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紅白幕にまつわる話

2009-02-22 | 身辺雑記帳
昼間の外出中、今日はどういうわけか、
街中で紅白幕を目にすることが三度に及んだ。
紅白幕というのは常にハレの場に使用される
とは限らないと見える。
この国の少子高齢化の進行に伴って
<冠婚>にまつわるサービスは先細り、
<葬祭>のほうはニーズが増えていく。
にも関わらず、実際には、火葬場や葬祭場の
新規建設は捗々しく進まないという。
住民側の反対で火葬場の立地が決まらず、
最終的に辺鄙な海岸の埋立地に落ち着く
という類いの話はあちらこちらで耳にする。
葬祭場についても、商店街およびその近隣では
忌避する向きがやはり強いと見えて、住民側が
新しく建った斎場の周りに紅白幕を張って
営業を妨害したという凄い話もある。
今日見掛けた三つの紅白幕のいずれかは
これに該当していたかもしれない。

それにしても、この紅白幕のルーツが気になる。
一体いつ頃に誰が使い始めたのだろう?
赤色は生命、白色は死や別れを意味し、
この二色を組み合わせることで
人の一生というハレの舞台を表している、
というのが一般向けの説明だろう。また、
赤色と白色は対抗する二つの組を意味していて、
それは源平合戦で二色の旗印に分かれて戦った
ことが起源だともいうが、そういうことなら、
紅白幕とは対立の解消・和合の実現という
祝うべき事柄を表象しており、合点がゆく。
余談だが・・・じつは古代の朝鮮半島にも
赤色と白色に分かれて対立した二国があった。
百済が赤、新羅が白を、各々の国の
シンボルカラーとしていたのだ。
そして、両者の対立関係が奈良時代以降の日本
にも持ち越されており、あの源平の抗争に反映
されているのではないか?
つまり朝鮮半島から渡来した集団の末裔のうち、
平氏は百済系、源氏は新羅系ということになる。
鎌倉幕府成立の立役者である北条氏は、もとを
辿れば平氏の流れだというから、源平の融和は
この辺りから成ったのだろう。


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