2006'を最後に たった一夜で東寺からは猫が居なくなった。
そしておれの身に 数々の不思議な出来事が…
去年の…2021`12月に…
おれは時々 何の予兆も無く 急に着替える時がある。
夜中に多い。
その動作を不思議とも思わないし 何時もの事だから逆らわない。
例えば コンビニやスーパーマーケット等に とっとこ歩いて行く。
コンビニだったら財布を見て 支払い等の葉書を見て支払う。
スーパーだったら ゆっくり見て回り あぁ…これが無かったんだな…とか思い買う。
で ある夜中の2時丁度の時 着替えを始めた。
何時ものようにバックを背をい 財布を持って出かけたが…
コンビニやスーパーの方向とは 全く真逆の方向へ歩いて行く。
ん?…おかしいな…以前住んでた家の方へと歩いて行く。
以前の家の前に着いた。
家などは無く きれいさっぱり跡形も無い。
何故此処へ来たんだろうか?
出て行ってしまったニャンコが呼んだのか?
いったい何で?…
直ぐそこの大通りへ出て ちょっとの間考えた。
バス停の有る所で 座って考えたんだ。
その時 微かな声が聞こえてくる。
立ち上がって 何故か声の聞こえる方へと歩いて行った。
大通りから ちょっと路地裏へと歩いて行った
大通りから直ぐの所の家から その声が聞こえる。
声じゃなかった。
歌だった。
女の人の声と 小さな女の子だろうか…親子で歌っている。
♪東寺の坊主は猫殺し 猫を殺した糞坊主。
♪東寺の店には鬼が居る 女の姿の鬼が居る。
♪猫も鳩も皆居ない 東寺の坊主が皆殺し。
全身に鳥肌が立ち 暫く動けなかった。
その歌に 身に覚があるからだった。
金縛りに有ったように 硬直してるのが分かった。
だったら逆らわないで この歌をしっかり覚えておこうと思った。
どの位の時間が過ぎたのか?…
やっと体が動いて 足早にそこから立ち去ったんだ。
反対側の通りのバス停で おれはしゃがみこんじゃった。
急に体が震えてきた。
あの親子の歌は まるで童謡を楽しんでるかのように歌ってた。
きっとあの親子は 鳩に餌をやっていた親子だと思った。
目の前がちょっと明るくなったので 見上げたらバスが来ていた。
おれは飛び乗るようにバスに乗り込み 今の住んでる所まで乗ってきて降りた。
小銭が丁度230円ぴったり合ったから 助かった。
部屋に入り 着替えてビールを飲んだ。
ふと時計を見たら 3時を過ぎていたんだ。
あの親子の歌を忘れないように PCのメモに書き残した。
虚ろ気にTVを見てた。
急に体が…全身が震えだしたんだ。
そうなんだ…夜中の3時なんだよ おれがバスに乗ったのは…
後日話し
この事実を確かめたかった。
以前の家に 何故行ったのか?
あの親子の歌った意味とは?
何故夜中にバスが?
バスを調べた。
夜中の3時に 当たり前だけど あのルートを走っていたバスは無かった。
何故以前の家に行ったのか?
故おんちゃんが呼んだのか?
違う。
接点は全て猫だ。
3日後くらいに あの親子の家に行ってみた。
家など無かった。
更地だった。
そこに突っ立っていたら 後ろから話しかけられた。
おばさんだった。
訳を話すと そのおばさんは…1週間前にも女の人が来てて
おれと同じ事を聞いたという。
その女性の特徴を聞いたら…東寺のにゃんこ達に 缶詰のご飯をあげていた
「缶詰のおばちゃん」だった。
話していたおばさんは それじゃぁ と言って大通りの方へと。
ここの更地は 何時頃から?…聞きたくて おばさんの後を追いかけ
大通りに出たら 居ない。
通りの反対側に…茶トラの猫が一匹 こっちを見ている。
追いかけたかったが 止めた。
優しい顔で じっとおれを見ている。
思い切って話しかけた。
「やってほしいのか?!」
おれを見ていたにゃんこは み~と小鉄が出て行った時と同じ声を出したんだ。
にゃぁ~~~ごぉ~~~と おおきい声だった。
不思議な体験は 全部繋がった。
東寺で懸命に生きて居たニャンコ達を 誰が忘れるもんか。
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