銀座平野屋女将日記

銀座平野屋210年のあゆみと老舗女将の嫁日記

今年最後のご挨拶

2017-12-22 | 日記

本日、銀座平野屋では年末大掃除を行いました!
一年のヨゴレを落として、すっきりです。
これで新しい年を迎えられます。

今年も銀座平野屋ではいろいろなことがありました。
各地の催事では新しい出会いも多くございました。
ブログも再開しましたし。。。


来年は戌年。
かわいらしい犬張子をお店に飾りました。
犬張子は「魔よけ、無病息災,安産、子供の成長」を願う縁起物です。
とてもかわいらしいですね。




本年も銀座平野屋をご愛顧頂きありがとうございました。
銀座平野屋のお客様、このブログをご覧頂いた方、皆様の新しい年が善きものとなりますように。
それでは良いお年を!


*冬期休業のお知らせ*
12月23日(土・祝)〜1/8(月・祝)は冬期休業とさせていただきます。
ご了承下さいませ。
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犬張子

2017-12-19 | 日記
師走もだいぶおしせまって参りましたね。

気ばかり焦っているような。。。

そんな中、銀座本店のバーゲンも今年最後の催事「佐賀玉屋・銀座平野屋逸品会」もお陰様で無事に終了いたしました。

日頃、皆様に銀座平野屋をご愛顧頂いておりますお陰です。本当にありがとうございます。


さて。来年は戌年です。

戌は一度に何匹もの仔犬を生む事から、安産と多産の象徴として昔から縁起の良い動物とされてきました。

室町時代には公家の間では、安産祈願のお守りとして「犬ばこ」という張り子でできた犬が置かれたそうです。

やがてその風習が庶民に広がって「犬張子」となったようです。



この「犬張子」ですが、よく見ると背中にしょっている道具がいくつかあるようです。

代表的なのが、ざるを被る「笊被犬(ざるかぶりいぬ)」。

こちらは「笊」という漢字が「笑」に通じるので、福を呼ぶといわれています。



もう一つがでんでん太鼓をしょっているタイプ。


こちらは子供が元気に育つように、裏表のない子供に育つようにという願いがこめられているようです。

このでんでん太鼓で子供をあやしたりもしたようです。



そうそう。


たまに「犬張子」を見て「かわいいねこ!」という方がいらっしゃいますが、犬ですよ!


近年はこんなぬいぐるみタイプの犬張子もあります。(スタッフ所蔵)



こうなるとネコっぽいですが、犬です


ブログにもたびたび登場しております「犬張子」。

とってもかわいいですね。
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極小世界—昭和の匠3ー ✳︎2019/6/20追加写真あり

2017-12-08 | 日記

「極小世界ー昭和の匠ー」の最終回です。前回記事→ 



昭和53年。小野沢昌山は作品を納めに銀座平野屋を訪れました。

店頭に一つのミニチュアの経机がありました。ハッと目が留まりました。

平野屋の先代社長の話から『小林礫斎(こばやしれきさい)』の作品とわかりました。

小林礫斎。浅草馬道に産まれ。

明治から戦前にかけて、根付や様々な驚くべきミニチュアを、
素材や極限まで縮小して実物を忠実に再現した作品を作成した人物。

まさに昌山が追い求めた世界。

しかし残念ながらすでに昭和34年に故人となっていました。

昌山は礫斎を心の師とし、その作品を同じように作る事もしたそうです。

けれど一番の違いは、礫斎は他の職人と協力し一つ作品を作り上げましたが、昌山はすべての作業を一人で行ったそうです。

なんという昌山の技術力でしょうか。

そのために最高の材料、道具にひたすらこだわったのです。

そして一つの物を作るのに、何日もかけて作品にする対象を見続けたそうです。

職人ー匠ーの情熱。一般人には計り知れない世界。




「栗」白檀。1.8cm。小さな虫食い穴より


虫がぴょこんと顔を出します。



昭和58年5月13日より5日間。昌山は銀座松屋で個展「極微の工芸展」を開きました。


その時のハガキです。雪兎がかわいすぎます!(2018年6月19日写真追加)

 

昭和59年5月のハガキです。

写真の玩具の精緻さから、昌山の技量の凄さがわかると思います。

(2019年6月20日写真追加)

 

作品は即売され、すぐに売れてしまいました。

「弟子を探していたんだよ。一人ぐらい誰か、弟子にしてくれないかっていってくるかとおもっていたんだが、誰も来やしねえ。がっかりしたよ。誰か弟子になんないかねえ(現代の匠)」

特定の師匠を持たなかった小野沢昌山は、その技を継ぐ人を探していたのです。






昭和59年3月小野沢昌山は亡くなりました。後継者は見つからず、昭和の匠の終焉を迎えてしまいました。

その技は、銀座平野屋に残された作品に見る事が出来ます。





「簪とのしめ」3cm。べっ甲・象牙・堆朱。のしめが立体的!



「独楽」堆朱。0.8cmと1,2cm


「●●●●」象牙・堆朱 1×1×1.3cm 楽しい仕掛けが!→答えは次の機会に。

遊び心に溢れた精緻な作品は、現代の私たちに昭和の匠の技の素晴らしさを見せてくれます。

そしてその技の裏側にこめられた匠の情熱に思いを馳せた時、昭和の匠の手仕事の奥深さを感じずにはいられません。



「つま付下駄」象牙・堆朱1,8cm


昌山の作品を所蔵している方は、銀座平野屋以外でも数多くいらっしゃると思います。

その作品達が、持ち主の手の中で慈しんでもらえたらと願わずにはいられません。

これからも。ずっと。ずっと



今回このブログを通して、銀座平野屋と縁が深い『昭和の匠・小野沢昌山』と作品を紹介できた事を嬉しく思います。



*銀座平野屋が所蔵していた礫斎作品は現在、たばこと塩の博物館で見る事が出来ます。

【参考文献】
「現代の匠 中村雄昴 角川選書169」
「朝日新聞埼玉版(昭和57年10月16日)」

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【お早めに!】バーゲン情報!

2017-12-04 | 催事
現在、銀座平野屋では冬のバーゲンを開催しております。
本日は、バーゲンの目玉商品のご紹介です。



「ろうけつ染めダブルファスナーバッグ」



ろうけつ染めの牛革素材のダブルファスナーバッグです。
現在、その染めができる職人がいないため、製造ができない希少なバッグです。
紺色地に赤の模様が映える和装にも洋装にも合うバッグです。
このバーゲンの機会にオススメです!


「軽量牛革染めサテン地ミニバッグ」




サテン地風の素材に、花柄を染めた牛革をポイントにしたバッグです。
軽い上、青の色が鮮やかで、銀座平野屋でも人気商品のひとつです。



「オーストレッグトートバッグ」

オーストリッチの足の部分を使用した貴重な逸品です。
バッグ全面にオーストリッチを使用しております。



本日ご紹介しました商品は、通常価格の30〜50%オフ商品です。
なくなり次第終了いたします。

なお冬のバーゲンは12月9日(土)までです。

お早めにどうぞ!




*冬期休業のお知らせ*
12月23日(土・祝)〜1月8日(月・祝)は冬期休業とさせていただきます。
ご了承下さいませ。

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佐賀玉屋「銀座平野屋 逸品会」

2017-12-01 | 催事

早いもので、師走になりましたね。

今年のカレンダーもあと1枚・・・

クリスマスに年末、来年に向けての準備も本格始動しており、

銀座平野屋では慌ただしい師走になりそうです。


そんな銀座平野屋本店では、ただ今冬のバーゲン真っ盛りです。

毎日多くのお客様に足を運んで頂いており、嬉しい限りです。


さて、本日は催事のお知らせです。

12月15日(金)〜18日(月)佐賀玉屋にて「銀座平野屋逸品会」に出店いたします。





今回も干支の札入れ(カレンダー入)を販売いたします。


御年賀のお配りものとして是非ご利用下さい。(なくなり次第終了)

*右の犬張子は売り物ではありません。

場所は本館7階「和」のフロアです。


今年最後の地方催事となります。

是非、佐賀玉屋にお越し下さいますよう、スタッフ一同心よりお待ち申し上げます。


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