京都が好き 写真が大好き by たにんこ

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聞こえてくるんだな

光と影~東寺で生きていた猫たち カラスに襲われた!

2022年09月12日 15時54分29秒 | Weblog




運命の出会いの次の日 大阪の弟子からの電話が有り「ニャンコ達を撮りたい」と。
ニャンコ達との出会いから 2日後に撮影する事にした。
弟子は女性で2人来た。
色々話をしながら八島殿に行き おれは何時もの入って右端に。
「静かに撮ってくれ」と言っていたので 2人は抜き足忍び足で撮っている。
そこへ缶詰のおばちゃんが来た。
おばちゃんは気を使い おれの傍で弟子の撮影を見ていた。
それに気付いた2人が おれの傍へ来ておばちゃんに挨拶をし
代わりにおばちゃんが ニャンコ達待望の御飯をあげに行った。
本当に不思議なもので 運命の出会いのニャンコ達以外居なかったのに
この時ばかりはどっと集まる。
おばちゃんがニコニコ笑顔で おれの座って居る所へ来て 弟子2人とおれと計4人で
ニャンコの話をしていた。
おれは御飯を食べ終えて寛ぐ 運命の出会いのニャンコが 丁度正面に居たので
シャッターを切ったのが 1枚目の写真だ。
おれ達4人の話しは まだまだ続いて居た。
目ヤニだらけの白いちっちゃな猫が ぽってっと地面に落ちた。
おれ達4人は「寝ぼけて落ちたぞ!」と笑ってた…その瞬間だった。
黒い大きな塊がどさっと落ちて来て その途端「ぎゃ~~~ぎゃ~~」と 子猫の鳴き声が。
黒い塊がすっと上へと…
「きゃ~~~!カラスだよ!」おばちゃんの悲鳴と同時に おれは左手で小砂利を掴み
塊に向かって 「このやろぉ~!」と言いながら立ち上がり 思い切り小砂利をぶつけた。
小砂利はカラスに当たり 途端に子猫が地面に落ちて来た。
「皆そこに居ろ」と言いながら おれは子猫に近寄り 子猫を胸に抱きかかえ
皆の元へと戻った。
戻る途中すれ違い様に 猛烈に早い勢いで走って行き 木に登ったニャンコが居た。
南門のボスと №2と№3だった。
木の根元には 何時の間にか大勢のニャンコ達が居る。
おれは子猫に傷が無いか 皆に診てもらった。
女性達は子猫を診ながら「よかったなぁ~先生に助けてもらって よかったなぁ~」とか言ってる。
おれは「先生と言われる程 バカじゃぁないのにな」と思ってるのに。
無事傷も無く 元居た場所へ子猫を置いた。
そこには 心配している顔の兄弟猫が居て 白い子猫を一生懸命舐め始めた。
二枚目の写真は 子猫を置いた場所から撮った写真だ。
目ヤニだらけで見えないだろうに おれの方を向いて「にゃっにゃっ」と言ってる。
一生懸命「ありがと ありがと」と言ってる。
暫くして帰ろうとなり おれは座って帰り支度をしていたら 何とボスがのそのそ近づいて来た。
カリカリのおじちゃんや そこに居る缶詰のおばちゃんの話だと このボスを撫でた事は無いと言う。
撫でようとすると唸り声をあげるし 撫でたら撫でたで噛みつかれると言っていた。
ボスはおれの胡坐の所へ来て きちんとお座りし「ぐふっぐふっ」と言う。
ボスなりに「ありがと」と言っている。
おれは何時の間にか手を伸ばし ボスの頭を撫で 背中を撫でながら「お礼なんて良いよ 仲間だろ」
そう言った。 
缶詰のおばちゃんは「あらぁ~ボスを撫でてる」と 低い声で感動してる。
帰ろうとして八島殿に背を向けたけど…
気になって振り返った。
さっきまで親子が居たはずの所が 母親だけこっちに背を向けていた。
二人の弟子は「飲みに行こう」と おれを誘って言ってた。
「ちょっとそこで待ってろ」と言い残し 母親猫の所へ近づいた。
おれに気付いた母親は おれの方を向いて再び「ありがとう」と言う。
助けたちっちゃい子猫が お乳を飲んでいた。
3枚目の写真がそうだ。
「あれっ???この場所って…そんなに広く無いはずだけど…」
けど 白い子猫は 必死でお乳を飲んでいる。
必死でお乳を…飲んでいる…???
必死で…
おれは角度を変えて見てみた。
強い衝撃が体を貫いた。
白いちっちゃな子猫は コンクリートに両手の爪を引っ掛けて ぶら下がってお乳を…
こんなちっちゃい しかも目ヤニだらけでろくに見えない筈の子猫が…
コンクリートにぶら下がって お乳を飲んでいる。
ついさっきはカラスに襲われ 今はお乳を飲んでいる。
このちっちゃい子猫に おれはこれから生きて行く 一番大切なものを教わった。
 



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