京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

蘇った命

2008年11月28日 03時51分49秒 | Weblog
書きたくても 書けない事が有った。


4ヶ月前 チビの手術前に チビは流産した。
ちっちゃい小ネコが3匹 息も絶え絶えだったんだ。
医者は見離した。

一番下が…名前は「しろ」…息をするのもやっと。
3匹とも 今日か明日かの命。
おんちゃんと相談したんだ。
おんちゃんは泣きながら「♪たにんこ♪さん 助けてやって。頼むから助けて」って言うんだ。
おれだって助けたい。
まだ産毛しか生えて居ない3匹は 懸命にお乳を飲もうとするが 飲めない。
チビのお乳に 3匹の口を開けて飲ませた。
やっと上2匹は飲む。
一番下が駄目だった。
昼夜問わず 懸命に助けようとしてたんだ。
おんちゃんは哺乳瓶を買って来たが それでも駄目だった。
しろは 生きようとした。
目も開かない小ネコが 生きようとした。

しろを おれの手の平で おれの温もりで せめて逝かせたかった。
しろを手の平に乗せたら しろは人差し指を舐めた。
何時までも 何時までも 何時までも舐めている。
何時間か過ぎた時 おれは奇跡を信じ チビの元に持って行き お乳を咥えさせたんだ。
力無く咥えるけど 吸えない。
家族って 何なんだろう?
家族愛って…。
みぃと しろの兄弟でも有る小鉄が おれの手の平の中のしろを不思議そうに見つめ 代わる代わる舐め始めた。
しろは鳴きたいけど 声が出る元気も無く ただ力無く口を開けるだけだ。
チビは 常におれの正面に居た。
チビを見たら チビは「ありがとう。もう良いよ」とでも言っているかのように おれを真っ直ぐ見つめ
泣いている様だった。
おれ自身 涙が出ている事に気が付かなかった。
小鉄が おれの涙を懸命に舐めてくれた。
寄れば喧嘩するみぃと小鉄は 喧嘩もせずに 代わる代わるしろを舐めている。

疲れ果てて おれは寝ていた。
脇を見ると 小鉄がしろを抱えて居た。
しろは動いている。
その様子を きちんとお坐りしたみぃが眺めている。
最後だと思い チビの元へ連れて行き お乳を咥えさせた。
チビの乳を搾り出すようにして しろに与えたんだ。
ぴちゃぴちゃ飲んだ。
数十秒だけだ。
おれは又 手の平に乗せた。
やはり人差し指を舐める。
小鉄が突然大声で にゃぁ~~~ごぉ~~~と鳴いたら みぃも同じく にゃぁ~~~ごぉ~~~
って鳴く。
最後のお別れをしているのかな? って思うと やりきれなくなった。
しろは懸命に口を開けるけど 声が出ない。
小鉄とみぃは 鳴き続けている。
かすかに…声か? と思う時が有った。
耳を澄ませたら ひゃぁ と言う声だ。
チビの元へ再び連れて行き お乳を咥えさせた。
飲む。
必死で飲んでる。
その日の朝 チビの元へ様子を見に行った。
兄弟に挟まれ しろは…
!!! 飲んでるんだ。
お乳を一生懸命飲んでいる。

あれから…
しろは 目がブルーで しっぽが長い。
おれを見つめる目は まるで人間のようなんだ。
時々遊び疲れると おれの膝の上に乗り 人差し指や手の平を まるで当たり前の様に何時までも舐める。
兄弟が御飯を食べる時 後からついて行く。
遊ぶ時も 寝る時もそうだ。
4年前を 急に思い出した。
東寺に居た時の チビがそうだった。
小さい体で親兄弟の後を 何時も後ろからよたよた歩いてた。
御飯を食べる時も 一番最後だった。
小さい両手を コンクリートにしがみついてぶら下がり お乳を飲んでいた。
カラスに連れ去られ様としたのを おれが助けてやり 今はここに居る。
チビの血を受け継いでいるんだろうな。
しろは 今では元気に遊んで 寝ているよ。



コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今と昔 | トップ | 蘇った命 Ⅱ »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
!! (ほのぼの)
2008-11-28 07:06:50
命の原点…… その一途さが奇跡を生む!
ほのぼのさんへ (♪たにんこ♪)
2008-12-02 18:30:59
こんばんわ!

ありがとう。
おれは あの時の事を今でも忘れていないんだ。
猫だろうが子供であろうが 命は一緒だもんね。

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事