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この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

ヴァイオリンのお稽古が、子どもにとって面白い訳がない(五嶋節さん)

2016-02-26 | チェロ
大変なチェロの練習も
最初の苦しみからは抜け出せた感のある今日この頃、
ようやく練習が当たり前の習慣になり
落ち着いてきました。
(時間は短いけど)


けど、音階一つままならない頃、
練習の時の反抗がはげしくて
心底疲れた時なんかは、
別に無理してやらなくていいんじゃない?
やめる?
と思うことが何度もありました。


同じように楽器を習わせている
他のお子さんの様子も知らず、
同じ立場の親御さんと話をする機会も無かったので、
うまくいかない時は
一人であれこれ考え悩み、試行錯誤しながら
なんとか続けてきた、という感じです。

普通の練習はしないけど、
いらんことは次々と思いつく1年生の頃の息子。


けれど最近、五嶋節さん(五嶋龍くんのお母様)の
著書を読んで、その言葉に救われました。

他の子も、練習嫌がるんだ!
うちの子が特別どうしようもない練習嫌い
って訳じゃないんだね。
(嫌がり方はそれぞれだろうけど)


その言葉、長いけれどメモしておきます。


**


五嶋節『「天才」の育て方』より
(太字、改行を勝手にしています)


ヴァイオリンの稽古が、
子どもにとって面白い訳がないのです。
最初は興味を持って、
自分でもやりたいと思って弾き始め、
少しでも弾けるようになってきたら
楽しいとも思えるでしょうが、
あとはほとんど毎日、
ボウイングだの指使いだのの繰り返し。
美しいメロディも全く出てこない、
羅列した音符をなぞるばっかりです。
子どもだったら遊びたいはずなのに、
それを我慢して、
我慢させられて稽古を繰り返すのですから、
子どもにとっては大変な苦労です。
それを分かれば、
子どもに対して尊敬の念を失うことはないはずです。

**

ときどき、うちの子は忍耐力がなくて、
ピアノでも、ヴァイオリンでも
途中でほっぽり出してしまう・・・
と嘆かれる親御さんがいます。
子どもは誰でも飽きやすく、
同じことの繰り返しを嫌うもの。
それが子どもというものです。
そもそも忍耐力など持ち合わせていない
子どもに対して、
どうやってヴァイオリンやピアノ、
あるいは他のお稽古事を
継続させることができるのか。

最初に「やりたい」という意思表示を
子ども自身がしたかどうか。
一緒に音楽を聴いたり、スポーツ観戦したり、
 子どもが興味を示すように
親がもってゆくことは可能です。
そしてそれは親の務めだとも思います。

**

子どもに関する相談のコーナーで、
お稽古事は親が押し付けず、
子どもの好きなようにやらせなさい、
というアドバイスが書かれていて、
私は思わず「ウッソー」と口に出してしまいました。
そういう安易なアドバイスは書いてほしくない。

子どもは、最初は「好きだから」
というきっかけで何かを始めます。
でも続けているうちに、
途中で絶対に、それを嫌いになる時が訪れます。
やめたい、やめよう、と思う時が必ず来ます。
そういう気持ちは、何度も心の底から湧いてきます。
でも、そこでやめてしまえば、それまでです。
やめるのは簡単。
継続は難しい。
しかし「継続は力」です。
難しいことをやらないと、子どもの心は育たない。
もちろんそれは、大人にもあてはまることでしょうが。


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