olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

地元主義 vs 実力主義

2019-01-09 | 日々
実家で駅伝中継を見ているときのこと。

アフリカ出身の選手が
グングン抜かしながら走っているのを見て
母が言いました。

「こんなんズルいわ。足の長さが全然違うやん。
 抜かされる日本人の子らが気の毒になる。
 日本の駅伝なのに、なんでこんなに外国人が出んの?
 日本人だけでやるべきやわ。」


それに対して息子が言いました。

「なんでそんなこと言うの?
 あの走り!カッコいいじゃない!
 どこから来た人だってチームの一員だよ。
 それに遠い国から一人で来て、がんばってるんだよ。
 来てくれてありがとう、でしょ?!
 ぼくは応援する!」



そういえば、夏、甲子園の時期にも
息子と母は似たような言い合いをしていました。

沖縄出身の選手が多い滋賀県代表出場高校の話から

「沖縄の子だらけで、
 こんなん滋賀県の学校って言われへん。
 地元の人は応援する気にならんやろね。
 奈良県の代表も、いっつも宗教の学校やし
 地元の学校って感じじゃなくて、あんまりやわ。」

という母と、

「選手の出身地とか宗教とか関係ないでしょ。
 野球が上手ければいいんだよ!
 頑張ってる人は応援するべきだよ!」

という息子。


母は、基本、スポーツにはあまり関心がない。
地元だから応援するか、くらいな感じ。
そしてその「地元」の定義は狭い
有力選手を全国から…他国からも集める
私立学校は「ズルい」と考える。
元々そこに住んでる人間だけで勝負しろ
ってことなのか…?

息子は実力主義
競技の質が高いことが一番大切。
選手の出身地も人種も気にしない。
チームは良い選手を求めて、
選手は良いチームを求めて、
国内どころか地球規模の移動も当たり前と考える。
ついでに、なんらかのチームが好きになる理由も、
所在地は関係しないみたい。


ちなみに、今は亡き祖母は
古い価値観に疑問を抱かないタイプ
だったはずですが、
駅伝ではいつもアフリカ人選手を応援していました。

(毎年、「くろんぼ頑張れ」と目を細めながら
 箱根駅伝を見ていた姿を思い出します。
 あ、「くろんぼ」が差別的な言葉だとは
 夢にも思わなかったはずね。)

要するに人情派だったんでしょうね。
遠いところから来て、頑張ったはる、と。



家族でも価値観はそれぞれですね。



私は、前回も今回も二人の会話に
口を挾まなかったけど、心の中で息子に1票。

というか、私の見解に息子が影響された
ってことなのかもしれないけど。




さて。

その時、たまたま私が読んでいた本がこれでした。

留学生のことを書いた本ではないけれど、
少しは関係するかな。

多文化を生きる子どもの話です。



『サードカルチャーキッズ』


良い本でした。

内容については、次回。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。