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この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

「ズバ抜けた問題児」の伸ばし方(1)ADHDタイプの脳

2019-07-22 | ADHD
最近、ADHD関係の本を何冊か読んだのですが、
中でも良かったこの本の内容を
返却前に記録しておきます。
 
 
まず、サブタイトルに笑う。
 
「君たちがAIに仕事を奪われることはない!」
 
まあね。
そうかもねー。
AI的ではない分野を得意とするようだから(笑)
 
と笑いながらページを開くと、
前書きのタイトルが
 
 
「ふざけるな!オレたちは「病気」じゃない!」
 
 
(笑)
 
 
著者自身、ADHDを自覚していて、
しかも多くの子を見てきた教育者でもあるため、
そういう「問題児」のことが体験的に良く分かっていて、
しかも視野が広い。
 
そして何より良いのは、全体を貫くポジティブさ。
まさに「多血質」。
 
 
この本では、まず、ADHDを次のように表現しています。
(※以下、本の中の文章を引用している
色つき箇所が多数有りますが、本文そのままではありません。
文章を適当にまとめたり、変えたりしています。)
 
 
障害と呼ぶのが相応しいかどうかは別として
「ADHDタイプの脳」を持つ人は存在する。

落ち着きが無く、衝動的で、感情表現が豊かで、
他の子が思いつかないことを思いつき、
パワフルに行動する。
良い意味でも悪い意味でも目立ち
幼い頃は「問題児」。

この「ズバ抜けた問題児」の
脳の特性は変えられない。
しかし、「使いこなす」ことはできる。
すると、「一般人」には及びもつかない
「ズバ抜けた能力」として花開く。
ひらめきも、斬新さも、天才も、ここから現われる。

親(そして教育者)の仕事は、
その子が持って生まれた個性を
使いこなす方法を教えること。

こういう子を育てるのは、楽ではないが、面白い
 
 
 
息子のことをよく分かってくれている!
(親の気持ちも・笑)
 
 
 
●「なんでそんなことするの?」と聞かれても困るんだ!
 
次から次へと思いつき、
思いついた次の瞬間には行動している
調子にのって結果がよくわからないことを
やるのはよくない(危険)と学んでも、
その後の人生、
調子に乗るのを止めることはできませんでした
 
先生の叱り方に文句をつけた時のことを
思い出します(笑)
 
・・・で、この先も、
きっと、この調子だってことね^^;
 
 
 
落ち着きの無さ、集中力の無さについては、
このように書かれています。
 
「ひとつのことに集中するのが苦手」
「物音などの刺激ですぐに気が散ってしまう」
オイオイ、こんな表現じゃ
オレたちの特性が伝わらないんだよ。
我々は「不注意」ではありません。その逆です。
ありとあらゆるものに敏感に注意が向いてしまう
だから集中できないのです。
 
 
全くその通りだと思います。
 
「注意」の対象が多すぎて、
その結果、一つ一つに注意を向ける割合が
不十分になるんですよね。
要は、「注意過多」?
 
でも、一つの注意の対象に
執着し過ぎる「過多」ではなく、
むしろ対極。
 
・・・「多注意、不集中」かな?
表現が難しい。
 
 
 
でもね、ただの不集中ではない。
 
息子の場合だけど、
集中しなくても、一瞬でも注意を向けると、
その一瞬で普通の人より
多くの情報を得るように思います。
 
(だから、授業でも、注意が逸れまくっている割に
 授業内容は把握している。
 クラス全体のことも把握。
 観察に忙しくて、ノートを書くのは遅いけど・笑)
 
 
瞬発力、推察力、記憶力そして
周辺視野の感度、動体視力はけっこう凄いんです。
 
これは、息子が、
自然の中で俊敏に動くものを認識するのにも
大いに役立っているようです。
 
この本には、
「ADHDタイプは、狩猟時代ならヒーロー!」
と書かれていました。
一理ある。
 
ただ、計画性や手先の器用さは無いから
ヒーローはどうかな・・・?
 
しかし、計画性のある人、手先の器用な人、
根気のある人を捕まえて、
一緒にやろうぜ!と口説き、
協力してもらうのは得意そう。
つまり、自分の不得意を他人の能力で補うのは
得意かも(笑)
任務遂行中、皆のヤル気が下がらないよう
楽しく盛り上げるのも得意。
 
社会は、いろんなタイプがいるからこそ成り立つ
ってことかな・・・
 
  
  
ADHDタイプの脳には、次々にアイデアがひらめく。
集中すればするほどあれこれ思いついてしまい、
一つ一つが中途半端になる。
それを「集中力が無い」「根気が無い」
「何をやらせても中途半端」と言われてしまう。
しかし、その力を上手に育てれば、
きっと、「面白いことを思いつく人」になれる。
彼らの魅力・武器は、一般人とは「違う」ことです
 
 
ほんと、これ(笑)
 
何でもやりたがるけど、
計画性があるわけでは無いし、
根気も根性もないし、
不器用だし、要領も悪い。
 
=中途半端。
 
叱りたくなるポイントです。
 
 
でも、やってる本人は、常に楽しいんです。
 
で、楽しい限りは続ける
 
そして、継続は力になる
 
こういう子は、「細く」「長く」「長い目で」
がポイントかなぁと思います。
 
 
 
最後の対談に登場した「おもしろがり屋」
というキーワードも印象的でした。
ADHDタイプを説明するのに
うってつけの言葉ですね!
 
 
ADHDタイプは、大人になってからの方が生きやすい。
こういう子は、大人になっても「おもしろがり屋」
「おもしろがり屋」の才能を持っているんです。

AIには絶対できないのが、おもしろがること。
正確さや緻密さが求められる仕事は
AIがどんどん奪っていく。
新しい時代を生きるには
「ズバ抜けた問題児」であることは大変な強みです。
 
 
 
では、特性を強みに変えるには、どうすれば良いか。
 
 
 
社会で成功しているADHDタイプは数多くいる。
彼らは、自らの個性の長所と弱点を知り、
うまく使いこなせている
そうして、ある程度
社会と協調できるようになり、
そのうえで「一般人」にはない能力を
開花させた人たちは、たまらなく魅力的です。

成功しているADHDタイプも、
社会に適応できずに苦しんでいるADHDタイプも、
子ども時代は似たり寄ったりの「問題児」だったはず。
 
家庭環境や、教育や、指導者に恵まれたかどうかが
彼らの運命を変えた・・・
 
 
ということで、次は、


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