トミーのブログ 1

園芸研究家(園芸家) 富山昌克(トミー)が日々に感じたことや書き留めておきたいこと。

大阪文化が堪能できるスポット

2017年12月31日 11時54分27秒 | トミーのひとりごと

大阪・ミナミが「アジア人」で大混雑する理由

12/31(日) 6:00配信

東洋経済オンライン

 大阪の難波や心斎橋界隈の繁華街、通称「ミナミ」は、かに道楽やグリコの看板などコテコテの大阪文化が堪能できるスポットとして知られる。

【図表】大阪の訪日客数は全国平均よりも伸び率が高い

 この大阪を代表する繁華街が今、異様な熱気に包まれている。中国人や韓国人を中心とするアジアからの訪日客で、大混雑しているのだ。特定の日、時間だけ混雑しているわけではない。連日、朝から深夜まで芋を洗うようなにぎわいだ。

■関空のLCC増便が追い風に

 2016年に日本を訪れた外国人は2012年比で2.9倍に増加。一方、大阪は全国の伸び率を大きく上回り、同4.7倍に拡大している(図表①)。 

 背景には、格安航空会社の利用客が増加している点が挙げられる。関西国際空港(関空)では2014年ごろからアジア圏からの航空便が徐々に増加。2017年1月末にはLCC専用だった第2ターミナルビルを拡張し、国際線の乗り入れも増やしている。この関空のLCCに軸足を置いた戦略がうまくはまり、アジアからの訪日客が急増したのだ。

 実際、ミナミを歩いていると、ベビーカーを押して歩く家族、大きなキャリーバッグを引きずる青年、肩を組んで歩く若いカップルなど幅広い層の訪日客が群がっている。

 現在、大阪の訪日客のうち約8割をアジア圏の人々で占める。中でも、中国と韓国人の占める割合が56.5%と、東京の42.7%よりも高い(図表②)。

 アジアの外国人を中心に大阪の訪日客数は941万人と、東京の1159万人に比べてもそれほどの遜色がない。この数が集中して押し寄せているため、ミナミは連日ごった返しているのだ。

■「キタ」より「ミナミ」が人気

 三菱総合研究所の調査によると、訪日客の人気はキタ(梅田・大阪駅周辺)や関西のほかの観光名所よりもミナミ(心斎橋、難波)のほうが高い(図表③)。

 ミナミは買い物や食事をする店が狭いエリアに集まっており、訪日客は効率良く観光を楽しむことができる。その反面、キタはミナミほど集まっておらず、施設間の移動も地下街を使うことが多いので、訪日客が迷ってしまうケースもあるようだ。

 こうした複数の要因から、多くの訪日客がリピーターとしてミナミを訪れている。三菱総研による関空から出国した訪日客に対する滞在期間調査では、韓国や香港、タイなどのアジア人は日本での滞在期間のうちのほとんどを大阪で過ごしていることがわかる(図表④)。

 最初は団体客として訪日し複数の観光名所を巡った外国人が、最近はミナミで周遊することを目的にLCCを使って個人で再訪している行動が浮かび上がる。

■心地よい大阪流のサービス

 訪日客の急増を好機ととらえ、企業は需要の取り込みに力を注ぐ。代表的なのは百貨店だ。大阪に店を構える百貨店の売上高は今年1月から10月まで10カ月連続で前年同月を上回った。浮き沈みを繰り返す東京の百貨店とは対照的である(図表⑤)。

 「大阪流の人情味があり、温かみがある接客サービスが、アジア人にとって心地よいのでは」(百貨店業界関係者)との見方もある。

 難波にある高島屋大阪店は今年3~9月までの免税売り上げが前年同期と比べて1.8倍を記録。毎日、開店する10時前には訪日客が30~50人ほどが並んでいる。キャリーバッグをいす代わりにして座って待ち、開店と同時に化粧品やベビー用品売り場に殺到する。

 同店は2017年9月から、店内の案内を4カ国語対応にした。11台だった免税カウンターも11月から18台に拡張した。

 家電量販店も訪日客の集客に尽力する。ビックカメラなんば店は10月の免税売り上げが前年同月比40%増と、単月で過去最高を更新した。「かつてはカメラや炊飯器が人気だったが、最近はステンレスポットやドライヤー、電動歯ブラシなどが売れている。布団クリーナーは売り場に並べていたら、あっという間に売れていく」(同店の村田泰大副店長)。

 実は、ビックカメラなんば店では菓子類が最近の売れ筋の1つとなっている。店頭では、「キットカット」などのチョコレート商品や「コロロ」のようなグミ系商品を山積みしている。

 大阪観光局の調査でも、訪日客が大阪で買ったものは、洋服や化粧品を押さえ菓子がトップになっている(図表⑥)。

 売れ筋商品の変化の背景には、ネットで情報を発信するブロガーの存在も大きい。ここ数年、日本に関するブログの記述が急激に増えている。 

 特に、台湾人はネット情報に対する感度が高く、中国人や香港人もネット情報を頻繁に利用する。実際、大阪観光局の調査によれば、訪日客が旅行前に使用する情報源は「SNSやネット」が圧倒的に多い(図表⑦)。

■地元住民に支障のケースも

 インフルエンサーと呼ばれる影響力のあるブロガーが発信すると、その商品情報が瞬く間に広がる。どの商品に、いつ火がつくかわからないため、販売店では売れ筋商品の見極めがより重要になっている。

 訪日客の増加はミナミにとっては恩恵ではあるが、キャリーバッグを持ち歩いて周遊する訪日客が多く、地元住民が歩行に支障を来すこともある。「大きなキャリーバッグを2つもガラガラと引っ張っている人がいて、通勤の際に迷惑している」(難波のオフィスで勤務する男性)。

 「今のミナミは訪日客だらけ。どこに行っても大混雑しているので、最近は避けている」と話す大阪の住民もいる。ミナミが地元住民からも愛され続けるための課題は決して少なくない。

梅咲 恵司 :東洋経済 記者

最終更新:12/31(日) 11:15
東洋経済オンライン

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