あの人と本当にひとつになれた、記念すべき素敵なデートのあと。
彼に次の予定を聞いても、
忙しいとかでなかなか決まらない。
私はすっかり待ちくたびれて、
強引な行動にでてしまった。
「○日○時に○○で待ってる。
来れないなら連絡ちょうだい」
そんなメッセージを留守番電話に残した。
我ながらイヤな女だと思う。
でも、せめてひと目だけでも逢いたい。
そんな気持ちでいっぱいだった。
指定した場所は会社のすぐそばの書店。
来るか来ないか、私にとって大きな賭だった。
来ないことも十分に予想された。
第一、留守番電話を聞いてない、という可能性だってある。
あれから、彼と連絡をとってないのだから。
少し早めの時間から待ち合わせ場所にスタンバイ。
時間が近づくに連れ、心臓がキリキリ痛くなってくる。
泣き出しそうになるのを、ぐっとこらえて待ち続ける。
彼が来なくても、何時間でも待つ覚悟でいた。
それで来なければ、もう諦める。
これが最後のチャンスだ。
そこまで思いつめていた。
けれど。
時間に少し遅れたころ、彼が来てくれた。
「どうしたの?ここじゃマズイよ」
そう言って、駐車場へ。
休日だったけれど、仕事しに会社へ行くことが多かった彼。
この日も車で来ていた。
車に乗った私は、とても申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
なんで、彼の都合も考えずにこんな無茶したんだろ?
もう嫌われちゃったかも。
だけど。
彼は怒らなかった。
南の方へと車を走らせていた。
川沿いの大きな公園で、車をとめる。
堤防を二人で歩く。
いつものように話しているつもりだけど、
私はどうしてもぎこちない態度をとってしまう。
彼の顔色をうかがってしまう。
それでも、少しずついつもの自分に戻っていった。
公園を出て、さらに南へ車を走らせる。
夜になって、二人とも初めての街で夕食。
中華料理の店だった。
なんだかたくさんオーダーしてしまい、
ふたりともお腹いっぱいになってしまった。
車で店を後にして。
「あぁ、食べ過ぎたな~」
「うん。食後の運動しないとね」
「運動…大丈夫なの?」
「うん」
「前から思ってたんだけど、ダメな日ってないの?」
「そりゃ、ちゃんと考えて日を選んでるからね」
…やっぱり、そういうの気にしてたのね。
で、今回はお互い同意の上で、HOTELへ。
当時の彼は、煙草を吸っていた。
メンソール。
私は煙草を吸ったことがない。
「どんな味なの?」
「火をつけなくても、吸ってみるとわかるよ」
生まれて初めて煙草を口にくわえてみた。
息を吸い込んでみると、なるほどミントの香りが
口の中に広がっていく。
それから。
いつもは照明を落としてくれる彼なのに、
今日はシャワーも浴びないうちに、ベッドの上に。
「明るいままで」だって。
大好きな人が相手だと、この状況はかなり恥ずかしい。
なので、私は饒舌になっていった。
ずっと話し続ける私に、彼は言った。
「しゃべってるとできないんだよね…」
そこで中断してしまった
何やってるんだ、私。
でも、彼は怒るでもなく、ベッドで眠ってしまった
かなり時間が経って、目覚めた彼。
もう、外は明るくなりかけている。
「もうこんな時間だ。送っていくよ」
HOTELを後にして、車を私の実家へと走らせる。
帰りの車の中では、普通に話してくれている彼。
でも。
私の中には、わだかまりがずっとあって。
車から降ろしてもらうとき、KISSもできなかった。
やっぱり嫌われてしまったのかな。
もうこのままサヨナラなのかな。
帰ってから、ずっとブルーな気持ちを抱えていた。
彼に次の予定を聞いても、
忙しいとかでなかなか決まらない。
私はすっかり待ちくたびれて、
強引な行動にでてしまった。
「○日○時に○○で待ってる。
来れないなら連絡ちょうだい」
そんなメッセージを留守番電話に残した。
我ながらイヤな女だと思う。
でも、せめてひと目だけでも逢いたい。
そんな気持ちでいっぱいだった。
指定した場所は会社のすぐそばの書店。
来るか来ないか、私にとって大きな賭だった。
来ないことも十分に予想された。
第一、留守番電話を聞いてない、という可能性だってある。
あれから、彼と連絡をとってないのだから。
少し早めの時間から待ち合わせ場所にスタンバイ。
時間が近づくに連れ、心臓がキリキリ痛くなってくる。
泣き出しそうになるのを、ぐっとこらえて待ち続ける。
彼が来なくても、何時間でも待つ覚悟でいた。
それで来なければ、もう諦める。
これが最後のチャンスだ。
そこまで思いつめていた。
けれど。
時間に少し遅れたころ、彼が来てくれた。
「どうしたの?ここじゃマズイよ」
そう言って、駐車場へ。
休日だったけれど、仕事しに会社へ行くことが多かった彼。
この日も車で来ていた。
車に乗った私は、とても申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
なんで、彼の都合も考えずにこんな無茶したんだろ?
もう嫌われちゃったかも。
だけど。
彼は怒らなかった。
南の方へと車を走らせていた。
川沿いの大きな公園で、車をとめる。
堤防を二人で歩く。
いつものように話しているつもりだけど、
私はどうしてもぎこちない態度をとってしまう。
彼の顔色をうかがってしまう。
それでも、少しずついつもの自分に戻っていった。
公園を出て、さらに南へ車を走らせる。
夜になって、二人とも初めての街で夕食。
中華料理の店だった。
なんだかたくさんオーダーしてしまい、
ふたりともお腹いっぱいになってしまった。
車で店を後にして。
「あぁ、食べ過ぎたな~」
「うん。食後の運動しないとね」
「運動…大丈夫なの?」
「うん」
「前から思ってたんだけど、ダメな日ってないの?」
「そりゃ、ちゃんと考えて日を選んでるからね」
…やっぱり、そういうの気にしてたのね。
で、今回はお互い同意の上で、HOTELへ。
当時の彼は、煙草を吸っていた。
メンソール。
私は煙草を吸ったことがない。
「どんな味なの?」
「火をつけなくても、吸ってみるとわかるよ」
生まれて初めて煙草を口にくわえてみた。
息を吸い込んでみると、なるほどミントの香りが
口の中に広がっていく。
それから。
いつもは照明を落としてくれる彼なのに、
今日はシャワーも浴びないうちに、ベッドの上に。
「明るいままで」だって。
大好きな人が相手だと、この状況はかなり恥ずかしい。
なので、私は饒舌になっていった。
ずっと話し続ける私に、彼は言った。
「しゃべってるとできないんだよね…」
そこで中断してしまった

何やってるんだ、私。
でも、彼は怒るでもなく、ベッドで眠ってしまった

かなり時間が経って、目覚めた彼。
もう、外は明るくなりかけている。
「もうこんな時間だ。送っていくよ」
HOTELを後にして、車を私の実家へと走らせる。
帰りの車の中では、普通に話してくれている彼。
でも。
私の中には、わだかまりがずっとあって。
車から降ろしてもらうとき、KISSもできなかった。
やっぱり嫌われてしまったのかな。
もうこのままサヨナラなのかな。
帰ってから、ずっとブルーな気持ちを抱えていた。