馬立    小湊鉄道。千葉県市原市馬立。
⑤天和  (JR西日本)赤穂線。兵庫県赤穂市鷆(てん)和(わ)字苗座
⑥池戸  高松琴平電鉄 長尾線。香川県木田郡三木町(ちょう)池戸
⑦恩智 (近鉄)大阪線。大阪府八尾市恩智中町(まち)一丁目
⑧小奴可 (JR西日本)芸備線。広島県庄原市東城町小奴可
⑨明科  (JR東日本)篠ノ井線。長野県安曇野市明科中川手
⑩旅伏  一畑電車 北松江線。島根県出雲市西代町


読みと由来等


①やか 昔8軒の家が当地の発展に寄与したからとか,中世後期に当地の領主が家臣8人に付近一帯の海上を警備させたからなどの説がある。

②こうど 酒造りの呼称「さかうど」の「さ」の省略説などがあるという。興は呉音。*副駅名は同志社前。

③とのしょう 旧久世(くぜ)郡富野荘村名(明治22~昭和26)から。同村は冨野(との)村,枇杷庄村,観音堂村が合併して成立。駅のすぐ近くに富野の地名がある。“富”を「と」と読む地名は少ない(富山県,石川県羽咋郡の旧富来<とぎ>町,兵庫県尼崎市富松町)。

うまたて 古代の駅(うまや=旅人用に馬や人足などを備えたり,宿を設けたりしてある所)または馬牧と関連があるのではないかとみられるという。同地名が兵庫県たつの市新宮町や愛媛県四国中央市新宮町にある。

⑤てんわ 真木村と鳥撫村が合併して誕生した新しい村の名前を「真」と「鳥」の二文字をあわせ,さらに両村が和すことを願い鷆和村とした。当駅の所在地はこの名残の鷆和であるが,漢字が難しいため駅名は天和駅とされた。地名の鷆和も「天和」と表記されることが多い。なお,鷆の字義は「よたか」(夜行性の鳥)。
⑥いけのべ 天水に恵まれない地域なので,住民(戸)が共同で池を掘ったことと関係があるのかもしれないともいう。“戸”を「へ」と読む地名には,静岡県沼津市戸田(へだ=旧田方郡戸田村),山口県徳山市戸田(へた),大分市上(中・下)戸次(へつぎ)などがある。

⑦おんぢ 駅の東方にある恩智神社名に由来。

⑧おぬか もと「奴可部(ヌカベ)=ヌカタベ(額田部)」の地で,小は美称ともいう。

⑨あかしな 犀川と会田川の合流点付近に位置。赤土の段丘地形に由来するという。科(シナ)は信州特有の言葉で,埴科(はにしな)郡,立科(たてしな)町,蓼科(たてしな)山,大糸線豊科駅(とよしな,安曇野市豊科)などがある。

⑩たぶし 駅の西方約2kmにある旅伏山(421m)に由来。


(注)『難読駅名を楽しむ,和食,糒,飯給は何と読みますか』(筑波書房)参照