驚きをもたらすプレーとは

日本は決勝進出ならず ビーチサッカーW杯 (共同通信) - goo ニュース

 スーパーサッカーでちらりと映像を見ただけですが、なるべくボールを地面に落とさずに空中でプレーするスキルを求められるあたり、11人制のサッカーともフットサルとも若干、違うスキルと創造性を求められそうな競技でした。

 でも、ロマーリオやカントナが出ていたり、かつてのJリーグで、ストイコビッチが水の浮いたピッチをさけるようにリフティングでドリブルしたり、あるいはラモスとビスマルクが空中でリフティングのワンツーを繰り返してもてあそんだように、一流のフットボーラーともなると、思考が徐々に空間性を増して、競技(種目?)を問わず3次元的な発想が生まれてくるものなのでしょうか?

 見ている側の想像を越えるプレーを見せてくれる選手。前述のストイコビッチもそうですが、まるで観戦者を既成概念の檻から解き放ってくれるようなプレーは、スポーツの大きな魅力のひとつです。マイケル・ジョーダンのエア、ジョニー・ウィルキンソンのドロップゴール、はたまた昨年のアテネでの野口みずきのひたむきな逃走も、私に観戦の新たな世界を開拓してくれました。

 そんな中、つねづね感じていたのは、『野球は、そういう(想像を越える)スポーツではないな』ということでした。各人の役割がはっきりしている野球という競技は、想像域が広がる喜びよりも、純度の高いプレーを見られる喜びを感じるスポーツだと、そう感じていました。もちろん、エラーによる悲劇や代打サヨナラホームランなど、感激をともなう驚きもあるのですが、それは競技者によって意図された驚きではなく、偶然に支配された部分もあるわけです。そうではなく、<プレーヤーの意図が観戦者の常識を超えた喜び>、それが、野球には少ないのかなと、感じていたのです。

 でも、今日、小宮山のシェイクボールを見て、考えを改めました。キャンプ時の報道で、へんな球種を用意しているとは聞いていたものの、ロッテの試合を見る機会も少なく、映像で見たのは今日が初めて。


 ……感激しました。驚かされました。

 知性と勇気がつまった、あの「へんなボール」は、プロ野球にもまだまだ可能性があふれていることを、私に教えてくれました。
 ありがとう小宮山悟。
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