天高群星近

☆天高く群星近し☆☆☆☆☆

西行の歌、二首

2006年06月07日 | 文化・芸術

久しぶりに西行の歌を詠む。現代人の多くにとっては、ほとんど無縁の世界なのかも知れない。こうしたネットで、たまたま偶然に出逢う以外は。

 

年頃申しなれたる人に、遠く修行する由申してまかりたりけり。名残り多くてたちけるに、紅葉のしたりけるを見せまほしくて、待ちつる甲斐なく、いかに、と申しければ、木の下に立ち寄りて詠みける。

1086 

心をば  深き紅葉の  色に染めて  別れて行くや  散るになるらん

 

駿河の国久能の山寺にて、月を見て詠みける

1087

涙のみ かきくらさるる  旅なれや  さやかに見よと  月は澄めども

 

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