olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

ぼく、半分ADHDっぽいね!

2019-07-17 | ADHD

「ADHDを疑われる」

「ADHDの診断は必要?」 

の続きです。

 

ということで、

これを発達障害について学ぶ良い機会と捉え、

簡単に読めそうなADHD関係の本を図書館で借りてきました。

 

息子は、机の上の本を見て、

案の定「なにこれ?」と読み始めました。

 

そして、

「へえー!見て。これって、僕みたい(^▽^)」

 

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【ADHDの特性】

①不注意

細かいところまで注意力が働かない。

うっかりミスや物忘れ、忘れ物が多い。

集中力が続かないが、好きな事には熱中できる。

持続した注意を必要とする課題を避ける。


②多動性

静かにしていなければいけないときに

落ち着きが無く、身体を動かし、

じっとしていられずに喋り出す。

着席していられない。高い所によじ登ろうとする。


③衝動性

思いついた行動を唐突に行う。

考える前に行動する。遊びやゲームの順番が待てない。

質問が終わらないうちに出し抜けに答える。

会話に割り込む。友人にちょっかいをだす。

『ADHDのある子どもの学校生活』p.156

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これはその通り!、

ここはちょっと違う、ここは全然違うな

と楽しみながら読んでいました。

(「性格占い」的な遊び感覚でしょうね)

 

私も隣で相づち打ちながら聞き、でもちょっと注意も入れます。

 

「本当は、単純な○×チェックだけで

 判断できることではないんだけどね。

 ○か×か、ゼロか百か、じゃなくて、

 こういうのは程度と質の問題が大きいからねー。」

 

息子が「当てはまる!」と言うことでも、

本気のハイパーアクティブを知っている私からしたら、

息子なんざ甘い甘い、その程度でYesと言うな(笑)

と思うこともある。

 

 

「例えば、 “じっとしていられない” に

 丸してる人が何人かいるとするでしょ?

 紙の上では同じ「○」。

 でも、実際の様子は人によって全然違うんだよ。」

 

息子は、以前、

「動きたくてウズウズしてきたら、

 わざと消しゴム落として

 拾うために立ち上がったりするんだよ。

 あと、プリント配る係に手を挙げたりさ!

 感謝されるし、動けるし、いいんじゃん?」

と言っていました。

 

大人の手助けや配慮がなくても、

勝手に自分で工夫して、対処していたんですね。

 

自分は多動だ、と自覚している知人は、

伝統芸能の師範でもあります。

舞台上で長時間、身じろぎ一つせずに座ることもある。

一体、どうやって耐えているの?!

と訊くと、

「身体の一部が動いていれば大丈夫だから、

(客席からは見えない)足の親指だけ動かしとく

と。

 

そういう自分なりの工夫で何とかなる人は、

それで良いと思うのです。

それは「障害」ではない。「特性」です。

 

そうではなく、

どうしたって衝動を抑えられず

突発的な激しい動きをしてしまうので

危険だし、

本人も周囲もホトホト困っている

という人もいます。

その場合はサポートが必要かも。

 

 

「だからね、困っているかどうかがキーだと思うよ。

 困っているなら手立てを考えないといけないでしょ。

 支援って、そういうこと。

 障害の認定をしたら支援を受けやすいんだよ。」

 

 

さて、この3冊をざっと読んだ息子は、

最後にこう言いました。

 

「僕、半分ADHDみたいな気がするけどさ、

 でもさ、それが分かったところで

 じゃあ、何が変わるわけ?

 ぼくは変わらないし。

 病院行ったり、指導してもらったりするの?

 ぼく、何も困ってないのに?

 そんなん、いらんし。

 だったらこんな本、読んでも無駄じゃん?

 面白いけどさ。」

 

おー、良いところに気付いたね。

そうそう、ポイントは「で、どうするの?」なんだよね。

 

「読む意味ねえ・・・

 まあ、知っておいて損はないかな。

 それに、もしかしたら良い情報が書いてあって、

 お母さんが怒らなくなるかもよ?

 

「!!!

 いいねー(^▽^) じゃあもっと読んで~!

 ぼくADHDでもASD(アスペルガー症候群)でも

 何でも良いよ!優しくしてもらえるなら♡」

 

・・・ひとつ突っ込ませて頂くと、

きみがASDである可能性は、ゼロだよ。

その素質のカケラもない。

見てごらん。

 

●ASDの得意なこと

規則正しい作業。単純な反復作業。細かな部品の管理や整理。


●ASDの不得意なこと

スムーズな会話。スムーズな人間関係。

急な予定変更に対応する。話の裏や嘘を見抜く。お世辞やジョークを言う。

『発達障害の基礎知識』p.83より抜粋

 

 

「・・・うわー、ほんとだ。全部、僕の真逆だ。

 えーー、こんな人もいるんだーー!」

 

いろいろだよ。それぞれに得意不得意があるの。

誰だってそうでしょ?

それがちょっと極端で特徴的な人もいるの。

でも、極端だからこそ才能になるってこともあるんだよ。

 

「ふーん。そりゃそうだね。

 皆が同じじゃあ、つまらないよね。」

 

中学生くらいになると、話が早くて楽だわ。

 

知らないと「なんだか怖い」と感じることが、

知ってしまえば怖くなくなることもある。

どんどん教えよう。

 

とりあえず、この先、

無神経な人に「障害じゃない?」とか

言われることがあっても、

「知らんけど、だとしたら、なに?」

くらいに思えればいいかな。

 

あるいは、どうにも解決しにくい問題を自覚した時には

「もしこれがADHDのせいだとしたら、

解決のヒントもそこにあるかな?」

と考え、アクセスすることができたらいいかな。

 

加えて、自分とは違う特性を持つ人のことも

「そういう人なんだね」と理解して、

接することができる人間になってほしいな。

・・・ま、その辺は、この子は多分大丈夫だろうけど。



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