京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

踊り 踊らされ 平和な日本今日も行く

2007年06月05日 07時29分52秒 | Weblog

北の国から 食うに食われず逃げて来た難民。
一方では…
今世紀最大の結婚式???
何言ってんだ?
陣内と紀香?
女は知ってるけど 男はとことん知らねぇ~し 興味ねぇ~し。
おんちゃんとTV見てたら たまたまやってたよ。
おれが「おめぇ~…こいつ等知ってるか?」って聞いたら
おんちゃん「男なんか知らない。チャンネル変えっぺ」と言われた。
勿論 即変えた。
芸能界で 誰と誰が結婚するだの 付き合ってるだの 見たくもねぇ~し 知りたくもねぇ~よ。
ただ…知り合いからのメールで 知っちゃう訳だ。
この時の視聴率は 結構良かったらしい。
な?!
結局は こう言う訳だよ。
視聴率を稼ぐ為の TV局の演出だ。
後からのニュースで分かった事だけど 何でもこの男は ピアノを弾いたらしいな。
それはそれは良かった事だねぇ。

親兄弟 友人知人ならいざしらず。
おれは 嫌になるくらい 数え切れないくらい見ている。
いや それは仕事だからな。
仕事での撮影では 感動なんかしている暇など無いしよ。
同じ結婚式なんか有り得ないし 当然毎回緊張の連続だ。
式前日 又は当日に式場に挨拶に行き 司会者とスタッフと綿密な打ち合わせをする。
おれの一生の思い出に残る結婚式…
ある寒い日だった。
小さい式だと言う。
打ち合わせを済ませ イザ時間になったが…
前ノリした為に時間がまだ有ったけど 様子がおかしい。
会場に居た司会者に「なぁ 何か有ったのかよ?」と聞いたら 新婦側の親 親戚が来ていないと言う。
来ていないと言うか 出席を拒否したらしい。
兄弟 友人しか来ていないと言うんだな。
事情は知らないし 知った所で おれには到底関係無い話だからな。
時間が迫ってきた。
おれは思いついて 司会者とスタッフリーダーに「あのさ 一列ずつテーブル並んでいるけどさ
まだちょっと時間が有るから いっその事円形にしちゃったら?」と言ったんだ。
「♪たにんこ♪さん ありがとう!」と言われ 即円形式に変えたんだけど おれも言った以上手伝った。

式が始まった。
親が居なくて新婦…かわいそうだな とか思っていたら 親代わりに 
式場の社長夫婦が機転を利かし 親代わりになっていた。
出席者の挨拶中に おれは表に出てフイルム交換をしていたら 新婦の妹と弟が
「何とか盛り上げようよ。ねぇ~ちゃんかわいそうだよ」と話し合っている。
おれはその話し合っている所を 一枚切った。
気が付いた兄弟は「あのぉ~こんな所撮らないで下さいよぉ~」と言う。
「いや…思い出だからな」と言った。
式はどんどん進み そして無事終わった…かの様に思えた。
最後 式場の外に新郎新婦 両親が並び 出席者の見送りをしていた時だった。
新婦の両親と親戚一同が現れた。
式の間 ずぅ~~~っと下を向きっぱなしの彼女。
切なかったろうし 悲しかったろう。
一生に一度の結婚式が まさか針の筵になるなんて 想像もしなかったろうよ。
お父さんがズカズカ新婦に近づき「ごめんな ごめんな」と言っている。
新婦は わんわん泣いちゃって 話にもならないくらいだ。
その時だった 式場の社長が馬鹿が付くくらいのデカイ声を出した。
「よし!よぉ~~~し! 式のやり直しだ!金は私が持つから心配しないで!」と言っている。
「なんだよ 社長やるじゃん」とか言いながらシャッターを切っていたら…
「おい カメラマン。見直したか?」と言われ 振り向いたら 社長が立っていた。
「ところでな。フイルムの無駄にならないか?二回分のフイルムだよ?」と言う。
カッコつけたよ。
「何言ってるんだか。プロは無駄なシャッター切りません」と言ったんだ。
式のやり直しで てんてこ舞いだったが 後日 パンパンに膨れた台紙のアルバムを 
式場に持って行った。

社長が直々に目を通すと言われ 見終わるまで待っていた。
社長のディスクの一角に…???…???…!!!!!
ドライボックスが有り 良いカメラがずらっと並んでいる。
社長に「おいカメラマン こっちに来て」と言われ 目の前に座った。
社長はおれを見据え「良い思い出になるな」と言った。
話している最中に 社長が新郎新婦を呼んでいたらしく 二人が来た。
新郎新婦が挨拶をし アルバムを見始めた。
ニコニコ見ていたけど 新婦も新郎も泣き始めちゃったんだよ。
泣きながら新婦が「私の本当の姿が写っている」と言う。
その後雑談をして おれは家に帰ったんだ。
2~3日後 例の式場から電話が有り おれは式場に行った。
社長が待っていた。
「あのな 是非お前さんに撮影して欲しい と言う客がいるから撮影してくれ」と言われた。
おれは「へぇ~~~物好きも居るもんですね」と言ったら 
社長が「誰の紹介だと思う?この間の二人の紹介だ」と言う。
話しながら社長はテーブルに すっと紙を出した。
社長は「この間の二人と 両親親戚 友人知人から お前さんの事を褒められちゃってな。
まぁ良かったら これにサインしてくれよ」と言われ 見ると1年間の契約書だったんだ。
嬉しかったよ。
契約書にサインをして 帰ろうとしてドアに向かったら 後ろから
「頼むぞ 同業者」と 社長の声がした。
なるほどなぁ~と思ったよな。

色々な結婚式が有るけど それぞれに良い思い出になる。
何千万円 何億かけても結構だ。
だけどな 小さい町の小さい式場で こう言った小さい出来事が 沢山有るんだよな。
出席している招待者 ヒーローとヒロイン。
みんなが楽しんでいる。
みんなが楽しんでいる間 飲まず食わずで撮影だ。
だけどさ その代償として カメラマンは小さい小さい物語を 
大きい大きい思い出を 沢山得る事が出来るんだよな。




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