goo blog サービス終了のお知らせ 

Steve Knightの気ままな日記

趣味の世界、面白いと思ったこと、きれいだなと感じたこと等の記録

梅雨時の採集はたいへんだ!

2010-07-05 | Minerals
先日、所属する同好会のイベントで、採集会があったので参加した。
前日までの天気予報では午前中小雨となっていたが、当日早朝には曇りに変わったので、幸先良しと喜んだ。

朝7:30、新宿駅集合。中央本線特急あずさ3号に乗って、一路茅野へ向かう。
途中、塩山付近から勝沼方向を眺めると、きれいな青空が広がっていた。

【あずさの車窓から見た勝沼方向の景色】


茅野駅には、先発隊と本日案内をしてくれる地元の仲間が集っていた。
それぞれの車に分乗して、目的地の金鶏鉱山跡に向かう。

産地近くの駐車スペースに車を置いて、さぁ出発という時に、雨がパラパラ降ってきた。 あわてて合羽を着込んで、ズリに向かう。


【金鶏鉱山ズリ】


【転石から探す】


【露頭】


採集をはじめてからしばらくすると、だんだん雨がひどくなってきて、とても採集ができるような状況ではなくなってきた。



リュックが濡れないように傘をかぶせて、自分は合羽を着込んで大きな木の根元にじっとしていることおよそ30分。ようやく小降りになってきたので、再開したが、ルーペは曇るし、石は泥をかぶってよく見えないので、案内のUさんとSさんが割ってくれた露頭の一部をもらって帰って宿題とした。

どうにも、梅雨時の天気は判らないもので、帰りの電車からは雲をかぶってはいたが八ヶ岳が見えた。



翌日、同行したTさんからは、セリウムフローレンス石があったと連絡があり、また、Hさんからも自然金が見つかったとの知らせが入ってきた。
僕も今度の休みには、よく洗って、見てみようと思っている。



ミネラルショー

2010-06-05 | Minerals

東京の鉱物愛好家にとっては、6月は特に重要な時期である。
というのも、東京国際ミネラルフェア(通称、新宿ショー)とミネラルマーケットが同じ時期に開催されるからである。

ミネラルショーというのは、国内外の多数の鉱物標本店、ディーラーが一同に会し、展示即売会を行うのである。
特に海外では、2月のアメリカ、ツーソンショーや、10月のドイツ、ミュンヘンショーはその規模の大きさや展示される鉱物種および質において有名である。
日本でも、全国各地で開催される。
大きなショーは主に次の通り。
4月:石ふしぎ大発見展 大阪ショー(益富地学会館主催)
6月:東京国際ミネラルフェア(東京国際ミネラル協会主催)→新宿ショー
8月:名古屋ミネラルショー(名古屋鉱物同好会主催)
10月:石ふしぎ大発見展 京都ショー(益富地学会館主催)
12月:東京ミネラルショー(プラニー商会主催)→池袋ショー

今年の新宿ショーは、6月4日~8日まで開催されている。
場所は例年と同様、西新宿のホテル、ハイアットリージェンシー東京にある「スペースセブンイベント会場」。

また、6月5日には、ミネラルマーケットが飯田橋のレインボービルで開催された。
こちらは、国内のコレクターの集めた標本の展示即売会である。
したがって、出ている標本も国産のものがほとんどである。

そんなわけで、6月5日に、両方同時に回るべく、行ってきた。
午前中は、まずは飯田橋。
10時開場前には行くはずだったのだが、若干寝坊して、着いたのは11時近かった。

しかし、毎度の事ながら、会場内では久し振りに会う先輩や知人との挨拶が忙しく、
落ち着いて標本を物色できる状況ではない。

今年一番目に付いたのは、江田島の紫水晶。
いくつものブースで並べていた。

ミネラルマーケット(飯田橋)第1会場


ミネラルマーケット(飯田橋)第2会場


午後からは、新宿ショーに行った。
開場はいつもながら混雑していて、通路を通り抜けるのもたいへんな状況。
ここでも顔なじみの標本店のブースをまわって、ひとしきり挨拶して回ってから物色再開。それでも角を曲がるたびに、知った顔に会うので、ちょっと話しては次へといった具合。もちろん、午前中に飯田橋であった顔ぶれもたくさんいた。

新宿ショー


新宿ショー(ディーラーのショーケース)


新宿ショー(ディーラーのブース)


全体的に価格はちょっと前に比べても高めで、欲しいなと思う標本はあっても、手が出ない感じである。
世の中デフレと言うのに、ここだけインフレか?

【おまけ】
新宿三井ビル54Fから見た夕日



小来川鉱山 再訪

2010-04-10 | Minerals

前回、2月に行った時には一面雪に覆われていて、たいした成果もなく、あえなく撤退を余儀なくされた。
4月に入って、雪もなくなったので、Tさんとの約束通り、リベンジを試みた。

【小来川鉱山】

雪がなくなると、そこらじゅう地面がえぐれていて、かなり荒れているのがよくわかる。
最近、人が入った形跡も全く無い。最早、忘れ去られた感がある。

旧事務所跡。トロッコも放置されたまま。


放置されたウィンチ。


トロッコのレール跡。


やっと辿り着いた最上部のズリ。


成果は2人で2時間かけてazuriteは3つ。しかもそのうちの2つは1mm以下の粒が3つだけ付いたもので、期待からは程遠いものであった。
唯一、Tさんの採った標本のみが見られるものであった。
その他には、放射状の孔雀石が2つと、おそらくラング石と思われるものが1つ、ポスンジャク石が1つであった。

藍銅鉱(Azurite) 小っちぇ~!


孔雀石(Malachite)


ラング石(Langite)


ポスンジャク石(Posnjakite)




【板荷鉱山】

午後は、前回同様、板荷鉱山に向かった。
雪がないと、こんな感じ。


2人でひたすらシマシマを割って探すが、お目当ての紅柱石は見つからない。
Tさんが見つけたのが、周辺が一部雲母化したものであった。

今回は僕はラング石、ポスンジャク石以外はたいした成果がなかったが、Tさんが良いものを採れたので、まぁ良かった。
それにしても、想像以上に厳しい結果にはいささか驚いた。やはり日光鉱山同様、歳月の経過を実感した採集であった。



八丈島巡検 (2日目)

2010-03-31 | Minerals
八丈島巡検の2日目。2日目は島の北西側を回る予定である。

朝7:30から朝食。食べ終わってからすぐにチェックアウトして出発。
最初の目的地の八丈富士で、山頂のカルデラと中央火口丘の見学が目的である。
八丈富士は標高854.3mで、伊豆七島の最高峰である。

530m付近にある駐車スペースに車を置き、登山口へ向かう。
登山口周辺は、野生動物の食害防止のため金網が施設されていて、ゲートをくぐって登山道に入る。

ゲート付近にある案内板↓


登山道は約1200段の石段が整備されていて、歩幅が合えば歩きやすくなっている。

途中で麓の方を振り向くと、八丈島空港や、港、三原山などが見え、なかなか良い眺めである。
登ること約40分で山頂に到達。目の前に素晴らしい景色が広がっていた。まるで、中南米の秘境のような景色である。



中央火口丘の上が台地上になっていて、谷地が見えた。

カルデラの縁に沿って遊歩道があるので、安全に見て回れる。


山頂


下山してから、町の食堂で昼食をとることにした。
ところが店の数が少ない上に、閉まっている店も多く、人数が入れる店を探すのに苦労した。やっと見つけて、腹ごしらえをしてから、今回の巡検の最後の観察地である南原千畳敷に向かう。

南原千畳敷は、八丈富士の噴火の際に流れ出した溶岩に覆われた広範な場所である。

ここでは、縄状溶岩(パホイホイ溶岩)が観察できる。

まさに縄を押し付けてできた模様のようである。

波打ち際の巨大な塊。

観察の様子。KKさんがいろいろと説明してくれた。

KTさんが見つけたアタカマ石。何トンもありそうな巨大な岩の表面に生成していた。


日本でこんなに立派なパホイホイ溶岩が観察できるとは夢にも思わなかった。
ハワイに行かなくても、十分学習成果はあがると言える。

この南原千畳敷での観察を最後に、今回の巡検は終了となった。

2日間で4箇所、①玄武岩中の赤い灰長石と橄欖石の観察、②オリビンサンドの観察、③八丈富士のカルデラと中央火口丘見学、④南原千畳敷での縄状溶岩観察と、盛りだくさんのメニューを堪能できた。
それにしても、良いところだなぁ、八丈島って!
機会があったら、また来たい産地である。

【参考website】

八丈島総合ポータル:http://www.8jyo.jp/

八丈島巡検 (1日目)

2010-03-28 | Minerals

3月の最終週末の2日間、所属している同好会の巡検で八丈島に行ってきた。
実はこの巡検、昨年3月に計画されていたのだが、その時は羽田空港に集合しては見たものの悪天候のため飛行機が欠航となって中止せざるをえなかったもので、今年あらためて再計画されたのである。もちろん飛びついて参加したことは言うまでもない。今年の参加者は全部で11名(うち女性2名)である。

朝7時羽田集合だったが、遅れないように6時半に空港ロビーに到着。早朝だというのに、大勢の人でロビーがごったがえしているのには驚かされた。 

夢中で写真を撮っていたら、後ろから声をかける人がいるので、誰かと思って振り向いて見ると、Tさんが笑顔で立っていた。
そうこうしているうちに、全員揃ったので、荷物を預けて登場口へ向かった。

搭乗後、滑走路で離陸を待っていると、窓の外を懐かしの「モヒカンジェット」(復刻版)が横切って行った。今の尾翼にネイビーカラーのANAのデザインもかなり良いとは思うが、このデザインはなかなか秀逸だと思う。(というか懐かしいよね!)


今年は、昨年とはうって変わって天候は安定しており、飛行機は無事羽田を離陸。


離陸してから、巡航に入ったかと思う間もなく、じきに八丈島に到着。
食事はおろか、飲み物さえ配られる暇もなかった。(キャンディは配られた。)
欧州便のことを考えるとあまりにも時間が短いので、いささか拍子抜けしたような気がする。機内の暇つぶしにモバイルPCを持ってきたけど、必要がなかった!

↓手前は八丈小島、奥が八丈島本島

↓八丈小島

↓八丈島空港。乗ってきた飛行機はコレ!


預けておいた荷物を受け取り、空港ビルの外に出ると、正面に八丈富士が聳え立っていた。植物がいかにも南国である。


到着後、早速レンタカーを3台借りて分乗し、出発。
道の街路樹も南国そのもの!本当にここは東京都か?


まずは途中で弁当を購入したのだが、コンビニなどは無いので、神港商店という雑貨屋のような店で手作りの弁当を買った。ごはんが売り切れてしまっていたので代わりにスパゲッティと、おかずにトビウオのフライを購入。地元でもおいしいので有名な店らしい。

初日は島の南側を訪れることにした。
最初の目的地は、末吉地区の石積ヶ鼻である。
ここでは、玄武岩中に斑晶として赤い灰長石(日長石:sunstoneとも言う)が産出するので、その産状を観察するのが目的である。
何故赤くなるのかといえば、細かい自然銅の結晶を含むことで赤く発色するらしい。

↓八丈島灯台

車を八丈島灯台近くの邪魔にならない場所に置いてから、脇の道を下っていき、最後に手摺のついた石段を下って行くと現地に到着する。産地は海蝕台に面した崖で、一番下が玄武岩質溶岩、その上が安山岩質スコリアが堆積している。

↓案内の看板。ここは磯釣りの絶好のポイントでもあるらしい。


↓産地の海蝕台と崖

↓海蝕台には溶岩がむき出しになっている。


岩場の先端部から海を覗き込むと、切り立った断崖絶壁の数十メートル下で波が砕けてすさまじい音をさせていた。まるで大砲のような音である。落ちたら100%確実に助からないので、とても危険である。

この写真を撮っているときに、KTさんから「腰が引けてるよ!」と言われてしまった。

↓上の写真を撮影しているところ(KTさん撮影)


少し早いけど、まずは買ってきた弁当で腹拵えをする。会計担当のKHさんはおかずにクサヤを買っていたので、僕のトビウオのフライと物々交換。いずれもとても美味かった。

お腹が満足したところで、いよいよ本格的に観察開始。
皆、思い思いの場所に散って、それぞれ観察する。

岩場に点在している玄武岩の巨大な塊の表面をよく見ると、斑晶として灰長石の存在が確認できる。


このうち、ある程度の確率で白ではなく、赤い灰長石が見つかる。


部分的に赤く発色した灰長石もある。


また、足元を丹念に探して見ると、2cm程度の分離結晶が落ちている。
折角来たので、記念に1つもらって来た。
それ以外には、玄武岩中に苦土橄欖石が斑晶として入っているのが確認できる。
こちらは、オリーブ色から濃いものでは黒っぽく見えるものなどバリエーションがあり、サイズは肉眼でかろうじて判別できるくらいである。
はじめのうちは灰長石にばかり意識が行っていたので、橄欖石は珍しいのかと思っていたが、よくよく見てみると粒が小さいだけで、相当な確率であちこちで見つることがわかった。

TN女史は、KKさんの説明に耳を傾けていた。さすがベテランのKKさん!

ここでの観察を終えてから、次の目的地、オリビンサンドが産出する洞輪沢漁港に向かった。
石積ヶ鼻から車で数分程度走っただけで目的地には着いたのだが、そこは護岸工事がされていて砂浜らしきところは無く、本当にオリビンサンドがあるのかと疑ったくらいである。周辺をよく見てみたところ、ほんの一角だけわずかに砂のある場所があったので、試しに熊手と移植ごてで表面をかいてみたところ、確かに砂に混じってオリーブ色の橄欖石の結晶粒があった。
顕微鏡で詳しい観察をするために、砂を一掴みだけ袋に入れて持って帰ることにした。


同行のHNさんの話によると、この浜の北側の急斜面に滝が流れ出していて、その麓あたりがこの橄欖石の起源らしいが、正確な場所がわからず、今日はそこには行くことができなかった。(浜から見上げた滝の様子)


本日の巡検はこれくらいにして、女性陣たっての希望で、海が一望できる露天風呂「みはらしの湯」に行くことにした。
午後の明るい太陽の光が降り注ぎ、海も空も青く、素晴らしい眺めの中で湯に入るのはなんとも言えない贅沢だなぁ!

ここの温泉は、港側と灯台側の2つがあり、奇数日と偶数日で男湯と女湯を入れ替えているらしい。今日は男湯は港側であった。

一同、温泉につかり、ゆっくりと疲れを取ってから、宿へ向かう。
到着後、しばらくしてから食事となった。並んだ料理はコレ!

トビウオのフライ・サトイモの煮っ転がし・マグロとカツオの刺身
クサヤ・大根と人参のなます・鰤の照り焼き
島で取れた大根でつくったタクアン・ごはん・味噌汁の計9品。
残念ながら、期待していた「あしたばの天麩羅」は出なかった・・・・・・

夕食後、タバコを吸いに庭に出て見ると、空にはオリオン座とおおいぬ座が輝いていた。この様子なら、明日も晴れだ!

コンパクトカメラで撮ったわりには上手くいったと思う。

部屋に戻ってみると既に酒盛りが始まっていた。それでも明日の巡検に備えて、皆早々に切り上げて寝ることとなった。いつもならまだ会社にいるような時間に床に入った。

明日も頑張るぞ~!
おやすみなさい。

( to be continued )


雪に阻まれた!

2010-02-20 | Minerals

今年2回目の採集も栃木。相棒はいつも通りTさん。
お天気にも恵まれ晴天。気温もそれほど寒くなくて絶好の採集日和。
今回は小来川~板荷~唐沢の3点セットの予定だった。
ところが今市ICを降りて、暫く走ると道端に雪がまだ残っているのを発見。
数日前に東京でも積雪があったのだが、それが未だ残っていたようだ。

南斜面なので大丈夫だろうとタカをくくっていたのだが、一抹の不安を覚えながらも、
とにかく行けるだけは行ってみようと、まず小来川鉱山に行ってみた。
前回の日光鉱山は6年半ぶりだったけど、小来川鉱山は8年ぶりである。
前に来た時には、旧事務所跡まで車で上がれたのだが、林道の吹き溜まりは
積雪量が多く、チェーンを巻く羽目になったうえに、途中で道がえぐれていて
車での登攀は断念。車を途中に置いて歩いて登った。
ところが・・・・・・

旧事務所跡に到着してみると、不安は的中し、一面の雪原。
その上を獣の足跡が点々と続いていた。

それでも、群青色のモコモコが呼んでいるような気がして、雪の斜面を攀じ登る。
しかし、斜面が大規模に崩れたのか、そこかしこにえぐれた痕が残っており
お目当ての場所には辿り着くことはできなかった。
ここでの成果は、旧事務所跡周辺で見つけた緑色(孔雀石)のみだった。
あ~ぁ、この緑がフィリップスボーン石だったらよかったのに・・・・・・

せっかく来たので、産業遺跡記録写真を撮っておいた。
錆びたウィンチや、トロッコが放置されたまま、未だ残っていた。



トロッコはひっくり返っていた。


しかたがないので、次の目的地、板荷鉱山に向かうことにした。
ところが、板荷鉱山のズリもこんな状態。

何か見つからないかとねばってはみたが・・・・・・
これでは、いささか、じゃなくて、かなり無理がある。
仕方が無く、転石を数個拾って記念に持ち帰るわれわれであった。
(一応、ここの特徴的な母岩であるシマシマを採ったのは言うまでも無い。)

2箇所ともこれでは、産地の地形からして唐沢鉱山はきっと吹き溜まりになっていて
とても転石を探せるとは思えなかったので、迷うことなく行くのは止めた。
雪が無くなったら、もう一度来ようと心に誓って、帰宅の途についた。

ん、残念!!!!!


鉱物観察会

2010-02-13 | Minerals

小田原、正確に言えば、箱根登山鉄道の入生田駅の近くに、神奈川県立 生命の星・地球博物館がある。
ここで、不定期に「鉱物観察会」という催しが開催される。
今回のシリーズは、昨年秋から2~3回/月程度開催されていたのだが、なかなか都合がつかなくて、ようやく今日、出席することができた。

「鉱物観察会」とは、研修室に博物館の収蔵標本を約100点ほど展示し、参加者は自由に手にとって観察することができるという、ありがたい催しだ。
しかも、加藤昭博士をはじめとして、ボランティアの方々が数人常駐していてくださって、参加者の質問に答えてくださるという、まさに願ってもない企画である。

朝6:30に家を出て、博物館に着いたのは10:00であった。
とても寒い日で、天気は霙/雪が降っており、箱根の山は雪化粧していた。

会場となっている研修室に入ると、見知った方々が何人も参加していて、ひとしきりご挨拶。
年齢も、職業もまちまちなのだが、同じ趣味をもつ仲間というのは良いものである。

【観察会の様子】


【展示標本(一部)】


開催期間中は、小学生くらいの子供を連れた家族が何組も見に来て、子供達は磁石にくっつく磁鉄鉱や、紫外線で発光する灰重石やフランクリン鉱などに目を輝かせていた。

今回のシリーズは、あと1回を残すのみとなってしまったが、残念ながら次回は別の予定が入っており、出席することができない。結局、今回のシリーズは今日の1回だけとなってしまうので、展示されている標本のうち、特に興味を惹かれた約20点を見るにとどまった。
これまで、1シリーズ3~5回は出席してようやく、展示されている全鉱物を見ることができるのだが、1回では、これが限界であろう。
次のシリーズがもし開催されれば、今度は皆勤賞を目指したいものだ。


2010年初採集

2010-01-16 | Minerals

今年の採集初めとして、栃木県の日光鉱山に行って来た。
今日の相棒も石友のTさん。

3~4年ぶりくらいの訪山かと思っていたが、採集記録をよく調べてみたら、日光鉱山を訪れるのは、なんと2003年8月以来の6年半ぶりだった。そのせいか、正確な場所の記憶がいささか曖昧で、ちょっとまごついてしまった。
それでもなんとか目的の北坑前のズリに到着したのが、8:30過ぎ。
寒暖計を持っていなかったので正確な気温は解らないが、間違いなく氷点下だったと思わせる程、空気は冷たく、手もかじかんでいた。昨年2月に行った豪雪のオスロより寒く感じたが、zippoのhandy warmerをポケットに入れて、採集を開始。

前に来た時は、そこここに青緑色の斜開銅鉱が落ちていたのだが、今回行ってみると、それらしい母岩はおろか破片すらもほとんど無く、孔雀石の緑色も全くと言って良い程見つからないのに驚いた。やはり6年半の歳月は、産地の状況を大きく変えてしまったようだ。
しかたがないので、試掘坑の中を覗いてみたところ、中は異常に暖かく、眼鏡があっと言う間にくもってしまった。入口近くの床面に、水色の針状の結晶があったので持って帰ろうとしたが、かなり脆く、すぐに崩れてしまう。新聞紙で鉢巻を作って標本を巻いてなんとか固定し、かろうじて梱包できたが、無事持って帰れるかが甚だ心配であった。
ここでは、約2時間程探したが、他にたいした成果も無く、残念ながらここは撤収。


無事持ち帰った標本。おそらく胆礬(chalcanthite)だと思う。今回の唯一の成果。

この後、南坑の探査に向かった。前回も孔雀石をいくつか見つけただけだったので、わずかな期待を持ちながら、産地見学のつもりで行ってみた。
気温は相変わらず低く、時折吹き抜ける風は身を切る程冷たかったが、日向に出ると暖かさを感じられるようになったのがうれしい。

広大なズリの風景は、以前と全く変わっていなかった。
しかし、南坑の金網の前まで行ってみたが、こちらも色の着いた石は皆無で、成果無し。ガックリと肩を落として戻ることにした。

途中、日当たりの良い、風の通らない場所でお弁当を食べた。
空の青さと冬枯れの茶色の山のコントラストがとても美しかった。
南坑探査は、採集成果としては×だったが、ハイキングとしては◎であった。


たいした成果は無かったが、好天に恵まれ、気持ちの良い一日を過ごせたのが何よりだった。

===おまけ===
今日、どれだけ寒かったかはこれを見てもらいたい。
まるで髭銀の結晶のような形の霜柱。大きさに注目。

(8:00 日光鉱山北坑に向かう途中)


(13:00 途中の川で見かけた巨大つらら群)

いずれも、理想化学式H2Oの結晶である。これも標本には違いないが、家に着く前に100%確実に溶けてしまう幻の採集品である。



池袋ショー2009

2009-12-12 | Minerals

鉱物の大きな展示即売会といえば、アメリカのツーソンショーや、ドイツのミュンヒェンショーが有名だが、日本でも毎年各地でショーが開催されている。(新宿、大阪、名古屋、京都、池袋 等)
その一つが池袋ショーである。正式には、「東京ミネラルショー」と言う。
今年は第18回で、12月11日(金)~14日(月)の4日間、池袋サンシャイン文化センター2・3Fで開催されている。2Fの第1会場、3Fの第2会場合わせて、国内200、海外74の出店者が勢揃いした、国内でも最大級のショーの一つとなっている。

毎回、会期中の土曜日に、国立科学博物館名誉研究員の加藤昭博士の講演が開催される。講演は2部構成で、各60分づつ。第1部は初級編、第2部が中級編となっている。
昨年は所用で出席できなかったが、それを除く過去10年、毎回聴講している。
今年のテーマは、第1部は「鉱物の存在から何が読み取れるか」、第2部が「鉱物系統分類の活用」だった。
インターネット予約は既に締め切られていたので、当日、開場前から並んで聴講券を購入した。

それにしても、開場前から午後に至るまで、入場券購入者の長蛇の行列には驚かされた。(僕は同好会のWKさんから招待券をもらったので助かった!)
並んでいると、宝塚のSさんがやってきた。Sさんとは1年以上会っていなかったの、久し振りに会えてよかった。

入場してからは、日頃お世話になっている方々のブースを回って、ご挨拶。
あちこち回っているうちに昼前になってしまって、標本を探す時間があまり取なかった。

12:30に講演会のある5Fに行ってみると、同好会のS夫妻、NHさんや神奈川県博の観察会のメンバーなど、知った顔が大勢集っていた。
室内に入ってしばらくすると、黄金沢に一緒に行ったTさんもやって来たので、一緒に聴くことにした。



第1部の「鉱物の存在から何が読み取れるか」は、小学校高学年くらいの男の子も聴きに来ていた。内容は、加藤先生の話としては比較的解り易いもので、サンプルに配布された黄鉱と黒鉱を例にして、鉱物単体および鉱物集合について、その標本が何を語っているかをどう読み解いていくかという内容だった。

第2部の「鉱物系統分類の活用」は、いささか難しく、化学式のオンパレードだった。
異なる系統分類に属する2つの鉱物種の理想化学式を、構造式と酸化物式の2つから見ると共通点が見つかるという内容で、最新の鉱物種の記載のニュースも織り交ぜたなかなか興味深い内容だったが、ノートを取るのに必死で、けっこうきつい60分だった。

講演が終わってから、再び第1会場に戻って、10点ほど標本を購入した。
・布賀鉱山:ストリンガム石
・木浦鉱山:異極鉱
・中竜鉱山:モリブデン鉛鉱
・恐山:重晶石 等。

購入後、Sさんと一緒にTKさんのブースにお邪魔して、暫く話をしてから引き上げた。

それにしても、今日は金曜日と打って変わってえらく気温が高く、大汗をかいてしまった。
フランネルのインバネスコートは不要だった。


赤いウニ

2009-12-03 | Minerals

この前行った黄金沢鉱山の採集品のなかに、洋紅石の結晶があった。

実体顕微鏡のカメラマウントが不調で、うまくピントが合わないので、やむをえずマクロ撮影したものをトリミングしてみた。

 晶洞に赤いトゲトゲがいっぱい付いているのが判るかな? まるで潮溜まりに集った赤いウニの集団のようだ!!!

<撮影データ> EOS kiss digital 50mmマクロ+ライフサイズコンバータ F3.2 1/60秒


最初は鉱物から

2009-11-28 | Minerals

趣味や興味の対象はたくさんあるけれど、一番好きなのはたぶん鉱物。 そんな訳で、最初は採集の日記からスタートします。

秋の休日、山梨県の黄金沢鉱山に行って来た。ここは、数週間前に同好会の採集会で来たけれどたいした成果がなかったので、悔しくてリベンジとなった次第。今日の相棒は石友のTさん。

天気は快晴。産地の木々はほぼ落葉していてとても明るく、絶好の採集日和。しかも朝早く出たので、時間もたっぷり。必然、成果の期待を胸いっぱいに、採集開始。

午前中は上のズリで洋紅石を求めて、落ち葉を掻き分け、ハンマーをふるい、ルーペで確認の繰り返し。そこそこのものは採れたかな?

午後は下の貯鉱場跡?で車骨鉱を探すが、出てくるのは方鉛鉱や硫砒鉄鉱ばかり。結局、二人して腰が痛くなるまで叩きまくったけど、歓声は上がらず。同好会の大先輩K氏はいとも簡単に「ほら、あるじゃない」ってあっさり見つけた場所なのに。やはり年季の差かなぁ?それでも、毛鉱(もしかしたらブーランジェ鉱)は一つ見つけたので、仲良く半分こ。今日はこれでかんべんしてやる!とばかりに4時前に撤収。

あとは家に帰ってからの顕微鏡確認に期待を残して・・・・・